主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(6.19ー最終回)
今日はjuneteeth。
米国奴隷解放の日です。
ニューヨーク州はこの日を祝日とする事を先日決定いたしました。
なので私のスタッフには休んでもらって、今日、この最後のCOVID会見は私一人で行います。111日の地獄を味わった彼等にも休日が必要です。
今日のデータ報告は良い数値です。パワーポイントもいりません。
総患者数284。過去最低。
(*!!!わー!!!)
昨日の検査数は7万9000件。過去最高。
感染率、週の平均値過去最低、1を割っています。
死亡者数週平均 25/日 過去最低値。
専門家のレビューを経て、NY市も来週の月曜日にはフェーズ2に移行できるでしょう
(*フェーズ1は製造業/建築業と小売りの一部なので、あまり一般市民の生活とは関係ないものです。フェーズ2解禁となり初めてレストラン/バー/小売り(店内販売)などが可能になります。)
COVIDはまだ終わっていません。
各地域の感染はしっかりモニターし、地域政府は住民のコンプライアンスをしっかり指導、第二波に備え、そして感染率のより高い他州からの人の流入に注意を払います。
まだまだ「通常営業」までの道は長い。
しかしこの過去3ヶ月間。私達は不可能を可能にしました。
中国から来ると言われていたウイルスは実は欧州から入国していた。その窓口であるNYは大打撃を被りました。国内どの州より、そして世界のどの国より、対人口陽性者数が多かったのがNY州でした。
今日、この「最悪の事態」を「最高の状態」に180度転換したんです。予測よりも10万人少ない入院患者数。私達はコミュニティーとして団結し、多くの命を救ったんです。私はこの事を誇りに思います。
そして私達は経済再開をし、また命を救いました。
「命」と「経済」の間の二者択一でなく両方に同時に取り組みました。
国内他の地域で感染が広がっています。これから更に多くの死人が出るでしょう。それを防ぐ方法があるんです。経済再開を「賢明に」「慎重に」行う事です。NYはそれを実践し、効果がある事を証明しました。
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様々な人が尽力してくれた。お礼を言いたい。
医療従事者
エッセンシャルワーカー
地方議員達
隣州の州政
地方自治体
米国陸軍工兵隊
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そして州民の皆さん。この苦境に立ち上がり、団結し、成されるべき事を成した。ありがとうございます。
私のスタッフ(*一人一人名前を挙げていました。)。ありがとう。
私の3人の娘。いつでもポジティブで私が泣きそうな時も笑わせてくれた。
手紙、ツイートを送ってくれた方々。道で手を振ったり親指を立ててくれたりした方々。貴方達がどれだけ私を元気づけてくれたか、言葉に尽くせません。ありがとうございます。
この会見を毎日見ていてくれた5900万人の皆さん。私を信頼し、支援して頂きました。ありがとうございます。
私はどこに行く訳でもありません。必要な情報は続けてお伝えしていきます。毎日やる必要はない、というだけです。
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感染拡大時は山に上っている気分でした。エベレスト級の「社会挑戦」の山。42日間、上り続けました。69日間かけて下りました。毎日毎日の一歩が痛み、悲しみ、恐怖を伴いました。しかし私は「これで私達は更に素晴らしい社会になれる」と心で唱えていました。そして今日、それが実現してきています。
娘の一人が大学を卒業しました。卒業式やそれに伴うパーティー、楽しみにしていましたが、全てキャンセルになりました。「残念だったね」と言うと彼女はこう言ったんです
「パーティーが無い事にすこし落胆したけれど、この3ヶ月で色々な事を学んだ。自分の事とか、政府の成り立ち、そして人々について。大学卒業に向けて受ける教育は全て修了したと思ってたけど、更なる学びを得る事ができた。」
全くその通りです。人生62年。私もあらゆる事を経験してきたと思っていましたが、まだ学ぶ事がありました。
NY州は4月に印章を改正し、エ プルリブス ウヌムというラテン語
(e pluribus unum、多数から一つへを意味する。アメリカ合衆国の印章に入ってる。)
を含むようになりました。これを発表する機会が無く、残念だと思っていました。
この苦境において、国民として、州民としての団結、一つになる事、それが一番重要だと感じていたからです。
しかしよくよく考えれば、そんな州印章の文言でなく、私達は実世界でそれを実現させたんです。
この災害時に私達は手を取り合い、一つとして行動した。こんな素晴らしい事はなかった。この団結の力を、ここまで肌で感じた事もなかった。そして私は自分に問うていた。今日皆さんに問います。
「何故、災害になるまで団結できなかったんだろう。」
「何故、”政府”は私達が最悪の時にしか力を発揮しないんだろう。何故、高みに向かう力は発揮しないんだろう。」
「何故、”政治”は私達の恐怖と弱みを糧に動くのだろう。私達の強さではなく。」
「何故、”政府”は私達を持ち上げないんだろう。better angelsの導きを聞かないのだろう。」
「何故、”政府”は私達を憎しみでなく愛で動かさないんだろう。」
「何故、”政府”は私達一人一人が社会の一員であり、団結して家族として社会が動けば、それが全員の為になる、と言う事を気づかせてくれないんだろう。」
共に前に進む事。マスクをして貴方を守る、と言う事。それが私自身をも守る事。111日かけて私達が証明したのは
Love does win.
Love does conquer all.
どんなに暗い世界でも
Love brings the light.
これが私が過去111日間で学んだ事です。そしてそれは私を勇気づけ、元気づけます。
私達は団結してウイルスを撃退しました。これができたのだから、これから先、私達に出来ない事はありません。私達は強くなり、より良い社会となりました。そして私達の可能性を示し、もっともっと先に、高みに向かえる事を証明したんです。
Police reform
経済の再構築
環境保護
市民権と公正司法の新しい時代
これをNYが引っ張っていきます。
私達のbetter angelsは私達のdemonより強い。
better angelsの導きを過去111日間聞いて来た。これからも耳を澄ませて行きましょう。
ありがとうございました。
(*この後泣かずには見られないクオモクオートベスト版モンタージュが流れ、”NY LOVES YOU ALL”と締めた後、
”and remember….
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…tomorrow is saturday”
の表示で終わりました。これは毎週土曜日の会見は「今日は土曜日です」と過去の土曜日のクオモ知事の写真をずらずら〜、っと並べるっていうお決まりがあって、その部分を書いてるスタッフが最後にやっぱり一言入れた、的な。。。この地方行政感が最高。神奈川テレビかと思ったわ。)