【遊戯王】バトルフェイズについて
群馬を拠点に遊んでいるさんだーと申します
遊戯王というコンテンツを少しでも多くの方に楽しんでいただくきっかけになればと、この度記事の作成に取り組みました
本稿はバトルフェイズについて書かせていただきます
はじめに「なぜバトルフェイズか」ということを少し書きたいと思います
興味のない方は読み飛ばして頂いて構いません
ではなぜ、「バトルフェイズ」なのか
まず、遊戯王はルールや処理が複雑だと言われますが
近年では少しずつ整備が進んでいます
近いものでは反転召喚の処理変更や
発動前にカードが移動した際のルール変更などが記憶に新しいです
整備が進む中で大きく変更されたものにバトルフェイズがありますが
それを踏まえても複雑な印象が拭えないです
逆に、その複雑なバトルフェイズに対して正しい理解があれば
ゲームを有利に進める事ができる、と考えています
バトルフェイズへの理解を深めることで
皆様の戦術に広がりが出るのであれば、と思い
投稿しようと思い至りました
0.バトルフェイズについて
まずバトルフェイズについて簡単に説明します
バトルフェイズはターンに設定されているフェイズのひとつです
先行1ターン目には入ることができず
入らなければメインフェイズ2に入ることもできません
「バトルフェイズをスキップする」効果が適用された際にはメインフェイズ2に入ることもできない、ということですね
で、このバトルフェイズですが
他のフェイズと決定的に違う点があります
それは
”フェイズが「ステップ」という単位にさらに分かれている”
ということです
これからそのステップについて説明していきます
1.スタートステップ
バトルフェイズに入ると最初にスタートステップになります
このステップはスタンバイフェイズの様に特に特別な処理は行われず流れていくのですが
次のバトルステップに移行する前に優先権の放棄タイミングがあります
つまりお互いのプレイヤーに
「メインフェイズでは発動したくないけど
攻撃宣言する(される)前に発動したい」
効果を発動することができるタイミングがある、ということですね
例えば
相手のフィールドに「古代の機械巨人」が存在する際に「威嚇する咆哮」をバトルフェイズ中に発動したい…という時
スタートステップに発動すれば
”バトルフェイズ中””攻撃宣言を行う前”に
威嚇する咆哮の発動ができる、といった感じです
タキオン等のカードテキストにも存在する「バトルフェイズ開始時」はスタートステップの事を指します(因みにスタートステップを指定する効果は2024年7月現在ではありませんでした)
2.バトルステップ
ざっくり言うと
「攻撃宣言を行うタイミング」
です
「攻撃宣言時に発動できる」
「バトルステップに発動できる」
カードはこのタイミングで発動します
2024年7月現在で、テキストにバトルステップと記載のあるカードは19種類しかない為、突然テキストに出てきたら困惑するかもしれません
一応2つの書き方には違いがあります
では攻撃宣言時に発動できる効果と
バトルステップに発動できる効果は何が違うかをお話します
例として自分の「青眼の白龍」が
相手の「青眼の白龍」へ攻撃を行う場合を想定してみましょう
まず優先権はターンプレイヤーである自分にあるため
攻撃宣言時に発動できる効果があれば発動するかを決めます
ここでは何も発動しなかったとします
続いて相手が攻撃宣言時にカードを発動したい場合
自分の効果にチェーンを組んで発動します
(今回は自分が何も発動していないのでチェーン1になります)
仮に相手が「聖なるバリア―ミラーフォース」を発動したとしましょう
そこに自分が手札の「我が身を盾に」を発動し
ミラーフォースを無効にしたとします
この一連の処理が終わった後
お互いに改めて攻撃宣言時に発動するカードを発動することができません
これは既に攻撃宣言が行われた後であるためであり
モンスターの数の変化による戦闘の巻き戻しが発生した場合に
改めて別のモンスターを攻撃対象にした時でも同様です
しかし「バトルステップ」に発動できるカードなら発動する事ができます
