#7: 感染症専門医 岡秀昭氏への誹謗中傷の場合【謝罪文読解】
謝罪文読解についてはこちらをご覧ください。
元文書
ことの経緯
感染症の専門医である岡秀昭氏はコロナ禍で医療情報の提供や診療を続けてきた
主にワクチン反対派から、X(旧Twitter)にていわれのない匿名での誹謗中傷を行けたため、開示請求や刑事告訴を実施
そのうちの一件から謝罪文が届いたため公開
読解
それでは読んでいきたいと思います。(手書きか・・・( ^ω^)・・・)
すぐに具体的な行為について謝罪しているのはポイント高いですね。
ただの言葉尻ですが、「大変誠に申し訳ございませんでした」という言い方はあまり見かけないです。goo辞書によるとそれぞれの定義は以下です。
まことに
大変
ほぼ同じ意味の副詞を重ねることは強調にはなるかもしれませんが、ともすれば二重敬語ととられて逆に失礼と感じる人もいそうですね。
背景情報として、どうもこの謝罪文を書いた方は、誹謗中傷を繰り返す別のアカウントとグルになっていろいろ不適切な投稿を繰り返していたようです。
アメリカの社会学者ウィリアム・サムナーは、「われわれ意識」を持ち、一体感を感じている集団を内集団、われわれと無関係な他者の集団を外集団と名付けました。内集団はその結束を強めるために外集団を攻撃したり、そのメンバーに対する悪口を言い合ったりするそうです。今回の現象はまさしくそのような結束の強め方をしたのだなと感じます。岡氏や他の方を攻撃する内集団を形成し、岡氏などの外集団を攻撃することによって結束を強めていく。きっと一体感があって気持ちよかったことでしょう。
おそらく謝罪文を書いた人は岡氏に対して「卑怯者」と罵ったのでしょう。作家の寺山修司氏はこんな文章を残しています。
きっと後悔していることでしょう。まさしく「自責の念にかられる日々」ということだと思います。まさしく「後悔先に立たず」ですが、これを見て我々は「こういうことはしないようにしよう」と思いたいものです。
岡氏だけでなく、他のユーザーへの攻撃も行わないことに言及していることはとてもいいですね。
総論
コロナそのものに関する意見やワクチンに関する是非については今回言及しません。ただ、むやみに人を侮辱するのはよくないですね。まして、「匿名だから何を書き込んでも大丈夫」と考えるのは極めて愚かです。
他者の書いた謝罪文を見て我がふりをなおしたいものです。