そして僕らはシャニマスに再び出会った~シャイノグラフィ編~
君はアイドルマスターシャイニーカラーズ、通称シャニマスに出会った時の事を覚えているだろうか?
全く知らない、名前は知ってる、そんな君は今すぐにアイドルマスターシャイニーカラーズを始めるべきだ。19人と新しく加入した4人の少女が君のことを待っている。
何もためらうことはない。時間は取らないし、PCからでもスマートフォンからでも初められる。アプリのインストールもいらない。何より無料だ。
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と言っても、こんな記事を開く君は恐らくシャニマスをプレイし、好きな子のプロデュースに夢中になっていることだろう。
ならばもう一つ質問をしよう。君はTHE IDOLM@STER SHINY COLORS GR@DATE WING 01「シャイノグラフィ」を聞いただろうか?聞いていないのであれば今すぐに聞いた方がいい。これはそういう記事だ。
さて、君はシャニマスをプレイし、シャイノグラフィを聞いたわけだが、率直に聞こう。どう思った?
最高だろう?
だから俺はこれからシャイノグラフィがどう最高なのかを書こうと思う。おおよそ個人的な感情だけで書くので、気に食わないところもあると思うが、まあそこはこんな馬鹿なやつもいるのかと笑いながら読んでもらえれば幸いだ。
シャニマスのこれまでと、これから
シャイノグラフィについて語るときに、全てが最高なので、何から話そうかと悩んだりもしたが、誰もが思うことから書くことにした。
それは歌詞が最高だということだ。
歌詞について語る前にこの最高の言葉を紡いだ作詞家を紹介しないことには始まらないので、まずはその話をさせてくれ。
このシャイノグラフィを作った偉大なる作詞家の名前は古屋真と言う。
聡明なシャニPである諸君らは恐らくピンと来ているであろうが、知らない人のために簡単に紹介すると、古屋氏は俺たちの放課後クライマックスガールズの最高の楽曲である「夢咲After School」「太陽キッス」「ビーチブレイバー」「よりみちサンセット」の全てを作詞しているのだ。
そう、あの舞浜アンフィシアターや東京ドーム(そう、東京ドームだ)に響き渡った小宮果穂の『No.1!』はもちろん、『咲こうとしたその日が花盛り』『空から太陽キッス』『なりたいのは人魚でパイレーツ』『あの時計 ズレてるんだよって』など数々の最上で最愛な言葉を紡いできたのは、他ならぬ古屋氏である。
(ちなみに余談だが、THE IDOLM@STER MUSIC ON THE RADIO(通称MOR)で西城樹里役の永井真理子氏がパーソナリティーを務めた回にゲストとして出演した古屋氏が、シャニマスの熱い想いを語ってくださった回は最高だった)
そんな古屋氏が満を持して全体曲に登場したのだが、放クラ担当の彼が果たしてどんな歌詞を書いてくるのか、正直のところ期待で胸いっぱいだった。
しかし、古屋氏はそんな期待を軽々と吹き飛ばすような、そんな言葉を俺たちに投げつけてきた。
そう、彼が紡いだ言葉の一つ一つに、シャニマスのこれまでと、これからが、あふれんばかりに詰まっていたのだ。
最初のページ、羽と翼と空と
ようやく歌詞の話だ。まずは何も言わず歌詞を見て欲しい。
"First page
鏡を覗いても自分色なんて
自分じゃ見えない
だけど、君が走る背中は
君色の羽が羽ばたいている
なにか言いかけていたの(あの時)
多分一緒にいるだけじゃ駄目なんだ(きっと)
君が見るこの背中に
翼が見えるように
行こう"
アイドルマスターシャイニーカラーズは283プロという事務所の物語だ。
その名の通り、僕たちプロデューサーが少女たちに翼を与えて、空に飛び立つことを夢見る物語なのだ。
自分の事をよくわかっている、なんていう人間は嘘つきだ。目に見える他人の事ですらこれっぽっちもわからないのに、自分の色なんてわかるヤツなんているわけがない。
それがアイドルを目指すために走り出した少女であればなおさらだ。そんな少女の隣で一緒に悩み、励まし、共に歩んできたのが君であり俺でありシャニPである。
当たり前だがこれはシャニPとアイドルの歌だ。
そして初っ端からこんな事を言うのもあれだが、歌詞の解釈は自由だということを付け加えておく。
というのも、"君"という歌詞がこの後何度も出てくるが、見方によってはアイドルからの視点だったり、プロデューサーからの視点だったり、またどちらとも取れるような箇所もある、と俺は考えている。
