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日々の仕事で生まれるノーハウを常に貯めて置くのが大事!

前回は、商標業務の効率化の話をしました。
特に、特許庁から毎年更新される指定商品名のリストを社内DB化して、素早くほしい指定商品名を探し出す話をしました。

今回は、特許庁が提供する指定商品リストにない指定商品の場合、新しく見つけ出した情報を、如何に整理し、如何にDB化するかについてお話します。

社員達の日々の仕事で生まれるノーハウを常に貯めて置きたいとの需要から生まれたEcoIPの機能です。

ご存知の通り、日本特許庁は、指定商品・指定役務名を自由に書いても受け入れます。その規定は、他所の国に比べ、割と厳しくありません。

日本特許庁が認める指定商品・指定役務名は、そのデータ種類として、上記のように、5種類も存在します。

例えば、
中国等では、厳しく国際分類表に従って出願する必要がありますが、
日本では、国際基準ではないものでも、過去の審査において採用されたことがあれば受け入れてくれます。
すなわち、指定商品を明確に表現さえすれば、何でも受け入れてくれます。

従って、実務上、国際分類表にはないものでも、日本の審査において採用されたことがある指定商品名は使います。

このようなものは、せっかく誰かの社員により見つけられたら、2回目以降は皆で使いたいんですよね?
指定商品追加機能。
仕事上新しく見つけた情報を貯めて置く機能。
社員が日常的に業務を遂行する中で生まれるノーハウを貯めることを、私は、組織記憶と称します。
EcoIPには、このような機能がいっぱい入っています。

以下、指定商品追加機能についてもっと詳しく説明します。

社内の指定商品DBに存在しないもので、日本特許庁で既に使われている指定商品を見つけた場合、その担当者は、こちらで登録することができます。

登録後のリスト画面は下記の通りになります。

新規登録の際に集める情報は、下記の通り。
区分
名称(中)
名称(英)
名称(日)
類似群
提案種類
データ種別
Nice Class
備考
作成者
作成日時
最近更新者
最近更新日時
同期ステータス
同期日時
操作

この中で、備考欄以降の項目は、システムが自動的に拾う情報です。
新規登録画面は下記の通り。

このように、指定商品の日・中・英対比表を登録して置くと、次回の検索からは、ここに登録したものを検索対象にし、再利用することができます。

例えば、「ベビー用防暑用ヘルメット」の場合、下記のように、日本特許庁の審査において採用された指定商品名です。

これを最初に見つけた社員が、社内システムに登録して置くと、他のスタッフが検索する際に、下記のように、【審】と言うタグが付いた指定商品対比表がヒットされます。

このように、システムとして、社員全員の日常的な業務の中で生まれるノーハウを一箇所に記録して置く機能を持っています。
これにより、ノーハウが益々貯まっていて、業務も益々効率化されます。
このようにシステムを組むことで、
社員を評価する際にも、単純に出来高だけではなく、会社のための貢献、例えば、他人のために、会社のために、チームのために、如何に自分のノーハウを出したかも客観的に評価することができます。

EcoIPには、至るところに、このような組織記憶の機能、会社のために、誰が、何時、何を、貢献したかが、見えるような仕組みになっています。

例えば、
顧客に送付用のメール雛形は、このように作っております。
これらの雛形は、JPOコードと紐ついています。

例えば、日本特許庁から特許の登録査定通知が届く場合、A101と言うコードが付与された書類が届きます。
このA301と言う庁書類が届いたら、システムは、自動的に、 「登録査定のご報告」と言う顧客送付用のメールを作ってくれます。
これも、最初の事務担当が一回作って置くと、次からは、システムによりこのメールが自動的に作成されます。

事前に作っておいた雛形はこんな感じで、これを適用すると以下のようなメールが出来上がります。

また、特許庁に提出する願書等についても、同じ仕組みになっています。
日本特許庁では、
特許庁に提出する書類の形式について、様式を用意しています。

詳しくは、ここで提供する様式に合わせて作成する必要があります。

この様式をダウンロードして、PCにインストールすると、下記のようなHTMLファイルが出てきます。

ひな型一覧.htmをクリックすると、下記のような画面で出てきます。

ここで、例えば、「1103_特許願(指定立替納付)」をクリックすると、具体的な様式が出てきます。


作業する方は、これをコピペしてWordとかに貼り付け、それから、【発明者】【特許出願人】などの欄を修正しながら特許庁への提出用資料を作ります。

これを、EcoIPでは、下記のようにひな形を事前に作り込みます。

その中身としては、【発明者】【特許出願人】などを案件データから自動的に引っ張ってくるようにしています。

先ず、下記のような雛形を事前に用意します。

その後、具体的な案件にこの雛形と適用すると、案件データにある【発明者】【特許出願人】などの情報が全自動にこの雛形の関連箇所に入り、自動的に完成ファイルが出来上がります。

こんな感じに、願書が自動的に出来上がります。

特許事務所の事務作業には、こんなレベルの重複作業が非常に多いです。
これら重複作業をDB化し、一回入力したデータは便利に使い回しできるようにすることで、
2回目以降はミスもしないで、しかも、効率的に作業することができます。

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