黒頭巾ちゃん
黒頭巾ちゃんは、おおかみにばりばりと食べられた後、おおかみの内側からはらわたを噛み千切り、ぬめぬめとした何枚もの膜をカッターナイフで切り分け、血まみれになりながら脱出しました。
そして何事もなかったかのようにはらわたを元通りに突っ込み、ぬめぬめとした膜を縫い合わせ、最後に皮膚を大きなホチキスでばちばちと止めると、さっさとおおかみの部屋を出てタクシーを拾い、おうちへ帰りました。
おうちへ入る前には、黒い頭巾を脱いで、お庭に咲く白い薔薇の花の下へそっと隠し、緑の頭巾を被ることも忘れませんでした。そして、クリーム色のワンピースを着るのです。
なぜなら、黒頭巾ちゃんは、黒頭巾の下にはいつも、黒いガータベルトしかつけないからです。
白くて形の良いおっぱいと、黒のガータベルトは、黒い神様に会った時にもらったものです。
黒い神様は、黒頭巾ちゃんに、黒頭巾を被せてくれました。
だから黒頭巾ちゃんは、毎日お祈りをします。
黒頭巾ちゃんはおうちへ入ると、緑の頭巾とクリーム色のワンピースを脱ぎ、熱いシャワーを浴びて、やっと安心して、ベッドの中に入って眠ります。
そして黒頭巾ちゃんは今夜も、黒い夢を見ます。
いいなと思ったら応援しよう!
遊びに来てくださってありがとうございます。サポートしていただけたらとても励みになります!