建設・不動産業界のプロフェッショナル集団。ゼロからアイデアを最短でブーストし、チャレンジしやすい環境作りへ 【支援事業者インタビュー #8 株式会社ゼロワンブースター】
TIB STUDIO事務局がお届けする支援事業者インタビューシリーズの第8弾。
TIB STUDIOに参画する16社のスタートアップスタジオ事業者を紹介します。各社が持つ独自の強みを紐解きつつ、メンターの方の考え方やバックグランドについてもお伺いしていきます🙋♀️
第8弾は、株式会社ゼロワンブースターの丸山さんにお話を伺いました!
ーはじめに、丸山さんのキャリアやバックグラウンドを教えてください。
丸山:少し遡ってお話しすると、私は兵庫県で生まれて、小学生の頃に阪神大震災を経験しました。その当時、建設作業員の方々が地元を復旧してくださっている姿に憧れて、建設業界に興味を持ち始めました。
中学生になると、神戸市の取り組みで「トライやる・ウィーク」 というインターンのようなプログラムがありました。私はそれに参加して、地元の建設会社の社長に5日間ついて回りました。それがすごく面白く、建設業界への興味がさらに増して、高専、大学、大学院と建設工学を学びました。
大学院卒業後はゼネコンに入社し、鉄道関連のプロジェクトや、都市部のプロジェクトに現場監督として入りました。都内の某現場で、鉄道の地下化工事を担当したこともあります。終電から始発までの僅かな時間で地上から地下への線路切り替えを完了させるために、事前にデモンストレーションをして、数百人規模の作業を分単位でプロジェクト管理していたことは、思い出深いです。そうして現場監督を6年ほど務め、その後は、設計や新規事業開発にて経験を積みました。
ー元々、ゼネコンで現場監督をされていらっしゃったのですね。そこからどうしてスタートアップ支援の道を選ばれたのでしょうか。
丸山:ゼネコン在籍時、アメリカのバージニア州にMBA留学する機会がありました。そこで、投資家や連続起業家に出会って、スタートアップ業界の存在を初めて知りました。彼らの姿に憧れて、ファーガソンというアメリカ企業の創業支援プログラム付きのピッチコンテスト「Ferguson Innovation Challenge」に出場したところ、運良く最優秀賞をいただきました。その結果、ご縁があり、バージニア州のVC「New Richmond Ventures」でインターンを行い、新設するシードファンド「Riverflow Growth Fund」のファンド及び支援プログラムの設計に携わらせていただきました。このことから、スタートアップのプレーヤーとしてはもちろん、支援をする側にも興味を持つようになったんです。
その後は、11年間勤めたゼネコンを退職し、2021年にゼロワンブースターにジョインし、アクセラレーター運営やスタートアップ投資に関わる仕事をしていました。
ある時、事務の方に勧められた本「Startup Studio Playbook」で偶然ベンチャースタジオの存在を知りまして。これは面白いなと思い、2022年の4月にベンチャースタジオ「01Booster Studio」を立ち上げ、現在は事業責任者を務めています。
ーアクセラレーターなど他にもスタートアップと関わる機会がある中で、ベンチャースタジオを立ち上げた背景にはどんな思いがあったのでしょうか?
丸山:アメリカでの経験を経て、アイデアが何もないところから立ち上がる0→1に興味を持つようになりました。。ベンチャースタジオは、投資家でありながら起業家でもある。その両方を同時に経験できる点で、自分のやりたいことに一番近いと感じました。
また、建設や不動産はそもそもスタートアップの数が他産業と比べて比較的少ないので、これから盛り上がっていく業界なんです。だからこそ、そこでチャレンジできる環境を作りたいという思いがあります。
私自身、アメリカの恵まれた環境下でチャレンジしたことで、偶然貴重な機会を得ることができました。もしそのような環境がなければ、チャレンジすらできなかったと思うんです。そんな環境を日本で作りたくて、ベンチャースタジオを通じて0→1の支援をしています。
ー続いて、01Booster Studioさんの支援について教えてください。
丸山:私たちの支援プログラム「ビルドスタジオプログラム」では、アイデアがゼロの状態から、法人を立ち上げ、有償顧客を獲得するところまでを最短6ヶ月で実現します。
支援の流れとしては、まずスタートアップとして起業することで、ご自身が何を達成されたいかかを言語化するところから始めます。これにより、創業者の方が熱中できる領域やテーマが見えてくるので、私たちのスタジオが大切にしているステップの一つです。そして、それを元に課題探索のためのインタビューを週に5~10件ほどのペースで実施していただきます。
ここまでできたら、リーンキャンバスを書いてビジネスモデルの仮説を立て、更にインタビューをして仮説検証をします。そうしてビジネスモデルが固まったら、ピッチ資料を作っていただいて、ビジネスモデルの方向性を決めるための審査をします。これを通過したMVP開発に進んでいくという流れです。
ー支援されてきた起業家にはどのような方が多いですか?
丸山:私たちは建設と不動産に領域特化しているので、それらに関連している方々が多いです。特に、建設や不動領域の企業に勤めながら、その業界で起業準備を始めようとされている方が一番多いです。
スタジオとしては建設や不動産領域以外の方々も受け入れているのですが、私たちのスタジオを最大限活かせるのは、建設と不動産領域に関連した事業アイデアを持つ方々だと思います。
ー01Booster Studioさんの強みはどんなところでしょうか。
丸山:建設や不動産の領域における専門的な助言や人脈紹介ができることが強みです。
また、アクセラレーター発のスタジオなので、様々な企業とのつながりがあり、インタビューやMVPの実証機会の提供、専門的な助言に対応してくれる企業と繋がれることも強みです。ここから、最初の顧客になることもあると思います。
あと、起業志望者の方々から評判が良いのが、平日の夜と日曜日も対応できることです。平日は18~22時、日曜日は9~20時で対応できるので、今の仕事を続けながら起業の準備を進めることができます。
ー最後に、TIB STUDIOを通してどんな起業家に出会いたいですか?
丸山:建設や不動産の領域の企業に所属していてモヤモヤした思いを持つ方や、これから起業準備を考えられている方は、スタジオをどんどん活用していただきたいです。
起業にはお金も必要だと思いますが、例えばソフトウェア系のソリューションを提供する場合、今はノーコードツールなど便利なものが沢山あるのでそんなにお金が必要じゃないケースもあると思っていて。じゃあそこで何に力を入れるかというと、市場が必要としているものを作ることだと考えています。ここはベンチャースタジオとして支援の強みを持っているところなので、ぜひ活用していただけたらと思います。
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