映画「君たちはどう生きるか」未回収の謎とその考察【ガッツリネタバレ】
初めまして、唯我の絶傑です。
今回はジブリ超初心者の僕が「君たちはどう生きるか」の考察をしていこうと思います。
あくまで個人的見解です。他にも謎や考察があれば是非コメント頂けると嬉しいです。
それでは早速一つ目
向こうの世界の崩壊とワラワラの行方
「え?いきなりここから?」と思われるかもしれませんが、個人的にやっぱりあの映画を見終わって1番最初に気に掛かっていた部分だったのでここから語らせてください。
向こうの世界の崩壊と言えば、映画終盤で、大叔父のいる部屋(?)で大叔父とヒミと眞人で話している所を青鷺とインコの王が遠くから見ているシーン。
最終的に、壊れかかっていた向こうの世界をインコの王が石の積み木を切る事で世界の崩壊が始まりました。
それにより、ヒミ,キリコ,眞人,ナツコ,青鷺が急いで現実世界に戻る事になりました。
とまああらすじはこんなとこで。
向こうの世界が崩壊したのは良いとして、やっぱり一つ気になりますよね。
向こうの世界の役割の一つ。
「ワラワラを飛ばして現世に人間として送り出す」
唯一の役割らしい役割。
これ、向こうの世界無くなったらどうなっちゃうんでしょうか。
もしかして、もう子供は生まれる事は無いのでしょうか。
いやいやそんな事は無かったですよね。作中でもあの世界の崩壊後にナツコさんの子供と思われるキャラクターが描かれていました。
では、どうして子供が生まれたか。
自分なりに考えた結果、2つ説があります。
僕的には2つ目の説推したいんですけどね。と、いうのも作中2つ目の謎
青鷺の能力,墓の主,キリコの祝詞
これなんですよ。
まあ一見作中のファンタジー要素詰め合わせみたいに思われるかもしれませんが、これ多分結構ヒントだと思うんですよ。
一つずつ見ていきますか。
青鷺の能力
まああの青鷺も違和感まみれですよね。まず人入ってるし、歯立派すぎるし、羽が戻ってくるし、何より液体で出来た精巧な人型を作れる。塔の壁画から出て来る。
いや、やっぱりあの世界観でこいつだけ異色すぎる。
中の人のようなのは何者なのか。
何故羽が戻ってくるのか。
人型を作る能力は何のために、どうやって得たのか。
あと、作中では「青鷺」という種で見てもcv菅田将暉のこの1匹しか描かれていませんでした。
しかし、明確に「種」であるとはあの世界でも認識されてる筈なのです。
「青鷺は嘘しかつかない」発言からもそれは分かるかと思います。
おそらく、青鷺そのものを何かの象徴にするのでは無く、明確に1つのキャラクターとして描きたかった(描く必要があった)のでしょう。
塔の壁画から飛び出るのもこの青鷺の特別感を増強してますね。
そして、映画序盤で事あるごとに眞人を向こうの世界へ勧誘していた。
また、「お待ちしていた」と明らかに眞人を狙って勧誘していた事が分かる。
ヒサコの人型を作っていた事からもそれは読み取れる。
向こうの世界に行く直前、辞めるような事を促していたが、アレはきっと向こうの世界の侵入というより産屋敷への侵入を危惧したのだろう。
向こうの世界に詳しい事からもおそらく、眞人が大叔父の血を引いていることは分かっていたのでしょう。
もしかして、大叔父の仕事を眞人に継がせるために大叔父に使われていて、あの能力も「石」や大叔父に授かった?
と思いましたが、だったら眞人達があの塔に侵入した時、大叔父が青鷺に対してわざわざ「お前が案内しろ」なんて言う必要ありませんよね。
それに青鷺自身も「友でも仲間でも無い」と眞人の元を去ろうとしてたし…
向こうの世界の崩壊が近い事、大叔父の血を引く眞人を狙って向こうの世界へ勧誘した事。
この2点から「石」か「大叔父」(か「神」)の使い、(もしくは分身?それ自身?)だと思うんですが、どうも辻褄が合わない。
あっちを立てればこっちが立たず。
どうも向こうの世界に勧誘する事自体が目的で、まるでそれがゴールであとは知らないかのような振る舞い。
まあ強いて筋を通すとすれば。
うーーーーんどうも回りくどい、直接大叔父が話して継いでくれんかで良い気もするんだが。
青鷺に案内させたのはこの世界を学ばせるためと思えば腑に落ちるか。
そしてあれらの能力もそのために大叔父もしくは「石」に授かったと考えられる。
人語喋れるのはもうああ言うもんだと思うしか無いが。
羽が戻って来るのは、本来向こうの世界の存在が故に現世で痕跡を残せ無いからだろうか。
(ごめんなさい見切り発射で書いてたらどうも青鷺は僕が考える「神」とは関係無さそうですね。)
(人類の愛を確かめに来た神自身だと考えられなくも無いですがどうもその説は薄っぺらい。)
(塔の降臨が神のものだとして、あの青鷺が大叔父が手を付ける前から壁画に描かれていたとしたら神には関連するんでしょうけど、うーん辻褄が合わないというか腑に落ちない。まあ大叔父が「石」の力を借りて描いたって方がまだ頷ける。)
墓の主,キリコの祝詞
向こうの世界に入って最初に行った大きな墓、入り口に「ワレヲ學ブ者ハ死ス」みたいな事書いてあって、ペリカンに押されてなか入っちゃって、キリコに助けられる奴。
あれ結局正体分かって無いんですよね。
ただヒントとしてはやはり
・「ワレヲ學ブ者ハ死ス」
・キリコの祝詞により収まる
うーん、学んだら死ぬって相当ですよね。
あとキリコが対処を知ってるのも良く分からない。
でも明らかに何か大きいモノがありますよねあそこ。
おそらく、少なくとも人よりは強い何者かが。
それこそ神?
