Pデスクの背景越しに思い出を振り返る
先日、Pデスクというシャニマスコミュ勢垂涎の機能が実装された。その中の『アイドル』タブに映る背景から、追憶に浸ることにする。
様々なコミュからの引用があり、ネタバレも多分に含まれるためご注意ください。また、モデルにされたと思われるスポットとシナリオ内で想定される位置関係が一致するもののみ、現実の地名を記載しています。
はじめに
Pデスクでは写真のようなアイコンが並び、全員が違うスポットを背景としている。(例外で真乃と霧子、摩美々とあさひは同じ場所だが、時間帯が違っている)
そして、シャニマス運営がアイドル1人につきひとつの背景を選定しているのだから、それはもうとてつもない想いが込められているに違いない。それらを順番に紐解いていく。
イルミネーションスターズ
センターユニットだけあって、選定された背景も誰にとっても馴染みの深い箇所になっており、快晴の青が心地よい。
櫻木真乃 ー 公園
いわゆるいろは坂桜公園であり、シャニPと真乃が初めて出会った場所。真乃に限らず、スカウトされたスポットが選定されているアイドルは非常に多い。これはやはりそのアイドルの人生を変えた瞬間であり、大切な思い出の場所ということなのだろう。
pSSR【ほわっとスマイル】櫻木真乃(18/04/24)
ほわほわアイドル
真乃といえば、ピーちゃんに限らず野生の鳥とも心を交わす描写がある。最初期pSSRでもこの公園で鳩と戯れているシーンから物語がスタートする描写があり、やはりこの公園は真乃にとってお気に入りの場所であることが伺える。また、G.R.A.D.シナリオでアイドルとして自分がどう変わればいいのか、その答えをシャニPに告げたのもこの公園である。
風野灯織 ー 事務所
全てのアイドルにとって間違いなく思い入れの強い場所であるここが選定されたのは灯織。口下手であった灯織にとって、このホームグラウンドでシャニPに相談することすらも苦労していた時期があった。
【Light up the illumination】(18/04/26~)
第2話 ー 翳る前に、曇る前に
シャニマス初めてのイベントで、初めてシャニPが アイドルを導いたのはこの場所で、そして相手は灯織であった。以降、この部屋で数々のドラマが生まれていくことになる。
八宮めぐる ー 街中
多くのアイドルが毎日通っているであろう、聖蹟桜ヶ丘駅前。ここでスカウトされたアイドルは数多くいるが、そうではないめぐるの背景スポットとなった。
pSSR【金色の元気いっぱいガール】八宮めぐる(18/04/24)
めぐる、大活躍!
真乃と同じく、この駅前はめぐるにとって最初期pSSRイラストのスポットである。イルミネは3人とも電車通いであり、【駅線上の日常】櫻木真乃ではイルミネの3人が一緒に定期券を買ってこの駅の改札を通る姿が描かれている。
アンティーカ
各々が自身の内面に根差したスポットを抑えているイメージ。イルミネから一転、遅い時間帯でノスタルジーを感じさせる場所が多い。
月岡恋鐘 ー 事務所/キッチン(夜)
定食屋の娘であり、『趣味:うちの手料理、何でも絶品たい!』の恋鐘に最もふさわしいであろうスポット。美味しいご飯で卓を囲めばそれが幸せであり、そうやって生きていれば間違いはおきない、と両親に教わった。
pSR【ばってん長崎恋岬】月岡恋鐘(18/04/24)
うちんすごか腕前
リリース時のプロデュースカードで、このスポットで料理を振る舞う姿がカード化されている。ちなみにこのカード実装時はまだ背景が実装されていなかった考えると感慨深い。以降、恋鐘がシャニPや他のアイドルたちの為に料理するエピソードは枚挙に暇がない。
田中摩美々 ー 街中B(夜)
摩美々はシャニPにスカウトされたスポット。恐らく渋谷センター街。アイドルになる以前からも、よく訪れていたお気に入りスポットである。
W.I.N.G. 田中摩美々(18/04/24)
My hidden heart
夜であることも重要で、遅い時間に一人でほっつき歩いていたところをシャニPに心配されたことが、摩美々の心を動かすきっかけとなった。また、G.R.A.D.シナリオで悩んだ際にエスケイプしてきたのもこのスポットである。
白瀬咲耶 ー 寮/食堂(夜)
咲耶は5人いる寮生の一人で、そして寂しがり屋な一面を持っている。父子家庭で育った咲耶には、帰りの遅い父を待ちながら独りで過ごした夜も多かった。そんな咲耶にとって寮での生活は、とても心温まるものだろう。
【サマー・ミーツ・ワンダーランド】(19/07/31~)
オープニング ー 朝の物語