なのでこれから俺が言うことを君は真に受けてそうだと捉えてもいいし、そうじゃないと捉えてもいい。
率直に言おう。俺は"君が見えるその背中に 翼が見えるように 行こう"という歌詞に打ちのめされた。
ここはアイドル視点の歌詞だと俺は受け取った。
つまりアイドルがプロデューサーである"君"に背中を向けて、行こうと言ったのだ。
何か思い出さないか?……そうだな、風野灯織だ。
彼女は二年前、「柔らかな微笑み」でプロデュースを始めたての君に振り返りざまに笑顔をくれた。
そして、ちょうど一年前の「伸ばす手に乗せるのは」で、全く同じような構図で再び振り返り笑顔をくれた。だが、その時の彼女は"ちょっと先に行って"いた。そしてプロデューサーを待っていたのだ。
風野灯織の担当プロデューサーである俺は一年前、その演出を見て思わず号泣した。
一緒に横を歩いていたはずの彼女が、いつのまにかちょっと先に行っていて、ああ、灯織も成長したのだな……と胸を打たれたのだ。
ちょうど一年前のそんな事を、この歌詞を聞いて思い出していた。
そして、二周年の歌詞では俺たちに翼が見えるように、自ら羽ばたこうとしている。
まだ、未完成
そして、そんな最高なBメロから続いて、ドラムが胸の高鳴りを表すかのように徐々に上昇していく最高のサビが流れる。
"精一杯の先へ
目一杯の未完成で
まだ上昇中の Gradation days
世界の彩りにハート開いて
透明から鮮明に
不可能から可能性に
この空をキャンバスにして
誰のでもない 瞬間を
新しく記してこう
光空記録(My shinography)"
一番のサビがこれだ。
どうだろう。古屋氏の紡ぐ光り輝く言葉の魔法がこれでもかと詰まっているのがわかるだろう。
君の担当アイドルはこれまで精一杯やってきた。だがその先へ行くのだ。
君の担当アイドルはこれまで目一杯やってきた。だがまだ未完成だ。
羽ばたいても羽ばたいてもまだ上昇をやめない。それらは混ざり合って。
世界はまだ様々な色があり、それらを全て受け止めながら。
アイドルマスターシャイニーカラーズとはそんな彼女と君の物語だ。
透明から鮮明に、というのは新ユニットのノクチルを思わせるフレーズだ。
不可能の反対が可能ではなく可能性というのはアイドルを表す言葉としてこれ以上の言葉はない。
アイドルとは可能性だ。
そしてアイドルマスターシャイニーカラーズのすごいところは、無限に広がるこの大空をキャンバスにしてしまうところだ。
空の広さを知る者は、あるいはその広さに躊躇して羽ばたくことをやめるかもしれない。
でも彼女達は全く躊躇わない。
誰のものでもないその大空に、自分だけの瞬間を探して羽ばたくのだ。
ちなみに、「空と青とアイツ」芹沢あさひの物語はそんな話をプロデューサー視点で語っている。詳細はここでは語らないが、まさに自分だけの空をつかもうとしている芹沢あさひがそこには詰まっている。
俺はTrueコミュを見て思わず空を仰いだ。そして寂れた土産屋でバットを買いに行こうとした。まだ行っていないが。
なので君も無理のない範囲で何とか手に入れて読んで欲しい。
シャボン玉色の夢は眠らない
続けてサビの歌詞を紹介する。
"一直線の流星を
手にギュッと掴む衝動は
まだ成長中の Marble color days
ふとした寂しさも 振り払っていく
パステルよりも繊細で
モノクロームよりも純粋で
プリズムよりも多彩で
世界に希望を 見せたい
シャボン玉色の夢は眠らない"
二番のサビの歌詞はこうだ。
何より後半部分は長くシャイニーカラーズのプロデューサーであった君にはとてつもなく刺さるだろう。
俺も刺さった。刺し殺された。
聡明な君たちには言わなくてもわかると思うが、パステル、モノクローム、そしてプリズムはそれぞれの年のテーマでもあり、衣装でもある。
それらより繊細で、純粋で、多彩で、つまり今までの自分を超えて行くと、そういう歌詞だ。
そしてそれはどんな色になるか、全く想像がつかない。
そしてその後に来る、
"世界に希望を 見せたい"
という真っ直ぐな言葉は、この俺たちの世界の今の情勢を考えると、色々と思うことがあるかもしれない。
そして何より、
"シャボン玉色の夢は眠らない"
という言葉だ。
俺はここで古屋氏のワードセンスに脱帽した。小宮果穂が新装備としてバブルバスターを装備した日を思い出す人も多いだろう。
そう、シャボン玉色は虹色なのだ。
虹色の夢は、眠らないのだ。
そのフレーズはやめろ、俺に効く
そして最大級のCメロがやってくる。
"ねえ 最初の色 憶えている?
