BURNOUT SYNDROMES
【音楽】
"青春文學ロックバンド"の世界
2005年結成、大阪発の3人組青春文學ロックバンド、BURNOUTSYNDROMESをご紹介。
〈はじめに〉
BURNOUTSYNDROMESは、私が1番大好きな音楽家であり、ロックバンドです。ここでは、具体的に曲を挙げながら、好きをつらつらと書いていこうと思います。
〈曲紹介〉
1.『FLY HIGH!!』
アニメ『ハイキュー!!』の第2期第2クールのOPかつ、BURNOUTSYNDROMESのメジャーデビュー曲かつ、私が初めて聴いたBURNOUTSYNDROMESの曲その1(後述)です。「この曲がハイキューのOPに採用されなかったら解散しよう、と決めていた」とメンバーも話しており、とても大事な1曲。
BURNOUTSYNDROMESのライブでは、アンコールの代わりに客がこの歌をアカペラで歌うのが恒例になってます。で、そのファンが歌うアカペラをモチーフに作られたアコースティックVer.もあります。
2.『文學少女』
私が初めて聴いたBURNOUTSYNDROMESの曲その2かつ、私が今現在古今東西含めた全ての楽曲の中で最も好きな歌です。
まずは2つの「初めて聴いた」のお話。私が初めて聴いたBURNOUTSYNDROMESの曲は、アニメハイキューを観た際に聴いた『FLY HIGH!!』です。ただ、そのときはあくまでも「好きなアニメのOP」という程度の認識でした。「あのアニメ好きだったけどOPED覚えてないな」「あのOP好きだったけど、あの歌手の他の曲は聴いたことないな」。身に覚えがありませんか? そして数年後、私は『文學少女』に出会います。これが「ロックバンド『BURNOUTSYNDROMES』の曲」として初めて聴いた曲でした。
有名な文学作品のフレーズが入った本楽曲。不思議なもので、「『文學少女』のどこが好きですか?」って聞かれると返答に困ります。細かい部分であれば他の曲の方が語れるまであるかもしれません。でも好きなんです。大好きなんです。あえて言うならCメロが大好き。
国境の長いトンネルを抜けると雪国だった
背中にくい込んでいた夜と 桜の樹の下に埋まる屍体と
『蜘蛛の糸』と『羅生門』と『城の崎』と『走れメロス』と
『君』と『僕』で出来た物語に 名前はまだない
恥の多い生涯を送ってきました
シャープペンで書けるような 薄っぺらな僕の人生も
水性ペンで書いたような 涙滲む 君の明日も
世界にたった一つだけだ
共にハッピーエンドを信じて書こう
人生はストーリー
3.『ダーウィンに捧ぐ』
私がBURNOUTSYNDROMESを好きである理由が分かりやすく詰まった楽曲。比喩表現というか言い回しというか、そういうのがとても刺さるんです。
『ダーウィンに捧ぐ』は、新しいことへの挑戦をヒトの進化に例えた歌。
一匹の猿が今 生まれた意味を知る為
旅立とうとしていた
「意味の無いことは止めなよ 餌も水も家も此処にある」
仲間達はそう嗤ったが
「俺は地に落ちて泥塗れの安心にはウンザリしてんだ」
道無き未知は怖い だからこそ行け
決まりきった未来を棄てる時
始まるんだよ 君の歴史
今 同じ夢を見て 追う友がいる
独りではないって気付いたら
ヒトになった 人類の夜明け
4.『ハイスコアガール』
この曲名を聞いて「聞いたことある名前だぞ」って思った人もいるかと思います。この楽曲、作詞作曲担当のギターボーカル熊谷和海さんが、漫画『ハイスコアガール』を好きすぎて、勝手にイメージして作ったトリビュートソングなのです。私は漫画ハイスコアガールは未履修ですが、履修済の友だち曰く「それっぽい」だそうです。
何一つ上手くいかない 不器用な私が夜の隅っこから
満身創痍で放つ波動拳 下手っぴでも世界と闘ってんのよ
宇宙の1ドットに過ぎぬ地球で
ハイスコアかどうか誰が決めるの?
