過去の記憶!?
トゥルム遺跡に到着した。
敷地に入り神殿を眺めた瞬間、衝撃が走った。
「あれ!?ここを知っている!」
私は今、生まれて初めてここに来ているはずなのに何故か、この景色の記憶があった。
実家よりも落ち着いた。
日は西に傾きかけていた。
中央神殿の背後には突き抜ける青いカリブの海が広がっている。
神殿に更に近づいてみた。
神殿に近づいた瞬間、
「ズドーン」と身体にもの凄い衝撃が走った。稲妻が身体を貫いたのか、何が起こったのか理解できなかった。
「何なんだ⁉︎」
混乱から落ち着きを取り戻すと、地球の中心(核)がハッキリとイメージできた。
そして、天と地球の中心とを一直線で結ぶスーッとした銀色のラインを感じた。
恐怖心と共に身体は何故か妙に心地良かった。
1998年3月、メキシコ・トゥルム遺跡での体験はその後、武術家・運動科学者の高岡英夫氏に師事するきっかけとなった。
「身体をゆるめると地球の中心から天に貫くシルバーのセンターが立ち上がる。」との高岡理論はトゥルムで経験したそのものだった。
高岡氏の理論は、彼が幼少期にそれを実体験したことがルーツとなっていた。
不思議な親和性は後に「芯が見えるボール」の着想へと繋がっていった。