出会った空の色
一緒だったね(ちぐはぐで)
持っていて(忘れないで)
どんな空を飛んでも
ずっと…"
ここで一つ昔話をしよう。
アイドルマスターとの出会いは人それぞれで、シャイニーカラーズ以外の事務所を担当している人もいるし、シャイニーカラーズが初めてのアイドルマスターだという人もいるだろう。実際にそういう人が多いかもしれない。
俺のアイドルマスターの出会いはライブ映像だった。そして765プロの演者さんのパフォーマンスに魅了され、ずっとライブを追ってきた。
アイドルマスターの何が好きかと言われれば、曲だと言ってもいいほどに、色んな曲を聞いてきた。
そこでよく聞かれるのは、一番好きな曲は?という質問だ。
正直に言うとどんな曲だって好きだ。そして今やアイドルマスターの楽曲は1000曲を超える。
だが、俺はそういう質問にはいつも決まった答えを返している。
それは、765PRO ALLSTARSの「Destiny」という曲だ。
あれはもう5年前にもなるのだが、アイドルマスターの10周年を記念したライブが行われていた。
そこでこの「Destiny」という曲を聞いて、というより今聞いても、いつ聞いても、堪えきれず涙が溢れてくるのだ。
というのも、この歌は最初に出会った日をアイドルが俺に尋ねてくる、そんな歌だからだ。
最初に出会った記憶、というのは大抵印象深い。それは最高の出会いであれ、最悪の出会いでも、新しいものに出会うことにはワクワクとドキドキがつまっている。
その記憶を、思い出せと、アイドルが語りかけてくるのだ。
長い間、共に歩んできた、担当アイドルが、だ。
話をもとに戻そう。
何でそんな話をしたかと言うと、シャイノグラフィのCメロはそんな歌だからだ。
ここでは、出会った空の色を思い出せと、アイドルたちが俺に、君に語りかけてくる。
……どうだ、思い出したか?
そうだ、その気持ちを忘れるな。
そしてどんな空を飛んでもその気持ちを持ち続けろ。
この歌はそう言っている。
そしてまだシャニマスに出会って日が浅い君がいるとしても大丈夫だ。
1年後、いや何年後でもいい。またシャイノグラフィを聞け。
そして思い出せ。そして忘れるな。
そしてこれは言おうと迷っていたんだが、タイミングが幸か不幸か合ってしまったので、せっかくなのでここに書いておこうと思う。
2ndライブの話だ。聞きたくない人は飛ばしてくれて構わない。
シャイノグラフィを聞いて、俺は1stライブの空の色を思い出していた。
もちろんアイドルマスターシャイニーカラーズというゲームが紡ぐ物語を愛しているし、シナリオは毎回楽しみにしているが、上に書いた通り、俺は基本的にライブを楽しむ人間だ。
だから、サービス開始から数日遅れで始めたアイドルマスターシャイニーカラーズ(灯織でプロデュースを初めた)に対しては、どちらかというと新しいゲームが出たからやってみるか、という気持ちでプレイしていたに過ぎなかった。(もっと言えばWINGが優勝できずにいたので最初のイベントでク〇ゲー認定しかけたりもした)
もちろんいい思い出もたくさんある。
まあ、むしろ1年間やってきたからこそ、彼女たちの初めてのライブについて色々な感情を抱えていたとも言えるけれども。
まあそれはともかくとして。
俺は1stライブでの出会いを不安や心配や期待や興奮が混ざり合った気持ちで待っていた。
そして知っての通り、彼女たちはそんな気持ちを全て吹き飛ばしてくれたのだ。
彼女たちは完璧だった。
誰に見せても恥ずかしくないアイドルだった。
そこで本当の意味で俺はアイドルマスターシャイニーカラーズに出会った。
そんな舞台の様子を、
楽曲や朗読劇の全てを、
そして1stライブが終わったときの空の色を、
シャイノグラフィを聞いて俺は思い出した。
