伝統の木樽蒸留・北見ハッカ
札幌市東区隠れ家的一軒家サロン
地球と人が喜ぶ香りのクリエイター
星と香りとボディヒーリング
ティダ・アヤの長浦です。
ことしの夏は北海道でも一時34℃という記録的な暑さ。先日34℃の中でたまたま農作業にあたりさすがにヤバいと感じましたが…全国各地の40℃近い酷暑は想像を絶する暑さですね💦
少しでも清涼感を感じてもらえるよう
北見のハッカについて書いてみました。
暑いときにハッカのスーッとする香りは
体感温度を下げてくれるのに役立ちます🌿
ちょうど4年前の2016年8月末のこと。
北見在住、筋肉に超詳しく筋肉好き健康運動指導士・フィットネスインストラクターの前崎さんからご紹介を受けました。
前崎さんが担当されていた北見ハッカの木樽蒸留と、当時私が伝えていたチベット体操を北見でコラボ開催することになったのです。
この日、台風被害の爪痕も残る道を超え札幌や遠くは青森県からも!たくさんの方々がご参加くださりました。
(改めて感謝と御礼を申し上げます)
北見市仁頃はっか公園内にある
「北見田園空間情報センターにっころ」さん
ここには今ではとても珍しい木の樽でできたハッカの蒸留器があります。
刈り取って乾燥させたハッカの束を、木の樽の中いっぱいに敷きつめ、それを3~4人で大樽の中に入り踏んでいく昔からの蒸留のしかた。
今ではにっころさんでしか見ることができないそうです。
樽の下からボイラーで熱すると、次第に蒸気が上がりもうもうとしたハッカ蒸気にあたると、すーーっとした刺激で目が痛いです。
前日は弟子屈町の硫黄山で山から勢いよく吹き出す蒸気を浴び、今日は全身にハッカの蒸気を浴び。
まるで禊のよう。。。
2008年、2013年にもハッカとペパーミントの違いを調べに北見を訪れたことがあります。
北見の薄荷は和種ハッカで洋種のペパーミントとはちょっと違います。昔は北見で生産していたハッカが世界の70%ものシェアを誇っており、医薬品の成分として全世界へ輸出されていたそうです。
さて、蒸留ですが、樽の中に乾燥したハッカ(品種名: ほくと)を樽いっぱいにするため、樽の中に入り人力で踏み踏みします。
ところどころ隙間から蒸気が上がってくるのですが、ものすごくスースーする蒸気で目をひらいていられません。
できればマスク必須、メガネかゴーグルもあったほうがいいでしょう(余裕の表情だが…)
鼻づまりの時はすごくいいかも。。。
担当のおじさんが、
「そこ!(蒸気でてきた)踏んでっ!」
と指示。踏んで踏んで隙間をうめていきます。
ハッカ踏みを終えたら一度蓋を閉じ、
蒸留が終わるまでセンターへ戻りハッカについてお話をお聞きしました。
和種ハッカの特徴は、ハッカ葉を蒸留して取れた精油を10℃以下に冷やすと、精油の中に結晶ができます。
この結晶は「メントールクリスタル」や「ハッカ脳」と呼ばれ、見た目は水晶に似ています。
結晶を粉にしたものが胃腸薬などに含まれている薬のもとになるのです。
結晶は、ペパーミントなど洋種のミントにはできません。ハッカの方が濃度(成分)が濃いため精油の中に結晶ができるのです。
このハッカの結晶は何なんだろう?
どうやって出来て、どんな風に使うのだろう?と疑問に思っていたことが解決しました。
同じミントでも、日本のミントは、香りを楽しむ為だけでなく、医薬品として使われる程に品質が高かったのだ。
すごいな~と改めて感心した日でした。
ハッカの種類(とぉーっても品種が多い!)や
採油量の違い。
ハッカを鉢植えで屋内で育てるなら冬は外に出して外で冬を越さないとダメになってしまうということ。
ハッカ業界では精油と言わず取卸油(とりおろしゆ)と呼んでいること。
取卸油には赤油と白油がある。
などなど。
ハッカについてあれこれ聞くことができたのでたいへん為になりました。
2時間程たつと蒸留終了。
持参した1Lペットボトルいっぱいにハッカの芳香蒸留水を詰めてくださり、ハッカの採油も見せてもらいました。
採りたてオイルを触らせていただくと甘さのあるやわらかい香りで、触れてみると思っていたよりも刺激はないことに驚きました。
最後は釜揚げ。
蓋を開け、樽を吊り上げ
蒸したてのハッカが現れます。
こうして最後は運び出されていきます。
残渣は畑にまくのだそうです。
前日は道東は川湯温泉に行き、
阿寒湖、摩周湖、硫黄山(アトサヌプリ)を周遊し、摩周湖は霧のない摩周ブルーを見ることができ、特に硫黄山は風向きの関係で運良くこんなに綺麗な硫黄にお目にかかることが出来ました!
なんてきれいなイエローでしょう!
硫黄はサルファーと呼ばれ、パワーストーンとしても流通しています。
盗掘され以前よりも硫黄の量は減っているのだとか…
自然はそのままに自然にあるから素晴らしい。許可なく持ち帰りしないでね。
美しい火の山・硫黄山、
ハッカの香りと薬効に感謝感謝です。