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お買い得なIT系資格①ITILファンデーション

資格を取るにあたって、コスパって大事ですよね。

例えば、ITパスポートは様々なジャンルの方に勧められている資格ですが、意外と難しくないですか?率直に言うと、個人的には直接仕事に役立つイメージを持ちづらい側面があると感じています。
そこで、時給を上げたい会社員の方、もしくは実践的な知識を身に付けたい経営者の方どちらにもおすすめな資格があります。

それが、ITILファンデーションです。


ITILとは

①エンジニア・IT関係以外のお仕事の方が
②短時間の読書で
③世の中のサービス全般(IT以外を含む)について
④ビジネスや業務にサービスがどう絡むのか、リスクは何か、効果はどの程度あるのか

これらがプログラミングだとか、アルゴリズムだとかそういった話なしに、なんとなく理解できるようになります。

役に立つ業種・職種の例

世の中のサービス全般(IT以外を含む)ってなんのこっちゃですよね。価値を提供する上でのすべての活動・仕組みであると私は理解しています。

ITを利用している業種の例(ほぼすべて)

・宿泊業:楽天トラベルや一休
・スーパー:自社の在庫管理システム、決済用端末

ITをまったく利用していない業種・職種の例(すべて)

・飲食店:仕入帳、シフト管理表
・ラジオ体操の集まり:出席シールを貼るカード

ITILの概念が必要ない業種・職種というのは極論ないです。経営者なら、大いに役立ちますし、今どきは会社員でもマネジメントの観点があったほうが社内で上手く立ち回れることでしょう。
なぜなら、ITILは顧客にとって最適なサービスを管理することで経営改善・組織改善することが目的です。社員がITシステムを使って目の前の業務をスムーズにすることが目的ではありません

お客様にとって得なこと、会社にとって得なことを客観的に理解できると、結果的に経営に貢献できます。経営者ではない社員の方であっても、会社にとって有益な人間になる立ち回りを学べば、だいたい待遇は(その会社では駄目でも他社では)良くなります。

ITILファンデーション(資格)について

繰り返しとなりますが、ITILの概念を学ぶことはすべての学生・社会人の方にお勧めします。一方で、ITILファンデーションは人を選ぶ資格です。

ITILファンデーションのメリット

ITILファンデーションのように、ITリテラシーやマネジメントの概念・手法について理解度を証明する資格・方法は多くはありません。

例えば、中小企業診断士の一次試験「企業経営理論」「経営情報サービス」のあたりも分野としては近いものの、範囲が広すぎる上、難易度が高すぎます。おまけに科目合格してもアピールがしづらい上、期限があるのでまったくお勧めできません。

ITILファンデーションはビジネスレベルのITリテラシーをピンポイントで学習・証明できるため、勉強時間も少なく済み非常にお得です。

ITILファンデーションのデメリット

その理由は、受験料と難易度をセットで語ることになります。

受験料:4万~
私が受けた当時は、47,401円でした。

勉強時間:2時間ちょっと
人によっては数十時間かかると思います。

難易度が低く、受験料が高い。悪い言い方をすれば、金で買える資格のようにも思えますが、ITILファンデーションは世の中でそれなりに評価されている資格です。変な民間資格を履歴書に書くと情弱扱いされてマイナスになりますが、ITILファンデーションはその点問題ないでしょう。

資格取得をお勧めする方

A:一般社員の方の場合

当然ながら、金銭的余裕のある方・リーダー職へのステップアップを図っている方・転職を予定されている方など、明確な目的がある方にお勧めします。基本的なITリテラシーが身に付くので、それ以外の方にもおすすめではありますが、勉強のみで十分です。

B:経営者・管理職・組織のエースの方の場合

どんなお仕事(デスクワーク・肉体労働・昼職・夜職)であっても、マネジメントにおける概念・手法を無意識的にでも既に習得されている方が多いと思います。一方で、言語化が苦手な場合は、ご本人または部下の成功に再現性がないケースが多いです。この場合、資格を取らずともITILについて勉強することには大きな価値があります

経営者や教育係など、経営・教育体制に関する対外アピールが必要であれば、資格取得に意味があると思います。

C:経営・マーケティング・IT系のお仕事の方の場合

同領域で専門職をされている方にとっては、ITILファンデーションの出題範囲は当然の内容です。今更資格を取る必要はないかもしれません。

とはいえ、メンバーレベルからリーダー・マネージャーレベルの案件を狙う方には非常にお勧めの資格です。ITILファンデーションだけではアピールとして弱いと思いますが、今までの実績や他の知識・スキルと組み合わせで力を発揮します。

勉強方法・参考図書

まず、資格を取るわけでなければ①を読むだけで十分です。

ITILファンデーションの資格についても、選択式でかつ、出題形式が平易です。基礎的な概念さえ理解していれば、日本語で意味を考えれば解くことができます。

① ITIL はじめの一歩:所要時間1.5h(事前知識有)
超良書です。

特に3章までは意味を理解しながら文章を読み込んでください。ITILの概念が理解できるはずです。4章以降は、図だけ見て理解できればOKです。ただし、時間を掛けてでも意味を理解しながら読むこと。

② ITILファンデーション シラバス2011:所要時間0.5h(事前知識有)

基本的にKeywordだけ読めばOKです。意味が理解できないときだけ、本文を読みましょう。確認問題や模擬試験も直前で流し読んで、引っかかる表現だけ押さえれば大丈夫です。

勉強時間の見積もりと撤退の判断基準

参考までに、勉強時間の試算方法を載せておきます。ご自身がどのくらい勉強に掛かりそうか見積もりましょう。コスパの悪い資格取得をする必要はありません。戦略的撤退も大事です。

①「ITIL はじめの一歩」を読む
これは時間を掛けてください。端折っていいのはシラバスだけです。

②シラバスの第1~2章(15ページ)を読む
これもきちんと読んでください。難しくても読み終わったら一旦③に進んでください。

③シラバスの確認問題を第1~2、7章のみ(計3ページ)解く
実力チェックしてください。
>>意味が分からない:①に戻ってください。

>>そこそこ難しい:Keywordだけ読みながら問題を解き理解できない箇所だけ本文をきちんと読みましょう。全部で350ページほどの本なので、第2章(50ページ弱)までに掛かった時間を7倍すれば、掛かる時間の見当が付きます。しんどければ、ここで撤退。

>>日本語で考えれば分かる:30分で十分です。

>>全部知っていた:ITIL特有の用語があります。もし①の読書を飛ばしていたら、念のため確認だけはしておきましょう。

受験料が高額なので、くれぐれも慎重にいきましょう。

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