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マニピュレーター 機材 システム解説 2023 春

2023年春から久々のロングツアーに行ってきました。長いツアーということもあり、昨年からシステム改修してきた物をさらに進めたのでまとめてみたいと思います。

MADIを中心としたシステムは変わっていませんので、改修前のシステム解説も併せてご覧頂けるとわかりやすいかと思います。

今回のツアー、改修後のシステム図がこちら。

【システム改修のポイント】

・サブ用MacをMac miniに変更
・キューシートの電子化
・ネットワーク化
・新規イヤモニとオーディエンスマイク導入
・予備用ADDAを変更
・電源まわり
・SSバイザー導入


■ サブ用MacをMac miniに変更

DP11にアップしてから細かいバグ等がよく出るようになったため、安定性を高めるためにサブ用MacをMac miniに変更しました。
作曲用に自宅で使用していた物だったんですが、持ち運び用MacをM1にしてからほぼ使ってなかったので現場投入です。AppleSiliconには勝てませんが[3.2GHz 6core Intel Core i7 / 64GB / 2TB]という現場用には少しオーバースペック、メインのiMacより上のものになりました。

■ キューシートの電子化

すっっごい今更なんですがキューシートをiPadにしました。
今までExcelで作って毎回プリントアウトしてたんですが、日々更新されるため紙がもったいないとずっと思ってたんですよね。
それに加えて、本番中に心配になって再確認したい情報等を、瞬時に確認出来るようになりました。心配性には最適。

元々はExcelで作っていたんですが、iPad/ApplePencilでの操作性やiCloudDriveでの使用感などを加味してNumbersに変えて使っています。iCloudDriveでDP用Macとデータ同期しているので、編集とかバックアップとかはMacで出来るようにしてます。

■ ネットワーク化

今までも何回かネットワーク化は試してきたんですが、今一利点が無かったのと安定性を考えるとまぁ不要かなという感じで使ってきませんでした。今回は色々と利点が見えたため、全ての機器を繋いでいます。
(本番時、MainのiMacは物理的にオフラインにしています)

ネットワーク化により、
・Main→SubのDPデータ同期
・SubのmioXM接続兼用
・画面共有
・iPad接続(Totalmix Remote / MOTU AVB Discovery)
等が出来るようになりました。

■ 新規イヤモニとオーディエンスマイク導入

もう1年前くらいになっちゃうんですが、イヤモニを新調しました。老舗や新しいメーカーの物を色々試聴した結果、今欲しい音のイメージに一番近かった64Audio「A4s」です。音に加えて、鼓膜にかかる空気圧低減、長時間リスニングによる疲労軽減、聴覚保護にも繋がるapexテクノロジーが採用されている点も採用した理由の1つです。

また、曲間の歓声や拍手を聞くために、以前はよくイヤモニを外すことをしてたんですが、耳に負担がかかってしまう原因になってしまっていました。極力外さないでオペレート出来る方法を検討したところ、オーディエンスマイクの導入に至りました。普通のマイクだとHAが必要になって面倒なので、ZOOMのハンディレコーダー「H2n」を流用しています。臨場感もあってとても気に入っています。


■ 予備用ADDAを変更

別システム用にMOTU「Ultra lite mk5」を導入したため、予備用ADDAもそちらでまかなうことにしました。
ちなみに、ラックマウント用金具はハーフラック分のスペースをうまく活用するために自作しています。


■ 電源まわり

元々3KVAのスライダックを積んでいたんですが、全然容量食わないので2KVAに。UPSと並べてラッキング出来るように設計して作り直しました。


■ SSバイザー導入


SSバイザーって何やねんって感じだと思うんですけど、ステージ袖に居るスタッフの大敵、SS(ステージサイドスポットライト)の光を和らげる色つきのアクリル板です。通常この現場では目線に入る位置には無いのですが、今回はセットの関係でどうしても必要とのことで自衛することにしました。少しの色味なんですが、コレがあると無いとではかなり違います。




数年ぶりの長いホールツアー、ようやくお客さんが声を出せるコロナ前には日常だった光景が戻ってきました。3年も歓声の無いライブをやってきたので最初は曲間の感覚を戻すのに少し戸惑いましたが、ライブはお客さん含め会場に居る全ての人で成り立っている物だと再確認出来たツアーでもありました。いやぁ本当楽しかった。

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