マイナーカードで申し訳ないのですが
上記の様な流れになった際
相手は一連のチェーン処理後に
「タスケルトン」の効果を発動することができます
これはタスケルトンの効果発動タイミングが
「攻撃宣言時」ではなく「バトルステップ」であるためです
要は「バトルステップ」の中に
「攻撃宣言時」というタイミングが内包されてると思ってください
また、バトルステップはダメージステップに入る前の
クイックエフェクトが発動できる最後のタイミングです
3.ダメージステップ
本稿で最も伝えたいことが多いのがこのダメージステップです
ダメージステップは戦闘処理を円滑に行うため
カードの発動にルール的規制がかけられているとても珍しいタイミングです
基本的に
◯モンスターの攻守を変動させることのできる効果
◯カードの発動を無効にできる効果
◯カウンター罠
しか発動できません(例外は多数ありますが…)
逆に言えばダメージステップに発動できる効果をうまく活用することで相手に妨害されにくくなります(天盃龍チュンドラにうららが打てない等)
数年前のルール整備により、ダメージステップは5つのタイミングにわかれていますので、順に説明していきます
3-1.ダメージステップ開始時
バトルステップで戦闘を行うモンスターが確定したら
ダメージステップに入り、まずはこの
「ダメージステップ開始時」に入ります
ダメージステップ開始時に発動できる効果か
上記のダメージステップ中に発動できる効果を発動することができます
例:「王の棺」の③の効果
また、「ダメージ計算を行わず」と記載されているカードはこのタイミングで発動します
例:「A・O・J カタストル」
カタストルが裏守備に対して効果を発動できないのは
効果発動タイミングではまだ相手の属性がわからないから、です
3-2.ダメージ計算前
ここからダメージ計算を行っていきます
このタイミングで裏側守備表示のモンスターを表側にします
(ダメージ計算を行うための準備だと思ってください)
上記のダメージステップ中に発動できる効果
+ダメージ計算前に発動できる効果が発動できます
例:「ユベル」の②の戦闘反射効果
また、旧テキストで「ダメージステップに発動できる」
と記載されているものは
ダメージ計算前からこのタイミングまででしか効果を発動できません
(参考:オネストの新旧テキスト)
ここで1つ注意点
ダメージステップ中は基本的に
「複数のチェーンブロックを”任意に”作ることはできない」
のですが、このダメージ計算前だけはできます
なんのこっちゃと思う方もいると思うので
「オネスト」を例にどういう意味かを伝えたいと思います
お互いに場に青眼の白龍、手札にオネストを持っていたとします
自分の青眼で相手の青眼に攻撃宣言しました
ダメージステップ開始時に自分はオネストを発動しました
相手はなにもチェーンしてきませんでした
その処理後、相手が改めてオネストを発動することはできません
どうしてもダメージステップ開始時に発動したければ
自分のオネストにチェーンする必要がありました
何故ならダメージステップ開始時では
「複数のチェーンブロックを任意に作ることはできない」
からです
ではダメージ計算前ならどうなるのか
自分がダメージ計算前にオネストを発動したとします
相手は上記同様それにチェーンしてオネストを発動する事ができますし
自分のオネストの効果処理後に改めてオネストを発動することもできます
なぜならダメージ計算前は
「複数チェーンブロックを任意に作ることができる」から、です
なぜ「”任意に”作ることはできない」などと
回りくどい言い方をするのかというと
「任意でなければ作ることができる」からです
例えば先に挙げた「王の棺」の③の墓地送り効果ですが
墓地へ送られたモンスターがそれをトリガーに
何らかの効果を発動できる場合
王の棺の効果処理後に別チェーンブロックで
新たに効果を発動することができます
まとめるなら
発動条件を満たし、尚且つダメージステップで発動可能な誘発効果は
別チェーンブロックを作ることができる、という感じですね