夏合宿の前日、寮にはいつも以上のアイドルが前乗りで宿泊したため、とても賑やかな朝になった。誰よりも早く起き、優しい表情で早朝の準備に勤しむ咲耶の姿はとても印象的だ。
三峰結華 ー 事務所/廊下
結華は安直に雨の風景ではなく、この事務所廊下が選ばれた。412の日に語られた通り、ここでは数々の「いってきます」「いってらっしゃい」が飛び交う。
pSSR【NOT≠EQUAL】三峰結華(19/08/31)
雨の中(二度目の)正解をくれた
結華にとっての決定的な転機。それを生んだのはやはりシャニPであり、彼女を見続けたことによる執念の一手であった。この場所で、結華と別れてしまうギリギリでその異変の糸口を掴み、そしてシャニPは迷いなく追いかけた。
幽谷霧子 ー 公園(夕)
真乃と同じいろは坂桜公園だが、こちらは夕方の風景になっている。植物への造詣が深い霧子にとって、公園は様々な命が芽吹いて、そして失われていく場所なのだろう。
pSSR【琴・禽・空・華】幽谷霧子 (21/02/28)
ha ka
霧子はここで、子供の建てた小鳥の墓に祈りを捧げた。鳥という題材で死生観を語る姿は、真乃とは対照的だ。また同カード内には夕日の色に染まる世界についての言及もあり、橙の公園が印象的な使われ方をした。
放課後クライマックスガールズ
ぱっと見の印象からして様々な色の背景を持つ放クラはまさに、『たくさんの色は、強い』を体現している。
小宮果穂 ー 河川敷
アイドルによって数々の思い出のある府中四谷橋の河川敷。湿っぽいエピソードも多い中、このスポットは果穂の背景となった。
【PiCNiC BASKET!】(19/03/22~)
エンディング ー 春色の時間、そして
レクリエーションの宝探しで、どうしても最後の1つを見つけることができない果穂。それに対して、283プロの初期4ユニットが垣根を超えて最年少の果穂の為に動く。結果、みんなで協力したこの思い出こそが一番の宝物となったのだった。
園田智代子 ー モール
買い物をするイベントでよく使われるショッピングモールの背景。皆で集まって買い出しなどをすることが特に多い放クラの智代子にとって、ここはお馴染みのスポットだろう。
sSSR【凛世夕町物語】杜野凛世(19/02/18)
凛世夕町物語・上
この背景が実装される前にも、智代子は個性探しの買い物に放クラメンバーを付き合わせた。凛世の日用品を集める際や、夏葉の家にお泊り会をする際、文化祭CMに合わせてお守りマスコットを作る際も、放クラメンバーとこのスポットを訪れた。そんな数多くの思い出が生まれた場所なのだ。
西城樹里 ー 商店街(夕)
283のアイドル達がデビューしたての頃から、事務所をご近所さんとして見守ってくれている地元の商店街。しかし、この場所を選ぶに最も相応しいアイドルは、全会一致で樹里となるだろう。
【階段の先の君へ】(20/01/31~)
エンディング ー 追伸、写真を添えて送ります
このイベント自体が商店街を舞台とした物語であった。その中で、樹里はまだ放クラにすら馴染めなかった時期から、商店街の人々に良くして貰っていたことが明かされる。引退する商店街会長への恩返しの想いから自身の成りたいアイドル像が定まってく、樹里にとって大切なエピソードであった。
杜野凛世 ー 事務所/倉庫(夜)
283プロのアイドルたちにとってこの倉庫は、過去の思い出が詰まったアルバムのような場所だ。そしてこのスポットが背景に選ばれた凛世にも、シャニPと過ごした大切なエピソードがあった。
pSSR【十二月短篇】杜野凛世(19/12/13)
歳末些事
年末の大掃除で、倉庫の断捨離をするシャニPと凛世。日めくりカレンダーの処遇を考えながら、本当に捨ててはならないものは何かという問いに思いを馳せる。また、ファン感謝祭シナリオにおいて放クラの秘密基地となったのもこの場所だった。
有栖川夏葉 ー 海辺
今までのスポットから一転、アイドル達の生活圏から随分と離れた場所。しかしそれが夏葉の思い出の場所というのなら誰もが納得するだろう。
pSSR【アルティメットマーメイド】有栖川夏葉(18/04/24)Over The Rainbow
pSSRの一枚目、そのTrueEndで夏葉はシャニPとこの海辺で言葉を交わす。夏葉にとって、世界そして未来に繋がっているようで大好きな海。私はここからどこまでも行ける、その決意表明を共有した場所であった。
アルストロメリア
3人とも食事をする場所という共通点があり、いずれも温かみのある色味のスポットが選ばれている。
大崎甘奈 ー スイーツ店
女子ならば誰しもが心を惹かれるスイーツ。甘奈も例外ではなく、名に恥じぬエピソードが数多くある。シャニPと過ごした時間も、アルストロメリアで過ごした時間も、どちらも究極に甘い思い出だ。