そしてその色を塗り替えてくれる事を確信し、運良く現地のチケットを握れた興奮と喜びを持ったまま、5月を待っていた。
しかし知っての通りライブは中止になった。
シャイノグラフィが現地で聞けなくなったのだ。
この悲しみはこの記事では書ききれないし、君たちの気持ちもきっと同じだろう。
でも、だから、だからこそ、前を向こう。俺はそう思っている。
アイドルマスターの魅力は何だと聞かれたとき、俺はいつも先程挙げた「Destiny」の歌詞から拝借してこう言う。
「もし離れたって必ずまた逢える そう信じてる だってきっとこれは運命だから」
大層なことを言うと思うかもしれないが、実際にこれは事実だ。
アイドルマスターは15年続いているコンテンツだ。
15年ずっと追い続けているプロデューサーは多くないだろう。
かく言う俺もそうだ。数年間、離れた時期もあった。
それが今やこんな記事を書くほどにアイドルマスターシャイニーカラーズを愛している。
実際に自分でもこんなにアイドルマスターシャイニーカラーズを好きになるとは思わなかった。
出会いがあれば別れもある。
よく言われる言葉だ。
確かに色んな都合で、事情で、感情で、誰かと別れることはあるだろう。
だがアイドルマスターは今のところ別れを告げてくれない。
彼女たちからは、決して、別れを言わないのだ。
だから、俺や君が、別れを告げない限り、アイドルマスターシャイニーカラーズの少女たちはずっと空を飛び続ける。
だから、そう信じて、次のライブを待とう。
そして同僚の君たちと、酒を酌み交わし、それぞれの空について語り明かそう。
今はそんな気持ちだ。
そんな気持ちをシャイノグラフィは思い出させてくれた。
そして、いつまでも
ライブの話は以上だ。そしてこの話もこれで終わりだ。
本当は作曲家であるヒゲドライバー氏についても5000文字程書こうと思ったが、それはまた別の機会にしよう。そもそもそんなクソ長い記事なんて、誰も読まない。
シャイノグラフィは俺に二度目の出会いをくれた。
そしてシャボン玉色の夢を見せてくれた。
3年目にこんな素晴らしい曲を貰えたことは奇跡だ。
それもひとえに君たちが、いや俺たちが精一杯アイドルと共に歩んできた気持ちが実を結んだのだと思う。
だからこそ、こんな時だからこそ、シャニマスをプレイして、いつまでも君だけのシャイノグラフィを記していってくれ。
それだけが、シャニマスを愛してやまない、俺の願いだ。
最後に、こんなクソデカ感情をぶちまけた記事を読んでくれた君に大いなる感謝を。
これからも、不定期に感情をぶつける記事を書いていくつもりなので、気が向いた時にでも読んでくれると嬉しい。
(恐らく、俺の担当である三峰結華の4週目が出た頃に、また記事にすると思う。そう、言い忘れていたが俺のメイン担当は三峰結華だ(もちろん風野灯織と大崎甜花も担当なのだが、まあそれは置いておいて)。彼女と俺は空に様々な色をかけてきたが、まあ、これは俺の物語なので詳しくは語らない。そして、俺は安易に彼女をプロデュースすることは薦めない。彼女はとびきり顔が良くて、気配りが出来る最高の女だが、彼女と向き合うには覚悟がいる。その覚悟がないまま飛び込んだら最後、彼女に囚われ続けることとなる。そんな同僚を俺は何人も見てきた。だが、勘違いしてほしくないのだが、彼女は最高のアイドルだ。そして、ごく普通の少女だ。覚悟があるのであれば、彼女をプロデュースするのを止めやしない。そして、彼女の担当となった暁には、彼女の魅力を精一杯伝えてくれ。そして幸せにしてくれ。それだけが俺の願いだ。まあ、そのあたりは4週目が出たら少しだけ話をしよう。この記事に関係ない話はここで終わりだ。)
何か記事についてあればTwitterまで。ちなみに時にクソうるさくなるTwitterなのでフォローは推奨しない。
君のシャニマスライフに幸あらんことを。