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ボクらは『貧困強制社会』を生きている を読んで

藤田和恵さんのご著書で、東洋経済オンラインの連載記事をまとめたものとのこと。貧困経験者のなかに、社会保険労務士やユニオンに加入して後世の人々の役に立とうという人たちが出てくるのは、これまで読んだ同じ類の本とは少し違うかも。できればその後日談も読みたい。

後半では発達障害による二次被害が貧困に結びついている、と指摘されていた。二次被害とは発達障害がゆえに、学校生活でいじめにあったり、会社での仕事がこなせないため解雇やパワハラにあうこと。それが貧困につながっているケースは多いそうだ。のちのち発達障害だと診断され自分自身を受け入れて一歩を踏み出せたり、障害者雇用でやり直せるという良い例もあるようだが、まだ稀なのかも知れない。発達障害は近年認識が随分広がっている。しかし1960〜1980年代生まれは(成長過程で発達障害の認知が薄かったためだと思われるが)取り残された世代と言われていて、気づいていない人はまだ多いかもと示唆する。

もう一つ興味をもったのは生活保護の受給についての話。「世間のみなさんに悪いから」「恥ずかしいから」という理由で生活保護を避ける方がいるらしい。社会的恥辱感(スティグマ)というらしいけれど、背景には生活保護(受給の人々)へのバッシングなどがあるのではと著者はいう。個人的には変に責任感が強いとか、長女体質とかそんなのがあるのではないかと思っている。

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