pSSR【ないしょのスイーツ】大崎甘奈(19/10/21)
A's happy with …
シャニPの仕事都合で一度は購入を断念した超人気スイーツ。しかし後日、今度はハロウィンのシーズンにリベンジすることになる。カップル限定でシャニPの好物であるコーヒーフレーバーの存在を知った甘奈は、とっさに機転を効かせる。また【お菓子なティータイム】大崎甘奈ではアルストロメリアの3人でスイーツ店を訪れ、オフショットとは思えない姿がカード化された。
大崎甜花 ー 大崎家/リビング(夜)
アイドルの中で唯一、甜花のみ個人宅が背景になっている。甘奈や家族との思い出はもちろんのこと、デビ太郎とも過ごした大切な場所だ。
【流れ星が消えるまでのジャーニー】(20/10/31~)
第5話 ー とろけるおふとん
このイベントコミュ内では甜花と甘奈の幼少期、そして今に至るまでの道程が語られた。デビ太郎はいつもこの部屋で2人の成長を見守っていたのだ。一方で【秘密のだらだらタイム】大崎甜花においては、リビングを通り越して甜花の自室にまでシャニPに侵入を許したのは、初期カードならではの空気感である。
桑山千雪 ー 居酒屋
20歳以上のアイドルは現在3名いるが、そのお酒との付き合い方は三者三様。その中でシャニPと居酒屋に足を運び、お酌をしたことがあるのは千雪だけだろう。
pSR【よそゆき顔のセレナーデ】桑山千雪(19/01/21)
乾杯・小夜曲
本人はあまりお酒に強くない、と言っているが飲むこと自体は好きなことが伺えるエピソードも多い。シャニPとは恐らく歳も近く、他のアイドルにはできないような大人の会話を楽しむことができる千雪。そして【薄桃色にこんがらがって】のこの場所ではづきに悩み相談するシーンは誰もが記憶に残っているだろう。
ストレイライト
脚光を浴びるストレイライトを象徴するが如く人通りの多い場所が選定されており、人目のある場所での振る舞いにはそれぞれの人柄が垣間見れる。
芹沢あさひ ー 街中B
あさひは摩美々と同じく、シャニPにスカウトされた渋谷センター街。街頭CMのダンスを街中でコピーするあさひに衝撃を受けたシャニP、その2人の出会いからあさひの物語は始まったのだ。
W.I.N.G. 芹沢あさひ(19/04/01)
未だ見ぬものへ、共に
W.I.N.G.の優勝後、あさひはまたこの場所に訪れた。漠然とした疑問の答えを探すため、自分のルーツとなる街頭CMを見にきたのだ。しかしその答えは、あさひを探してやってきたシャニPが持っていたのだった。そして【The Straylight】で再びこの場所を通りかかったあさひには、もうあの街頭CMは不要なものとなっていた。
黛冬優子 ー 繁華街
なじみ深い人も多いであろう秋葉原の電気街口は、冬優子をスカウトしたスポットである。娯楽の溢れるこの場所で憧れる側であった冬優子は、しかしシャニPの言葉で憧れられる側を目指すこととなったのだ。
pSR【ザ・冬優子イズム】黛冬優子(19/04/29)
店舗付近での交換はご遠慮下さい
オタク趣味を持ちながらそれを表に出したがらない冬優子。しかし心を許したシャニPは自分から誘い、共にこの場所に訪れた。人目のある場所ではマスクを着用する隙の無さも垣間見える。そして【オ♡フ♡レ♡コ】黛冬優子のTrueEndではこの秋葉原に溢れるコンテンツと自分を比べて、覚悟を決めるシーンが描かれる。
和泉愛依 ー 駅/ホーム(夜)
愛依は事務所から実家が遠く、電車に乗っている時間も長い。ちなみに駅のホームのグラフィックには何パターンかあり、愛依の実家の最寄り駅はホームが少なく遠景にビル群も無い、この画像よりも寂れた雰囲気である。
【The Straylight】(21/01/31~)
第5話 ー PLAYBACK
愛依で駅のホームといったらやはりこのシーンを思い浮かべてしまう。この場所での落ち度から問題が波及していくエピソードではあったが、それが結果として愛依の在り方を固めることとなった。対照的に【をとめ条約】杜野凛世では他ユニットのアイドルと触れ合う癒しのコミュが綴られた。
ノクチル
アイドルになる前から普通に訪れていたであろう生活圏のスポット群は、反商業主義的な彼女たちの姿とマッチしている。
浅倉透 ー バス停
透はこの永山五丁目バス停でシャニPにスカウトされた。透と共に実装された背景であり、その後もノクチルメンバーの生活圏として登場する。隣にジャングルジムのある公園があるのは言うまでもない。
W.I.N.G.浅倉透(20/04/03)
あって思った
