サマーシュトーレン〜パン作りオタクの視点〜
我が家から見える打ち上げ花火を楽しみました。こんにちは、Threebread店主です。
今回はサマーシュトーレンのオタクポイントをお伝えする回。これを知って食べればおいしさ倍増かもしれません。
サマーらしさ
今年もお休み明けの販売は、サマーシュトーレンを焼きます。ドイツのレシピを参考に、日本の材料で作ります。
ドライフルーツは、去年よりびっくりするくらい高くなっているのですが、原価計算をする暇がなく、去年と同じ価格でお出しすることにしました。お買い得です。
このシュトーレン、
『ドライフルーツ5種類、ナッツ3種類、スパイスハーブ、シードルを使った夏らしいシュトーレンです』
とはSNSで紹介しているのですが、私が注目しているのは、ドライフルーツの漬け込みにハーブを使い、焼き上がりにシードルというりんごのお酒を塗って、表面はシナモンシュガーをまぶすという、冬のシュトーレンにはない工程。
レシピ考案者の絶対に腐敗させないという意思を感じます。ハーブもお酒もスパイスも殺菌目的だと思われます。
そんなドイツのマイスターの気持ちを感じつつ先日試作したのですが、メインで使っているドライフルーツのアプリコットの味がいまいちで、買い直しました。ネット通販難しいですね。
明日製造します
週末2日分として、明日(水曜日)にまとめて製造する予定です。数は30個。一回の焼成で10個しか焼けないので、3回に分けて仕込んで焼きます。
なんとも設備の小ささが裏目に出ています。
普通のパンは発酵が2回あって、その時間に他のことをできたりするのですが、このシュトーレンは一気に作り上げるレシピなので、休む暇がありません。
たっぷりの飲み物と椅子を用意して、隙あらば休んでいこうと思います。体力は大事です。
大きいパンって、分割も成形も手数が少ないので楽だと思われるかもしれませんが、大きい分ちょっとの成形の誤差がけっこうな差になって焼き上がるので、気を遣うんですよね。
…私はですが。
シュトーレンの重ね合わせた特徴的な形を綺麗に出せるように、注意しながら作りたいと思います。
焼き上がってもまだ終わらない
焼いたら終わり。ではないのですよ、この発酵菓子は。
焼いて少しだけ粗熱を取ってから、シードル、バター、シナモンシュガーの順にコーティングします。
以前、溶かしバターの海にドボンとさせるんですか?と聞かれたのですが、ウチで製造するような少ない数なら一つづつ刷毛で塗ったほうがバターが無駄になりません。ご期待に添えず申し訳なかった思い出です。
話がそれましたが、そのコーティングの後、なんと丸1日放置が必要なのですよ!時間と手間が半端ないです。
レシピに倣って、当店も1日放置してから袋詰めしています。
ドライフルーツの漬け込みから包装まで3日かかるレシピは、パンを大切に、そして楽しんでいるドイツの方々だからこそだと思います。
ということで、今年もオタクポイント満載のサマーシュトーレンを焼きますので、ご都合つきますお客様のご来店をお待ちしています。
予約の問い合わせもありましたが、確実に買える安心よりも、当店の販売方法を楽しんでいただくワクワク感を提供できればと思っています。
気合い入れて作るので、完売するといいなと思っています。
今年も後半戦、Threebreadをよろしくお願いいたします!