旅人と住人の間で

お気に入りのレストランがあるんです。レストランというより食堂。日本でも食堂に通って覚えてもらうまで時間がかかって覚えてもらった時って常連になれた？って感じですっごく嬉しかったんです。
例えば福岡の青木堂。覚えてもらったのが嬉しくて思わずイスンタにポストしたり。

住んでてもこれですよ。
パレスチナ。何度も通っているとはいえ、住人ではないけど、もはや観光客の域は脱している。

これからエルサレムに行くんです！
と言う人がいると必ずおすすめするエルサレム旧市街にある食堂”アラファト”

常連気取りのわたしでも半年ぶりに行くとなると覚えてもらえてなくて当然で彼らは毎日たくさんの人に会っているんだから。

午後１時頃、遅くはないランチタイムにダマスカスゲートから入って右側の道をぐんぐん進み、テイラーの看板を左に曲がる。布屋さんを過ぎて見えるフムスとランチのお店”アラファト”

サラーム。持ち帰り？それともここで？？

あ、この人初めて見るかも。

こんにちは。ここで。今日のランチは何？

おー！久しぶり、おかえり！！

奥から顔見知りが笑顔で出迎えてくれた。そして何やらさっきの初めまして君に言っている。

覚えててくれたの？

当たり前だろー、だってビデオまで作ってただろ？それによく来てたし！アフランワサハラン。
ただ、ごめん。今日のランチはおしまいなんだ。

えー。だってごはんあるじゃん！

ごはんはある。スープの具がない。

奥から大将が出てくる。いつもは仏頂面の大将が笑顔。大将まで覚えててくれた！

おかえり！スープの具がないんだよ、悪いね。

そっか。じゃあ、ごはんとスープ具なしでいい。せっかく来たから。また今度出直すけど。今日は今日で食べたい。

OK。ごはんスープにフムスもつけるよ！それでどうだい？

パーフェクト！だってここのフムス、エルサレムイチなんだもん。なんか得した気分よ！

久しぶりのアラファトの味に舌鼓。旅人と住人の間を彷徨いつつ常連気取りから常連には昇格できました。

金曜日はフムスしかないけど、また平日においで！マッサラーマ！