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【ジョニー】雪とジョニーと白髭と

やぁ!地球のみんな!こんにちは!!!ジョニーだよ!
東京では昨日雪が降ったみたいだね?
いいねぇ雪。僕は北極の氷をふわふわにして食べるかき氷が大好きなんだ😘
みんなも北極に行くことがあったら是非試してみてね!!!



ということで今回も例のおじいちゃんの話を続けていきたいと思います。皆さんそろそろ飽きてきてませんか?どうですか?そろそろ終わらせちゃったほうがいいですかね?どうですか?正直この話題を書いてることが最近のやりがいなんですが、皆さんのお気持ち聞かせていただけるとありがたいです。(初っ端から情緒不安定)

"外れた自転車のカバーのネジ​"

前回のおさらい!!!

自転車のドライバーを持って外に飛び出したジョニー。自転車のカバーのネジを外している老人を横目にジョニーはレジ作業に戻ろうとしていた。そんな中また一つの事件が生まれてしまった…。

第三章 〜深まっていく爺との絆〜


「ネジ失くすと困るから置いとこう。…あれ」

おじいちゃんが何かに気づいた。

そう。外したはずのネジが何処かへ行ってしまったのだ。どこを探しても見つからないネジ。これがないとお爺ちゃんは家に帰れず、僕もレジに入ることが出来ぬまま業務を終わらせねばならない。時刻はそろそろ22:00を迎える頃だ。


「あ!」
僕はそこに光る小さな希望を見つけ出した

「ありましたネジ!」
「おう。じゃあそれ置いといてくれ」
「はい!分かりました」

意外とあっさりした反応だったが実際心底嬉しがっているはずだ。これで自転車が直ればお爺ちゃんは家に帰ることが出来るようになったのだから。心なしかお爺ちゃんとの距離が近づいた気がした。

「そしたらこっちのカバーも外してくれ」
「はい。」

もうひとつのカバー(チェーンの部分)のネジをお爺ちゃんが外し、僕はそのカバーを外そうとした。

「うーん」
「結構硬いですね」
「まったくよぉ。ほんとツいてないよ」

お爺ちゃんは愚痴を言い始めた。

「ここの店来ただけなのによぉ。こんな仕打ち受けてよ。ただここで物買っただけなのによ。最悪だよ…。俺が毎回来てるの知ってるだろ?」

知っている。その特徴的な白く長い髭を携えてくる老人は僕のシフト上2週間に一回はこの店舗に来てくださっている。本当はもっと来てくださっているのかもしれないけど、それでいつものように買い物をしに来たら、自転車を倒されて、わざとではないと言えチェーンを外され、帰ることも出来なくなってしまった。(まぁ実際歩いて帰れはすると思うが)

「本当に申し訳ありません。」

僕が謝ったところで何か変わるわけではない。未然に防ぐことも出来なかっただろうし、その後のケアも出来たわけではないし。だからこそ僕にはお手伝いをする義務があるのではないかと思ったのだ。単純な罪悪感ではなく、そこには、これまでの時間で芽生えた、お爺ちゃんとの絆が。

カパッ…

その時チェーンを守るカバーが外れた。

「あぁ良かった!開きましたね!」
僕は嬉しさのあまり微笑んでしまった。それはお爺ちゃんも同じ気持ちだろう


そう思っていた。


「何笑ってんだよ。」
「あ、すいません」


どうやら絆は芽生えていなかったらしい。
僕はそこまで培われたやる気をこれでもかと損なわれたような、なんともブルーな気持ちになってしまった。

流れ作業のようにチェーンをギアにはめ、またカバーを取り付けた。


なんだ。結局こんなもんなのか。今すぐにでも戻ってレジに入れば良かった。そんな気持ちに戻ってしまった。偽善とはいえ僕はお爺ちゃんを助けてあげたい気持ちになったと言うのに、僕は自分のこんな気持ちとお爺ちゃんに対する気持ちでぐちゃぐちゃになってしまった。


早く終わらないかなぁ。


次週…   完結

なんとかしたいと思っていたジョニーの出鼻を挫く白髭のお爺ちゃん。

このままジョニーはブルーな気持ちで終わってしまうのだろうか。
お爺ちゃんは結局自転車を直せたのだろうか。

次週、感動のラストに全ジョニーが泣いた。

乞うご期待!!!

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