学校の掃除について全力で考えたら何もすることがなくなった話
専門学校ネタです。
そろそろマガジン?にしてもいいかもしれない。
「掃除の監督」って不思議な役割だよね
私の在籍していた専門学校では、校舎の掃除は学生がしていました。
大学だとおそらく学内の清掃は業者?がやる感じですが、専門学校だと建物自体がそれほど大きくないせいか、自分たちで掃除してました。
学生が休みの日とかは教員がやってましたね。
んで、平日は教員が掃除の監督という役割を振られ、各担当場所に行って学生の掃除を見守るわけです。
場所は自教室とか、廊下とか、階段とか、正面玄関などですね。他にも空き教室とか。
それで、私は担任ではなかったため、廊下とか空き教室とかいろんな人が使う場所の担当でした。
その中で結構大変だったのが、掃除の仕方の説明でした。
私の担当場所は各学年から複数名の学生が割り振られる形でした。そして割り振られた学生が1週間、私の担当場所を掃除するのですが、ここで1つ問題が。
学生がその場所の掃除の仕方を知らないんですよね。
というのも、その場所の掃除をするのは1週間だけ。複数人が1週間ごとにぐるぐる交代して回る形なので、毎週違う学生が掃除に来ます。
そうすると、毎回「かなり前に掃除したけどやり方あんまり覚えてない」学生
が掃除することになります(新入生だと初めてですしね)。
なので学生は何をしたらいいか分からないので、私が毎週始めに「ゴミの袋はここに取りに行くんだよ」「ここからここまで掃除機をかけるんだよ」などと説明する羽目になってました。
なんだかこれってものすごく非効率だな、と思いました。
説明が面倒だからと自分も加わって掃除したりもしたのですが、そうなると学生が居心地悪そうに立ったままいる羽目にもなり、何とかせねばと思いました。
ひとりぼっちの清掃戦争
さて、面倒くさがりな私。解決策を考えてみました。
学生はやり方が分からないから聞いてくる(もしくは動かない)。
じゃあ、やり方がわかればいい話。
ということで、マニュアルを用意してみました。
掃除の範囲をわかりやすくするために写真を入れ、A4用紙1枚にしてラミネートしたものを配置。
これを見ればみんな分かるだろう。私は勝利を確信しました。
結果。
誰も見ませんでした。
よくよく考えれば当たり前なのですが、掃除の時間ってそんなに長くない。
んで、わざわざマニュアルまで見てしっかり覚えて掃除をしようとする学生はまあいないので、うまくいくわけがなかった。大失敗。
そうか、見ないんだ。
見ないのならば。
見られる工夫をすればいい。
ということで、マニュアルは一旦捨てて、必ず学生が見るであろう場所に張り紙を貼ることにしました。
学生も全ての掃除のしかたを覚えていないわけではないので、聞かれる質問もある程度決まっていました。
ゴミ袋をもらいに行く場所とか、ゴミ袋の容量はどれくらいだとか。
掃除する範囲はどこまでだとか。
なのでそれらを簡単に数行程度で説明した紙を、学生が見るであろう場所に貼っておく。
学生は掃除の際必ず清掃用具の入った棚を見るので、そこにまず清掃範囲を示した紙を貼っておく。
この時、必ず目に入るくらいの高さ(若干低い位置がベストだった)に下げておく。
んで、ゴミ箱の近くにはゴミ袋を取りに行く場所と、袋の容量を書いた紙を貼る。この時もゴミをまとめる際に目に入りやすそうなポイントに貼っておく(割と変な位置だと逆に目につきやすかった)。
他にもいくつか目につきやすい位置に細かな説明を書いた紙を貼って、学生が困らないようにしてみました。
結果は成功。
学生が自発的に動くようになり、どうすればいいか迷う様子はあまりみられなくなりました。
学生もわかってくると、後輩とかに教えてくれるようになりましたしね。
というわけで無事解決…というわけなのですが、一つだけ誤算。
質問をされなくなった私の仕事がなくなりました。
本当にただいるだけの人に。
なんか申し訳ないので自分も手伝おうにも学生から「大丈夫です」と断られる始末。
以上、掃除の時間何もすることがなくなった教員のお話しでした。