でもだとしたらキリコは何故対処出来る?
それに「墓」だなんてまるで死の象徴のようなものに神をするだろうか。
あと、ペリカンが押した理由はおそらく、作中でも説明があったが食糧危機らしいのであの問を開ければ眞人が殺されて食えるとでも思ったのだろう。
それにしても、ヒントが少な過ぎますね。
学んだら死ぬ物…墓…祝詞…火の囲い…
見つけました。学んだら死ぬ物。
「武士道とは死ぬことと見つけたり」肥前国佐賀藩鍋島藩士・山本常朝
そう、「武士道」です。
そして墓とは武士道を極めし者達の墓、
つまり「武士の墓」であり「墓の主は武士道そのもの」
「祝詞は鎮魂歌」であり、「火の囲いは間合い」
「背を向けずに船へ戻るのは敬意」
…
…ごめんなさいギブです。ヒント少な過ぎます。
やばい神説なんも太くなってねえ。
向こうの世界の動物たち
というかまあ鳥、もっと言うとインコ。
あいつらコミュニケーションするんですよ。普通に言語喋るんですよ。
しかも、現世に来るとちっちゃくなって普通のインコに戻る。
やっぱり不思議ですよね。
向こうの世界と現世では生物達のパワーバランスのようなものが違うんですよ。
おそらく向こうの世界ではインコ1匹で人1人と同等程度の知能,力があるのではないかと考えます。
しかし、向こうの世界でもペリカンは喋らないし、魚も喋らない。
つまりインコだけが強い。インコだけが人と対等。
おそらくですが、大叔父の趣味なんだと思います。
青鷺の壁画もそうでしたし、おそらく鳥が大好きなのかと。
そしてインコが特に気に入ってるとか?
ずっとちゃんとしたコミュニケーションを取ってみたかったとか?
現世で人語マネする分それがもどかしくて向こうの世界行って管理出来る立場になってそれが爆発したとか?
(「石」の趣味ってのは考えずらいっすもんね。)
まあ何にせよ、鳥に固執していて(人間らしい趣味があって)あの世界のパワーバランスを操れる人物、まあ大叔父しかいないっすよね。
ほら、石の積木でバランスってとこも繋がるし。
そう考えるとペリカンの食料危機(魚類の絶滅危惧)やインコの大勢力も向こうの世界の崩壊が近い(パワーバランスが悪い=積木のバランスが悪い)事の知らせだったのかもですね。
そう考えると大叔父はバランスは操ってないか。
鳥好きなのは多分そうだと思うんだけど。
何故産屋敷への侵入が禁忌なのか
あのシーン、明らかに形代達が引き剥がそうとしてましたもんね。何が良く無いのか全く分かりませんが。
大叔父もインコも禁忌だと言ってたし。
あと石もブチギレてたし。
あと違和感あったのが、ナツコさんが眞人に気付いていなかった事と、一体眞人に誰を見ていたのか。
これも禁忌である理由と関係あるんですかね、
まあナツコさんの子供が眞人の父との子とは限らないし、元旦那(?)を重ねたと見るのが1番それっぽいですよね。
でもこれだと禁忌とは関係無く、単純にナツコさんの意識がハッキリして無かったが故に起きた事故みたいなものだし。
でも産屋敷への侵入を許して無いって事は、ナツコさんは大叔父が眞人に継がせるための(こっちに来させるための)餌じゃ無いって事か?
それか禁忌を承知で大叔父が餌としてナツコさんを招き入れたか。
もしくはヒサコと同じようにナツコも自分の意思(大叔父の目的は関係無し)で入ったか。
ちょっと話がずれましたね。
なんで禁忌か。
まあ単純に苦しんでる所を見せたく無いんですかね。
向こうの世界の大原則として「人は美しく在らなければならない」みたいな掟でもあるんでしょうか。
でも形代ってのは霊を宿す物な訳で、それらは明確に見守ってる訳で、「それはノーカンなんだ」ってなるよなあ。
その他
ヒサコは生きてる?
生きてません。青鷺は嘘しかつかないので嘘です。
大叔父が居た部屋(?)は何?
向こうの世界に行く時に下に沈んでいった事や、幻や霊(死者)の類が多い事など作中の描写から恐らく向こうの世界は「地獄」
を表している事が考えられます。
それに対して大叔父の部屋にインコが伺った際、「天国みたいだ」と言っていました。
しかし、物理上はあくまで現世よりも下の世界の中の片隅に過ぎません。
それに生物や人間も何も無く、強いて言えば植物が多く在るだけ、大叔父と石しかあの部屋にはいません。
地獄に死者が描かれているなら、天国にもいてもおかしくありません。しかし誰もいないあたり、天国は別にある気がしています。いや天国なんて無くて地獄しか無いって事もあるか。
だいたい地獄の片隅に天国って変な話だよな。もっと“対”っぽく描くよな。
そう考えるとあの塔から行って無いって考えるとあの世界には地獄しか無いのかもしれませんね。
それかそれこそ神のいる場所こそ天国なのか。
キリコと眞人の傷
“シンクロニシティ”
終わり
矛盾点とかあったら是非コメントください。
ジブリまともに見たのこれが初めてでしたけどめちゃくちゃ楽しいっすね。
楽しみ方これであってますよね。
栗田に意味分からん事で切れてたジジイとは思えないぐらい面白い脚本書きますね本当に。
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