主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(4.11)
概要:政治は横に置いておく。人命と経済は天秤にかけない。
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明日はイースターですね。
ここ数日のデータから、私達はAPEXにいると言う事ができます。平たいAPEX。頂上は台形だったと言う訳です。
新規入院者数。下がっています。これは「入院患者数」ではありませんから、病院システム内にいる患者さんの数が減っている、という訳ではありません。ご注意を。
ICU(集中治療室)入室の患者数も下がっています。この数値は少し下駄を履かされてるかもしれません。許容患者数の増大の要請を受けて病院はICUの定義を緩めて、許容を拡大しています。病院ほとんどが「ICU」という事になっている所もあります。
新規人工呼吸器使用数はマイナスです。これはある程度信頼の置ける変数ですから、いいニュースです。
市内から近郊住宅街への感染拡大も危惧していましたが、安定しています。
死亡者数。
昨日は783。
4/5 599
4/6 731
4/7 779
4/8 799
4/9 777
4/10 783
ここ数日一定化しています。酷い数値で。甚大な痛みを伴う数値です。
今まで8,627名が亡くなっています。
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いつ終わるの。
ウインストン チャーチルの言葉を借りれば
「これは終わりではない。最終段階の始まりでもない。でも、きっと、初期の終焉ではあるだろう。」
("Now this is not the end. It is not even the beginning of the end. But it is, perhaps, the end of the beginning.”)
これが正しい説明ですね。フェーズ1の終了とは言えます。
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REOPEN
今まで私達がやって来た事で、ベストの行動は、「政治を置いといた」と言うことです。今年は大統領選の年ですから、全ては政治の思惑で動いている。反対勢力同士で醜い争いをする年です。私は知事として留まります。出馬などは考えていませんので、それほどではありませんが、この政治的対立を一旦置いて、協力している。
大統領とはいつも政治的思想の相違でぶつかり合っていますが、今、彼の迅速な対応に感謝しています。朝に会話をして、何かを求めると、その日の午後には決定して連絡をくれるという具合です。私も連邦政府にいた事ありますから、それがどのくらい大変な事か分かります。
私の政策に政治的意図はありません。皆無です。「あいつはこの後なんとかに出馬したいから、誰に媚をうって」などの陰謀論のようなものが蔓延し、必要な情報が埋まってしまう事だけは避けたい。全てはデータ統計と専門家の意見で動いています。
(*今日まで毎日出している予想カーブ図で、コロンビア大、マッケンジー、ゲイツ財団全てが「人々がどう動くかで予想は変わる」と言っていた事を言及)
これに加えてホワイトハウスも全国での死者数予測
150万~200万人
と
10万~24万人
の振れ幅で出していて、変数は「政府対策の効果による」との事。
一番新しホワイトハウスの死者数予測は
6万人。
となっています。
CDCの予測では
1億6千万〜2億1千4百万人が罹患し(人口の半分)
2百万〜2千万人が入院。
国内で925,000床のベッドとスタッフしかないんですよ。
(*連邦政府の、州政府の対応で医療需要を下げるしか道はない、と昨日と同じ事を言葉を変えて言っています。だから政府の判断に政治の入り込む余地はないと。)
政治的思惑はありません。一切。
だって、ゲームは終わってないですから。野球だったら6回表位ですか?と聞かれました。アメフトだったらハーフタイム?
答えは「分からない」です。
誰にも分からないんです。誰もこんなことやった事ないですから。
ハーフタイムだから掛け金の集金をする、みたいな態度は全くないです(*政治的思惑とはこのことですね。少し事態が収束したら、大統領出馬かなどと散々聞かれてそれに辟易しているのだと思います。政治的意図、という時それは政治家として利己的行動/決定の事を指します。)
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検査の開発、製造。
次の波への準備。
次の連邦政府景気刺激法案がもっと公正である事。
連邦の景気回復に、NYは必要でしょう。私達無しで、国の景気が回復するんですか?連邦はもっとNYを援助するべきです。連邦政府はSALT税制を撤回するべきだ。(*NYやCAなど税収の多い州の富裕層に対して、減税するトランプ政府の税法。2018年から施行されている。)私に言わせればあれは違法だ。私達を援助したかったらあのSALT税制を撤廃して下さい。議員はこの事を知っているはずです。カリフォルニアも、ミシガンも声を上げている。
住宅事情などの政府支援サービスの利用に関して、州司法局が無償でコンサルタントを行います。ボタンティアをしてくれる弁護士の方は
nysba.org/covidvolunteer
まで連絡を。
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公衆衛生の見地。
経済回復の見地。
この二つから一つを選ぶ気はありません。
これからも専門家にしっかりとデータを見てもらい、reopenに関しての政策はそこから決めて行きます。(*第2波の予測)
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PAUSE法(自宅待機令)
私は長く政治に関わっていますが、こんな事初めてです。しかしここから私達が学んで成長できるここまで大きな機会も初めてです。
私だって「勝ちました!あと2週間で再開します!」と言いたい。でもその感情で論理を踏みにじってはいけない。
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イースター、パスオーバーの聖なる週末をお過ごしください。
(*この二つは春の訪れを告げる結構一大事の祝日です)
私はクリスチャンの家庭でAlter Boy(あのスモッグ来て神父の横に立ってる男の子ですよ。教会での役割です。)でしたから、毎年この週末は忙しかった。
今年はいつもと違いますが、メッセージは同じです。
新しいステージ、春の訪れです。