イスラエルから届いたメッセージ
イスラエルで出会った人からメッセージ、というかわたしのSNSにコメントが届いた。この人が誰か特定されない形で公開したい。原文は英語だが日本語に意訳する。
わたしがSNSにポストしたのはデモの写真に”Free Palestine"とテキストを添えていた。
この人と出会ったのはヤーファー。テルアビブヤッフォのヤッフォのことだ。わたしはアラブ人(イスラエル国籍のパレスチナ人)のカフェでアラブコーヒーを飲んでいた。
ヤーファーはオスマン帝国時代の建築も残る古い港町でモスクもあってアラブ情緒も残っている。
仮にAさんとする、Aさんもこのカフェでお茶をしていた。なんとなく私たちは会話を始めたが、Aさんは白人でどう見てもこの国でのヒエラルキーの上の人、わたしはアジア人で外国人、どんな感じなんだろう?と差別を受ける不安というよりも好奇心が勝った。
とてもにこやかで、母国イスラエルを憂いていた。
この国は全く平和にならない、選挙にも行ったし、アラブコミュニティの人たちと仲良くしようとこうやってカフェにきて交流したり、知ろうとしたりしてるけど。
わたしは質問した、
イスラエルの伝統的な家庭料理って何?
とても意地悪な質問だと自分でも思う。わたしはイスラエルが移民の国で共通する伝統みたいなものはなくて、建国されて70年しか経っていないことを知っているのに。
Aさんは答えた
イスラエルって国で考えると伝統ってないでしょう、ファラフェルだって、フムスだってアラブ料理だしね。ユダヤ料理って考えると種なしパンとかそう言うのがあるよ。うちの祖父母はイギリスからこっちに来てるから家庭料理ってなるとイギリスの料理なんだよ。イエメン料理屋さんがたくさんあるじゃない?イエメンから来たユダヤ人の移民なのよ。そう言う感じ。だからイスラエル家庭ってなるとその家がどこから来たかに依るでしょうね。
心の中で、やっぱりね、と思った。それと真摯に答えてくれた、きっと言いたくないだろうことを言ってくれたことに心から敬意を評した。
実はね、来月ロンドンに引っ越すの、もうこの国は平和がこないから、まあ逃げ出すって感じ。
就労ビザってすぐ取れるの?
イギリスのパスポート持ってるから、その辺は大丈夫よ。
そうなんだ、イギリスのパスポート持ってるってことはイギリス人でもあるわけじゃないか!Aさんは素敵だった、国の平和を考え、行動していた、わたしにも素直に気持ちを語ってくれた。
それでもわたしはモヤモヤしていた。この人には選択肢がある、だけどわたしのパレスチナ人の友達には選択肢がない。
わたしも日本国籍しか持ってないし、一応、名目上日本は2つの国籍を有することはできない、死に体である民主主義はまだ完全には死んでいないし(と信じている)、軍法で裁かれることもないし、家を急に壊されたり、知らない人がずっと前に住んでたとかわけわからんことを言ってわたしを家から追い出すこともないから、国籍が1つと言う意味合いがなんか違うけど、Aさんとパレスチナ人では全く権利とか選択肢とか将来の見通しとかなんか不公平
そんなことを思っていた。
こんな風に知り合った人から届いた冒頭のメッセージ、同じ人なのかアカウントと過去のメッセージのやり取りを見返した。やっぱり同じ人、Aさんだった。
それくらい、10月7日のことはイスラエル社会に大きな衝撃を与えたのだ。これが意味することは、誰も10月7日までパレスチナ人がどんな弾圧や残虐なことを受けているのか全く知らず、自分たちの生活がパレスチナ人の犠牲にあることを気づいていなかった証拠だとも思った。
わたしにとっては大きなショックでもあり、イスラエル国内で”普通の”イスラエル人がどんな報道を見て何を感じたのかも知った瞬間でもあった。
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