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『カーテンの刑』


今日は昨日書いた「嫉妬や羨望」について後日談とでもいうか、続きを少し。

とはいえ。私自身が誰かを強烈に羨ましくなったり、嫉妬したりということはあまりない。

でもそれは「嫉妬や羨望」と無縁だったわけではなくて、振り返ると強烈な思い出が1つありまして。私の中ではかなり強烈な思い出なので、こういうテーマがでてくるとつい思い出してしまいます。

なので、今日はその思い出話をまとめておこうかな、と。テレビ観てたらシンクロもあったことですし。

***

それは中学生の頃(おいおい、ずいぶん古いな笑)。
私は子どもなりの外交に気を遣いながら誰かを虐めることも誰かに虐められることもなく、まあまあ全方位に向けて上手くやっていました。成績もまあまあ良かった。

そんな私に、ある日声をかけてくる女子が。

その子は同じクラスの大人しい女子グループの1人。窓際から私の名を呼び「ちょっと、ちょっと。こっちに来て〜」と、手招きをしている。

私はそんな彼女たちのグループではなく、いつもガハハと笑い転げているようなうるさめのグループにいたため、その子とは同じクラスでもあまり交流はなかったので「何だろう?」と思いつつ近寄ると、窓際のカーテンの中にスッと連れ込まれました。

カーテンの中には、私を手招いた女子の隣に、そのグループのリーダー女子が。ででーん、と。

その子らのグループ(学生の頃ってありましたよね、特に女子は笑。今はカーストで分けられてしまうのかな)のリーダー女子は、眼鏡の奥に光る黒目がくりくりとしたおかっぱ頭の可愛らしい子で、品行方正、成績も優秀。しっかり者でグループの子たちからの人望も厚かった。お名前を仮にA子ちゃんとしておこう。

カーテンの中、間近で向かい合うと、改めてA子ちゃんのそのくりくりとした黒目はとてもきれいで「あぁ、この子は美人さんなんだな」と思った私。←のんき。

そんな私に、A子ちゃんは「今回の中間テスト、えりちゃん相当成績よかったみたいだね。ねぇ、どうして?私だって頑張ってるのに。ねぇ、なぜそんなに成績がよかったの?」と笑顔で話しかけてきた。A子ちゃんグループの取り巻き数人はニヤニヤしながら黙って私を取り囲んでいる。

は?その話題?なに?

当時、その手の話題は仲の良い友人ともあまりしなかった私は、なぜそんなに親しくない彼女がそんな話題をいきなり私に振ってきたのか意味がわからず、曖昧な笑顔で「えー、なんでだろうねぇ?てか、A子ちゃんの方が成績よかったんじゃない?」と答えた。

だって、彼女は私にとっては「The優等生」だったから。これで切り抜けられると思った。

私の読みはハズレた。

彼女は曖昧な笑顔で適当なお世辞を言う私を一瞥すると同時に私の二の腕をツマんで

「え?なんで?えりちゃんが学年1位だって聞いたよ。なんで、そんなこと言うの?」

…と言って、ツマんだ私の二の腕をギュウっと捻り上げた。ニコニコしながら。

ひぇーーー、バレてるーーー。
(中学生の頃、私の成績が良かったのは事実)
でも、なぜ? 
笑ってる人にツネられてるの?私。
しかも、私の1位なんてマグレかもしれないじゃん?


焦る私。
あの「The優等生」のA子ちゃんがニコニコしながらリアルに私の二の腕を捻り上げてる。痛いーー。でも、いつも真面目でいい子なA子ちゃんのこの狂気の方がこわいーーー。

いやいやいや。
痛いしっ!


私は、笑顔で見つめながらずっと私をつねりまくってくるA子ちゃんを突き飛ばし、カーテンから出ると一目散に私の友人達の輪の中に走った。

その後の記憶はあまりないが、慌てて戻ってきた私に「どうした?何かあった?」と尋ねる友人たちには何も話せなかったように思う。衝撃すぎて。そして、A子ちゃんとはそれ以来、卒業まで話さず、その後も話すことはないまま現在に至る。

これが私の人から受けた強烈な「嫉妬」@初めて。

その後、歳を重ねる中でいっちょ前に恋愛系の嫉妬も受けたような受けなかったような記憶がふわーんとあるものの、あんな風なシチュエーションで美少女から嫉妬されるようなことはない。

全ては「あの衝撃に比べれば」だ。

***

…とまぁ、そんな思い出話でございました。

私の「嫉妬や羨望」に伴うこの思い出は、手放す気はもはやなく、なんかもう自分の中ではネタとなっている。だから、たまに思い出しては「あの時、私は何をどうA子ちゃんに言うのが正解だったのかなぁ」と思って楽しんでいる。

だから昨日から今日にかけても、そんな風に思い出していたら。

テレビで「カーテンの刑」なるワードを見かけた。

まさか!あのA子ちゃんのやり口は令和の時代もメジャーなの?と思って食いついたら

壁ドン的なきゅんきゅんシチュエーションだった。


◼️ご参考はこちら↓

「【画像】中川大志&飯豊まりえが“カーテンの刑”の裏側を解説 「ギュッと掴んで強引に……」映画『きょうのキラ君』“How toカーテンの刑”動画」の画像2/3 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
https://spice.eplus.jp/articles/97935/images/222395



「カーテンの刑」…まぁ、なんてキュンなの。
私もそっちのカーテンの刑の方がよかった笑。

そんなことを思いながら笑っていたら、私の昭和の「カーテンの刑」の思い出をいつまでも持っていることが何だかバカバカしくなったので。

もういつでも手放せそうです笑。

嫉妬や羨望、やっぱり面倒だけどどこか面白いなと思いました。人間だもの、ね。

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