6月某日 悩み相談をどこにするか問題
雑誌や新聞に必ずといっていいほどあるものに、悩み相談コーナーがある。長寿番組のAMラジオの人生相談、随分前だがみのもんたさんのテレビ番組でも電話で話を聞くコーナーがあった。境遇が同じなら身を乗り出して聴きたくなるし、そうでなくても回答者の答えは参考になることが多い。新聞を開いても活字を読む気にならない日でも、お悩みコーナーだけは読んだりもする。
ここにきて、今までまったく想定してこなかったのだが私にも相談するべく事案が浮かびあがってきた。子育ての悩みである。幼児期を抜けてほっとしたのも束の間、反抗する子どもに反射で口を尖らせる私も私だが、宿題、机の片付け、朝の支度に至るまで口を出し、毎日疲れている。子育てについては世のお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんまで答えられる大先輩ばかりで、近くでいい答えがもらえそうなのはわかっている。しかしなぜか近親者に聞く気にはなれない。そこで相談コーナーを思い出したのだ。
今悩んでいるのは悩みの相談先である。好きなコーナーはいくつかある。まずは雑誌。好きでよく読んでいる暮らし系の雑誌で、ここは回答が1500文字ぐらいと多く、専門家による親切丁寧なアドバイスが好評なように見える。2つ目は週刊誌である。一度はインタビューしてみたい人気作家が回答者である。人生の指南役として知られる大家だから、助言には皮肉のスパイスがまぶしてあってぼんやり読んでいると「そもそもこんな悩みを世間に晒しているあなたも問題」などとくる。私には一刀両断されたい願望があるのかも。3つ目がラジオ。こちらも好きな作家と、お悩み相談といえばこの方の、詩人のお二人が回答者であった。子育てに熱心に取り組んだお二人の経験にもとづくアドバイスは爽快だし、笑える。難は回答の尺(分数)が短いことである。
そもそも採用されるかどうかもわからないし、選ばれても雑誌なら陽の目を見るのは2、3ヶ月後だ。その頃には解決しているかもしれないのに、何を悩んでいるのかという話でもある。そういう意味ではラジオがスピーディーなのかも、などと今もまた考え始めている。しかしそうこうしてるうちに悩み自体を忘れそうだ。どこかにメモしておこう。
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