
お伊勢さん
お伊勢さん
2022年12月15日から2泊3日のクラツー観光ツアーでお伊勢参り。
二見興玉神社・夫婦岩〜外宮(げくう)〜猿田彦神社〜内宮(ないくう)〜奥の院 金剛證寺という古式にのっとった巡礼行程。G7伊勢志摩サミットが開催された賢島での英虞湾クルーズや、横山展望台や朝熊山展望台などの絶景スポットもあり、なかなか充実した内容でした。
聞くところによると、お伊勢さんは自分の願い事を祈る場ではなく、感謝やお礼をする場なのだとか。なので、参拝の折はひたすら
「ありがとうございました」
と念じていました。
これはこれで澄んだ心持ちになるものですね。
伊勢うどんの「つたや」
ところで「団体ツアーでありながら独自のプランをぶち込みたい」のが我がオット殿の、ちとハタ迷惑な性癖でありまして。
今回も、外宮参拝の後のフリータイムで、参道を大きく外れた小さな食堂、伊勢うどんの「つたや」へ大急ぎで行ってまいりました。

そこは『神宮 希林 わたしの神様』というドキュメンタリー映画のロケ地の一つ。
「樹木希林と意地の張り合いをした女将さんにぜひ会いたい」というのです。
2013年の式年遷宮から9年経っているし、樹木希林さんはもうお亡くなりになっているし、女将さんだって相当なお年だろうし。
(行く意味あるのかな〜?)と半信半疑な私でしたが…。
行ってびっくり!!
ご主人夫婦にお会いすることができたばかりか、ロケのエピソードや、戦後引き上げてきてすぐにここでお店を始めた話など、貴重なお話をお聞きできました。
何より伊勢うどんが感動的においしかった!!
うどんは太く柔らかくて独特。仕上げるまで何時間もかかるという黒々したつゆは、3種類のだしとたまり醤油を使った、深みのある滋養味あふれる味わいなのでした。
「ほら。俺の言うことを聞いてよかっただろ?」
とオットが鼻高々だったのはいうまでもありません。
松井眞珠本店
あとから気づいたのですが、私はもうひとつロケ地めぐりをしていました。英虞湾クルーズの前に、雰囲気のある真珠のお店「創業明治38年 松井眞珠本店」にひとりで何気なく入ったのですが、そこは、寅さんシリーズの「寅次郎物語」のロケ地でした。
品のある女将さんのおすすめで素晴らしい天然真珠をひとつ。
…ではなく、お店専売の「干菓子・真珠糖」をひとつ記念に買い求めました。
そして帰宅した翌晩に2人で映画「寅次郎物語」を観ました。
寅さん映画のしみじみとした情感、寅さんの孤独、血のつながりのない人たちとのふれあいの温かみが、以前よりわかるような気がしました。

2度目のがん告知
いい旅でした。
でも、ある憂いを抱えながらの旅行でもありました。
この旅行の前後に、健康面で大きな変化が起こっていたからです。
ダブルキャンサーというありがたくない展開。
不意打ちの2度目のがん告知。
どうなるんだろう…これから。
平静に受け止めようとしているところですが見通しは不透明です。

伊勢参りに話を戻しますと、
内宮のお参りの時に、オットが内宮をじっと見たまま、隣にいる私に、宣言するような口調で言いました。
「次の式年遷宮は2033年。11年後にまた来るからな!」
たまにくれる優しいことばが、心に沁みる師走です。