このダメージ計算前というタイミングは
攻撃力が増減する効果であれば
自由に発動できる最後のタイミングですので結構重要です
3-3.ダメージ計算時
このタイミングで戦闘ダメージの発生や戦闘破壊の確定が行われます
(戦闘破壊は確定するだけでまだ破壊はされていないという
不思議な状況です)
「ダメージ計算時に発動する(できる)」と書かれたカード
及び発動無効効果やカウンター罠が発動できます
例:「双穹の騎士アストラム」の②の効果
3-4.ダメージ計算後
「戦闘を行った」「ダメージを受けた」
等、戦闘が終わるタイミングで発動する記述の効果
リバース効果
及び発動無効効果・カウンター罠
を発動することができます
このタイミングではまだ戦闘破壊が確定したモンスターは
フィールドに残っています
したがてダメージ計算後に発動する効果は
そのモンスターの戦闘破壊が確定していても
ちゃんとフィールドで発動できます
「ペンギン・ソルジャー」が自身の効果で手札に帰ることができないのは
すでに戦闘破壊が確定している状態で発動する効果だから、って感じです
3-5.ダメージステップ終了時
戦闘破壊されたモンスターを墓地へ送ります
「戦闘で破壊された時」等、墓地で発動する効果
及び発動無効効果・カウンター罠の発動ができます
これらが一度の戦闘で全て発生しており
これらの処理を終えるとターンプレイヤーは
再びバトルステップに入ります
これを戦闘が終わるまで繰り返します
4.エンドステップ
バトルステップで戦闘を行わない際
このステップに移行します(バトルステップから移動します)
「バトルフェイズ終了時」とはこのステップを指しています
「拮抗勝負」や「剣闘獣」の効果は
このタイミングで発動します
「バトルフェイズを終了する」効果は
実はこのステップへ移行させています
エンドステップに入るともう戦闘を行うことはできませんが
一応「バトルフェイズ」ではあるため
発動タイミングにバトルフェイズを指定している効果は
発動できます
5.補足
ダメージステップではルール的制限がかけられている
というお話をしましたが
そこで例外も多数あるとちょろっと記載しておきました
その例外はあまりにも数が多いため
基本的にはご自身で使用するものに関しては
一度公式データベースを確認してください
今ではほぼ全てにダメージステップでの発動可否の記載があります
参考程度に
ざっくり例外を紹介します
「(ダメージステップでも発動可)」の記載がある効果
強制効果
破壊がトリガーになる効果
一部の誘発効果
1.に関しては読んで字のごとく
丁寧にダメージステップで発動できる旨が記載されています
これらの効果はうららや泡影の妨害を受ける事が無いため
可能であればダメージステップ中に発動するのが理想です
2.ダメージステップ中であっても
発動条件を満たした強制効果は基本的に発動します
3.は破壊の中に戦闘破壊を含むことが多いから、です
逆に効果破壊にしか対応していない場合は発動できなかったりします
例:「ヴェーダ=カーランタ」の①の効果
4.「召喚・特殊召喚成功時」や「墓地へ送られた時」等
ダメージステップ中に条件を満たしても発動できる効果があります
効果の内容によっては発動できないので気をつけてください
例:「スネークアイ・エクセル」の①は発動できるが
「蛇眼神殿スネークアイ」の③は発動できない、等
6.終わりに
少々頭の痛くなるような内容ではあったと思いますが
バトルフェイズへの理解に少しでも貢献できればと思います
ルールを戦術に組み込むことができると
今まで見えなかった活路を見出す事もできたりしますので
環境を見る際の要素の一つにしていただければと思います
最近では「ファントム・オブ・ユベル」の書き換え効果は
ダメージステップでは発動できない…等
そこを突く戦術というのも考えられると思います
本稿が皆様の遊戯王ライフに少しでも良い影響を与えられれば幸いです
以上
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