御利口さんをロールプレイして
本当の私を殺してしまうなら
ハイスコアなんか要らない
↑ここの歌詞ほんと天才だと思う。
5.『セツナヒコウキ』
このバンド、物語性のある楽曲も数曲つくってるんですが、これはそのうちの1つ。タイトルの"セツナ"は、恐らく「切な(さ)」と「刹那」のダブルミーニング。
内容は、田舎の村で生まれ育った恋人同士が、片割れの上京を機に離れ離れになる家庭を描いた物語。歌詞全部挙げてって、逐一「ここ好き」って言っていきたいのだけれども、さすがに多すぎるので割愛。一番好きな部分だけ挙げます。
セツナヒコウキが雲から抜け出し スカイツリーが寝ぼけ眼に突き刺さった
気圧差で音の消えた世界 荒れ狂う鼓動が埋め尽くした
東京
村に残してきてしまった恋人に未練があったが、これをきっかけに「東京でやっていくぞ」と覚悟を決める、そんな場面。この短い文章でキャラクターの高揚感がどストレートに伝わってくるのがとても良い。天才。
1度だけでいいので聴いてみてください。なんならいっそ歌詞読むだけでも。
6.『ヒカリアレ』
アニメ『ハイキュー!!』の第3期OPに使用された楽曲。ライブでこの曲が演奏されるのが本当に楽しいんです。観客みんなで歌詞に合わせて「ヒカリアレ!」と叫びます。毎度泣きそうになる。
躯中の細胞に火を熾すように
目一杯に空気を吸い込んだ
光あれ
行け 闇を滑走路にして
己の道を敬虔に駆けろ
光あれ 行け 影と歩幅合わせ
己と戦う日々に幸あれ
歪曲らず屈折せず 理想を追い続ける
その覚悟を「光」と呼ぼう
ちなみに、『ヒカリアレ -Moonlight Version-』という、ヒカリアレのアコースティックアレンジも存在してます。「VS白鳥沢の余韻を楽しんでほしい」とのことなので、ハイキューファンの方は是非。
"白鳥沢"で"月"といえば……ね。
7.『白線渡り』
BURNOUTSYNDROMESがおくる、旅立ちをイメージした卒業ソング。タイトルの『白線渡り』とは、車道外側線(道路の脇に引かれてる白い線)の上を歩くことを指してます。学校帰りに、田舎だったり、住宅街だったりを歩いていた人はやったことがあるのではないでしょうか。「落ちたら死ぬ」なんて妄想なんかして。
本楽曲は、小さい頃にやった"白線渡り"を絡めつつ、旅立つ人の背中を押す、そんな歌です。初めて聴いた時は泣きそうになった。
自分だけのルールを決め 歩いた
アスファルトの海に落ちぬように
「そこには凶暴なサメがいるから」と
馬鹿げた空想しながら
時が過ぎて 大きくなった今
周りは血も涙もないモノノケ
それでも歩んでいくこの道に 今 光が差す
幾千の夜を越え 白線は虹になる
色とりどりの未来を描き出す
あなたの声がする
「人に嗤われたって構うな 気高く生きていけ」
春風に手を取られ この町から飛び立つ
バランスとってた両手 翼に変えて
空を羽ばたくように ずっとこの先もずっと歩んでいく
胸の中 真っ直ぐに延びる 白き道を
8.その他
これ以上はキリがないので、曲名+一言程度の紹介をいくつか。
『Good Morning World!』
ジャンプ漫画原作のテレビアニメ『Dr.STONE』の第1期OP。「おはよう世界」というフレーズが、作中で1度も使われていないのにも関わらずLINEスタンプのセリフに採用されている。
『Dream On!!』
ハイキューのトリビュートソング。
『BREAK DANCER』
音駒高校をイメージしてつくられた1曲。
『花一匁』
アニメ銀魂のEDに使われた1曲。
『ナミタチヌ』
第1回全国高校eスポーツ選手権の応援ソングとして書き下ろされた楽曲。
『檸檬』『吾輩は猫である』
それぞれ梶井基次郎の檸檬と、夏目漱石の吾輩は猫であるから名前が取られた楽曲。内容にもそれっぽい要素がある。
『サクラカノン』
カノン(ヨハン・パッヘルベル)のフレーズがラスサビに取り入れられた、別れをイメージした卒業ソング。
〈最後に〉
ここでは曲紹介をメインに書きましたが、他にもいろいろ楽しいバンドです。例えば昨年度冬のワンマンは、脚本ありの劇場型ライブでした。メンバーが記憶喪失になるところからライブが始まるバンドってそう無いと思います。その辺のお話は割愛。
以上、ファン歴1年ちょっとの私が書き上げたBURNOUTSYNDROMESの好きを集めた記事でした。
おしまい