iCON PLATFORM / RME Totalmix FX 動作検証
RME Totalmix FXではMIDIコントローラーが使用出来ます。
やはり手元で操作できるフェーダーがあると便利かなと思い、フックアップ様から「iCON PLATFORM M+」と「PLATFORM D2」をお借りして動作検証を行いました。
「iCON PLATFORM M+」は8ch+1ch(MASTER)分のモーター付フェーダー/パン/Sel・Mute・Solo・Recボタン、12個の操作ボタン、JOGダイヤルが付いたMIDIコントローラーになります。
「PLATFORM D2」は、PLATFORMシリーズに装着できるLCDディスプレーです。
●PLATFORM セッティング編
「iCON PLATFORM M+」と「PLATFORM D2」は別売になりますので、それをドッキングするところから始めます。D2をM+に固定する付属のネジ4本はトルクスネジになりますので、T型トルクスレンチT10が必要になります。
→2019.9.3追記
T型トルクスレンチT10は、本体に付属しているとのことです。
そして、M+とD2を専用ケーブルで繋ぎます。
ん?!お前どっかで見たことあるな!! 左右間違えて無理矢理押し込めるが、押し込んだら最後、ショートするやつだな!!
さて、ネジを締めてケーブルを繋ぐとこんな感じになります。
あとは、ACアダプターとUSBをパソコンに繋げば準備完了です。特にドライバー等は必要ありませんが、細かい設定をカスタムする場合はiMapという専用のソフトが必要になります。それに関しては後ほど触れます。
電源を入れるとまず、どのモードで使用するかを選びます。
6chと7chのSelボタンが左右カーソル、8chのSelボタンが決定にあたるようです。以下の4つから選べました。マニュアルではもっと多数のリストがあるのですが、バージョンアップで変わったのでしょうか?
(1):MCP
(2):Logic Pro
(3):HUI
(4):User define
→2019.9.4追記
ファームウェアの更新によって、4つになったようです。
このモードセレクトは左右カーソルを触っていないと、すぐに表示されているモードで起動されてしまいます。というのも、再起動時は前回使用していたモードがそのまま選ばれている状態になるため、素早い起動が可能になるってことみたいです。変更する場合はボタンを押す心の準備が必要です。
今回はTotalmix FXで使用しますので、「(1):MCP」を選択して起動します。
●Totalmix FX セッティング編
続いてTotalmix FXのセッティングですが、その前に1つ設定しなければならないことがあります。Mac本体のAudioMIDI設定です。
最近のMIDIキーボード等だと設定しなくてもそのまま使えていたため、最初は特に設定せずに進めようとしていたのですが、接続すると表示される「Platform M+」に何かしら「装置」をルーティングしないとTotalmix FX上ではじかれてしまうことがわかりました。(RMEのフォーラムを見ると、ここでつまずいてる人が居ました。)
わかりやすいように「Platform M+」という装置を追加してIN/OUTをルーティングします。
さて、本題のTotalmix FXの設定を行います。
[Option]→[Settings]→[MIDI]を開き、下記のように設定を行います。色々試してPLATFORMに最適な設定をしてみたつもりです。
そして、[Option]→[Enable MIDI Control]をONにします。
すると・・・
繋がりました!
PRATFORM上で操作出来るチャンネルが、Totalmix FXのチャンネル名でもオレンジ色に反転することによって視認できます。
もちろん、Totalmix FX上で付けたトラックネームも反映されます。
チャンネルを移動したいときは、右側にあるコントロールボタンを押します。
Chan → 1chずつ移動出来ます
Bank → 8chずつ移動出来ます
さて、ここまで来て1つ問題。
いくらチャンネルを移動しても、Totalmix FXの上段「HARDWARE INPUTS」しか操作出来ない!
そこで、中段の「SOFTWARE PLAYBACK」と下段の「HARDWARE OUTPUTS」を操作するための設定を行います。
Totalmix FXの説明書を見ると、
・ARROW UP、Assignable1/PAGE+ : 1 段上へ移動
・ARROW DOWN、Assignable2/PAGE- : 1 段下へ移動
という設定が必要な事がわかりました。
PLATFORMでは標準でこのボタンがアサインされていないため、iCONの商品ページで提供しているiMapというソフトを使ってマッピングします。
インストールし起動すると、
PLATFORMと同じ画面が現れます。ここで気づくのが、操作系の部分が割愛された「PLATFORM X+」の画面ということ。あれれ?と思ったのですが、「PLATFORM X+」のロゴをクリックすると・・・
そうそうこれこれ!「PLATFORM M+」の画面に切り替わりました。
さて、ここで設定をしていきます。基本的な機能はMCPのままで良いので、ARROW UP / DOWNのみを置き換えても良さそうなボタンにアサインしていきます。今回は、Bankの下にある「Trans」というボタンにアサインします。
まず、アサインしたいボタンをクリックして選択します。すると下段にアサインされているコントロールメッセージの内容が出てきます。
左側のボタンを、ARROW UPにするために下記のように設定します。
[Control Mode] → 4) User Define
[Message] → 96) C(7) Up
そして、右側のボタンをARROW DOWNにするために下記のように設定します。
[Control Mode] → 4) User Define
[Message] → 97) C#(7) Down
2つの設定が終わったら、PLATFORMに設定を送信します。
下段にある[Connect]ボタンを押すと、デバイスを選べるので「Platform M+」を選択し同ウィンドウ内の[Connect]ボタンを押します。
そして、元の画面に戻り[Send Data]ボタンを押して本体に設定を送信します。下記のような画面が出てきたら、設定が送信されたということになります。
PLATFORMの設定は以上になります。
では、Totalmix FXの画面に戻り、[Option]→[Enable MIDI Control]を一旦OFFにして再度ONにします。
すると・・・
アサインしたTransボタンで、上段・中段・下段が切り替わって操作出来るようになりました。
段の移動以外にも同じ方法で、スナップショット1〜8のロード等をアサイン出来たりしますが、ボタンを押しても点灯したりしないので、ARC USBと併用するのが一番良いなと思いました。
最後に、操作感を動画に撮りました。
とても軽快な動作で、物理的なフェーダーを操作するということが可能になりました。ただ、設定が途中ちょっとうまくいかなかったりすることがあったので、実際に現場で出すのにはもう少し調整が必要なのかな?とも思いました。
ご協力頂きましたフックアップ様、シンタックスジャパン様ありがとうございました。