見出し画像

市場活動こそが企業存続の鍵

ビジネスシーンや経営者の勉強会などで頻繁に耳にする「事業」という言葉。しかし、いざ「事業とは何か。」と聞かれると、明確に説明できる人は意外に少ないのではないでしょうか。

事業とは、企業が営利を目的として組織を運営し、商品の販売やサービスの提供などの経済活動を営むことです。事業の成功なくしては、企業の存続はあり得ません。

事業は企業が行う活動であり、広い意味では経営活動と捉えることができます。そして、この経営の本質は市場活動、すなわち「お客づくり」にあると言えます。市場のお客をライバルと競い合いながら獲得する「お客づくり活動」こそが、企業の成長を支える原動力となるのです。

しかし、この最も基本的な事実が忘れ去られ、あたかも企業内部の管理こそが経営の本質であるかのような錯覚にとらわれている経営者が少なくありません。経営活動における内部管理とは、主に組織(人材)、資金、時間といった要因を指します。マネジメントと呼ばれるこの内部管理に関する書籍やセミナーは数多く存在し、時代を超えて多くの経営者を惑わしているのです。

市場活動である「お客づくり」が80%を占める戦略と、内部管理である戦術が20%を占めるというウェイトが、経営における成功の鍵となります。多くの経営者が熱心に学び、実践している「経営学」と呼ばれる学問の大半は、実は戦術に属するものです。実際、「●●経営」「▲▲経営」といった流行のように謳われた書籍やセミナーは、いつの間にか消えてなくなっています。同様に、これらの経営学を標榜するコンサルタントも戦術系であり、経営や戦略の定義はバラバラです。

「存続か、廃業か、売却か、倒産か。」企業の未来を考えたとき、あらゆる企業が直面する選択肢はこれら4つのみです。多くの経営者は「存続」を選ぶでしょうが、現実には高いハードルが存在します。現代社会において、企業が存続することは決して容易ではありません。

経営者は、常に会社の存続をかけた戦いに身を置いていることを肝に銘じ、学ぶべきものは何なのかを問い続ける必要があります。今学んでいることが経営全体のどの部分で、どのように我が社の粗利益を高めるのかを理解していなければ、徒労に終わってしまうのです。

経営の勉強を言葉遊びで終わらせてはいけません。最高、最終責任者である社長は、経営の正しい知識を身につけなければ、正しい経営はできないのです。

いいなと思ったら応援しよう!