これまでのシャニマスに無かったような独特な演出の洪水。それにより強烈に印象付けられたこのスポット。そしてこのバス停は2人が奇跡の再会を果たした場所でもあるのだ。G.R.A.D.シナリオでは自分を見失いかけていた透を、シャニPが衝動的に連れ出すのもこの場所からだった。
樋口円香 ー 街中C
円香、及びノクチルの面々はコンビニに寄る描写が特に多いように思える。下校ついでにコンビニへ足を運ぶその様は、彼女たちのマイペースで独特なテンポを象徴している。
sR【283プロのヒナ】樋口円香(20/04/13)
溶ける言葉
コンビニに直行してゴミ拾いをサボったり、同僚のシール付きチョコを通して将来を語らったり。彼女たちにとってアイドルという仕事は常に日常の延長上にあるのだ。【カラカラカラ】樋口円香ではシャニPが自販機でコーヒーを買ったのに対して、円香はコンビニのシールが付いていたために缶のすり替えが判明する。
福丸小糸 ー 図書館
先人の知識の並ぶこの場所は、勤勉な小糸にぴったりだ。この背景グラフィックは図書館としても図書室としても使用されているが、小糸はそのどちらにも登場している。
sSSR【思い出にもならない】福丸小糸(21/04/12)
いつか忘れる本の題名
このサポートカードでは勉学の為ではなく読書の為にも図書室を利用している小糸の姿を見ることができる。【海へ出るつもりじゃなかったし】で消灯時間まで冬休みの宿題に勤しんでいたのはどこかの図書館だろう。
市川雛菜 ー デパ地下
様々な商品が立ち並ぶデパート。化粧品なんかも売っている可能性が高いが、しかし雛菜にまつわるエピソードを見つけることはできなかった。私の見落としがあるかもしれないが、雛菜の関連でこの場所が登場したのは【Makeup♡Box】市川雛菜の冒頭のみで、しかもそれはシャニPがいた場所であり雛菜は現れなかった。
シーズ
私は絶句した。どちらの背景にも、影が重くのしかかる。
七草にちか ー ショッピングストリート
私の担当アイドルにして、私がこのnoteを書くきっかけとなった元凶。この場所はシャニマスでも頻出スポットである表参道の大通りなのだが、にちかにこの場所というのは選定理由が明らかに他と違うように思える。
W.I.N.G. 七草にちか(21/04/05)
on high
私が記憶している限り、にちかがこの場所を訪れている描写はW.I.N.G.シーズン3のこの1コマだけ(Pデスク実装時現在)なのである。しかも回想的な演出で、にちかは不安そうな顔でキョロキョロろ辺りを見るだけ、セリフも無い。そしてこの前後では八雲なみの劇的なスカウト話が語られる。
ではこのにちかの描写が何なのか、それはなんとシーズン3の敗退コミュを読まないと判明しない。
ここでいう『あの大通り』こそがこの背景なのである。事務所屋上や高台(桜ヶ丘公園ゆうひの丘)など、にちかに相応しく他とも被らないスポットは幾らでもあった筈だ。それらを押しのけてこのスポットを選定したシャニマス運営の胸中は果たして――
緋田美琴 ー ダンスレッスン場(夜)
全てのアイドルが等しく利用しているレッスン場。しかし最も後輩である筈の美琴が誰よりも利用しているのは言うまでもない。ホーム会話では複数人からレッスン室の鍵の受け渡しをしている描写もある。
W.I.N.G. 緋田美琴(21/04/08)
stage
W.I.N.G.の4週のコミュのうち3週をレッスン室に費やした、レッスンの申し子。しかしその秘めたる想いは、決してレッスン室で終わっていいものではない。だからこそ美琴はひたすらにレッスンに打ち込むのだ。決勝では走馬灯のように過去の記憶が脳内に流れたが、そのほとんどがレッスン室であったと語る。【SEASON】緋田美琴では本人の気付かぬうちに、レッスン室で年を越してしまうほどであった。
おわりに
こじつけ臭い説明しかできなかったアイドルも数名いたが、やはり関連の強いスポットが背景に選ばれていたことがお判りいただけただろうか。また私もPレベルは現在88なので、すべてのコミュを網羅できている訳ではないこともご容赦いただけるとありがたい(一読したけれど忘れてしまったエピソードもありそうなもので、もっとそのスポットに相応しいエピソードがあったら申し訳ない)
Pデスクはこの背景の話を含め、見ていてとても楽しめる機能であるしUIの完成度も高い。そしてシャニマスというゲームにおいて、コミュを読むことがすなわちプロデューサーとしてのレベルを上げることであると、これこそが運営からのメッセージなのだと私は思う。
だから私も、Pレベル100を目指して今後とも精進したい。
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