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第5章「これからのスローイングラボとスローアーチズ」

ラグビーの試合前、あの独特の緊張感とワクワク感。グラウンドに向かうロッカールームでの静かな高揚、仲間と交わす言葉少なめのアイコンタクト、そしてピッチに足を踏み入れた瞬間に一気に研ぎ澄まされるあの感覚。あの瞬間は、現役を退いたら二度と味わえないものだと思っていた。

緊張感がある中でラグビーを楽しむ


しかし、スローイングラボとスローアーチズの活動を通じて、それが蘇ってきた。選手や子どもたちと向き合う前の緊張感、どう伝えれば成長につながるのか試行錯誤する時間、そして彼らが投げ方をつかみ、目を輝かせる瞬間。

それは、まるで試合の中で流れを変えるプレーを生み出すときのような感覚に近い。

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▪️スローイングラボの進化

スローイングラボは、これまで多くのラグビー選手と関わりながら、スローイングスキルを向上させるための専門的な指導を続けてきた。ただ投げる技術を教えるのではなく、
なぜこの動作が必要なのか
どうすれば再現性が高まるのか」を深く掘り下げ、選手自身が理解して成長できるようにサポートしている。

東京大学:スローイング指導



最近では、単発のセッションだけでなく、継続的なプログラムの重要性を感じています。数回の指導でも変化は生まれますが、継続しなければ定着しない。だからこそ、3カ月、6カ月、1年といった長期的なプランを提供し、選手とともに積み重ねる環境を作っていきたいと考えました。

RPA:月1のスローイングセッション

また、データ分析や動画フィードバックをさらに活用し、選手一人ひとりに最適なアプローチを提供することで、より効果的な指導を実現していく。


▪️スローアーチズの未来

スローアーチズは、「投げる楽しさ」を子どもたち(特に小学生)に伝える場としてスタート。なぜならスローイングを投げる前にボールに慣れ、投げる事が極めて重要だから。

初めて参加する子どもたちは、最初はただ投げるだけだったが、やがて「もっと遠くへ」「もっと正確に」と意識し始める。

実際に、小学2年生の子が数分の指導で飛距離を大幅(倍以上)に伸ばしたとき、彼の表情には自信と驚きがあふれていた。

幼稚園・保育園児、小学生たちが参加


この活動を通じて、子どもたちの身体能力の向上だけでなく、自信やチャレンジ精神を育てることができると確信しています。

今後は、定期的な「スローアーチズスクール」を開設し、もっと多くの子どもたちに投げる機会を提供していきたいと考えています。そして、子どもから大人まで楽しめるよう、世代を超えたプログラムも考えています。

大人クラス大盛況

▪️これからの挑戦

スローイングラボとスローアーチズをさらに発展させるためには、より多くの環境と機会を整える必要がある。そのためには、スポンサーやパートナー企業、協賛してくれる方々の力が不可欠だと感じました。

なぜなら現在、全国各地から多くの問い合わせをいただいておりますが、すべての地域に行くのは金銭面(移動費・宿泊費)は難しいと判断しております。

しかし、活動を支えてくれる仲間が増えれば、もっと多くの選手や子どもたちに投げる楽しさと可能性を届けることができます。

試合前のような緊張感とワクワク感をもう一度味わえるこの挑戦。これからどんな未来が待っているのか、自分自身も楽しみにしていますし、この挑戦をともに歩んでくれる仲間を、これからも増やしていきたいです。

thank you.

スクラム

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