国立公園での写真撮影について:写真が実物を再現しにくいのはどんな場合か
アメリカの国立公園に行って、趣味で写真を撮ったりしてきたんだけど、どうにも「写真だと伝わらないんだよなぁ~」と思うケースが多い。一方で、そう思わない場合もある。
この差はなんだろうか??
「写真で景色を再現できるかどうか」について、自分なりに思ったことを書いてみます。
結論
写真で再現しやすい順番としては
形や色(再現しやすい)
広さ、雄大さ(再現しにくい)
分厚さ、重厚さ(ものすごく再現しにくい)
という感じになってるんじゃないかと思う。
加えて、空気感みたいなの(すがすがしいとか)も再現できないけど、それはまた別の次元な気がする。
例
例をいくつか挙げてみます。
例1、形や色、アンテロープキャニオン
けっこう再現性が高くて、見たままを再現しやすい。「写真と実物との差が少ない」とも言えそう。
ファクトリービュートや、ゴブリンバレー、ホワイトポケット、ザウェーブ、ホースシューベントなども、これに近い感じかもしれない。
例2、広さや雄大さ、グランドキャニオン、モニュメントバレーなど
色や形は再現されるけど、「広さ、広大さ、雄大さ、奥行き」などは写真では再現しにくい気がする。写真を見ても、「まあ形はこれなんだけど、実物はこうじゃないんだよなぁ~」って感じる人が多いんじゃないかな。行ったことがある人にしか分からない、みたいになるけど、写真を見ると凄さのイメージはできそう。
グランドキャニオン、モニュメントバレー、デスバレーなどはこれに当てはまると思う。
ブライスキャニオンは、例1と例2の間かも。形や色も素晴らしいし、雄大でもある。なので、ブライスキャニオンは比較的写真で再現しやすいと思う。
日本の山々もここに該当するケースが多い気がする。広大な景色、雄大な風景などは写真では再現しにくいので、写真だけだと素晴らしさが伝わりにくいし、写真よりも実物は断然素晴らしい。
あと、繰り返しだけど、空気感みたいなのも全然再現できない。
例3、分厚さや重厚さ、ザイオン、キャピトルリーフ
「分厚さ、重厚さ」。これが究極的にダメ、いちばんダメ。雄大さよりも断然ダメだと思う。まったく写真で再現できない。なんでだろう??
ザイオンもキャピトルリーフも、本当に素晴らしかったけど、写真に撮ってもまったく見たとおりに写らなくて、ぜんぜんうまく撮影できなかった。ザイオンは、多くのアメリカ人が「一番好きな国立公園」に挙げるほど素晴らしいです。けど、そのすごさが写真でぜんぜん再現できない・・・。あの反り立った岩の重厚さ、巨大な岩山の分厚さ、偉大さ、迫力など、どれも1ミリも再現できない。
ためしにザイオンで画像検索してもらうと分かるけど、プロが撮った写真でもすごいなーっていうのは少ない気がするし、グランドキャニオンやアンテロープキャニオンなどの方がキャッチ―な写真が多いと思う。けど、ザイオンも本当に素晴らしいんです! 素晴らしさの種類が違う感じ。
つまり、誰も写真であのザイオンの「分厚さ、重厚さ」の素晴らしさを再現できていない、ということかもしれない。別の方法(360度カメラや動画など??)ならもう少し再現できるのかもしれないけど、どうだろうか。
ヨセミテもこれに当てはまると思う。ヨセミテは重厚さのほか、形もすごいし、雄大なので、ザイオンよりは再現性は高いけど、でもあの「エルキャピタンの重厚さ」は写真では再現しにくい気がする。
ちなみに、ザイオンのエンジェルズ・ランディングからの景色は、どちらかというと「雄大さと渓谷の美しさ」がメインなので、写真での再現性は高めと思う。
あとアーチーズは、上記の3カテゴリーのどれにも当てはまる気がする。色や形も美しいし、雄大だし、重厚だし。
なんやかんや熱く書きましたが、また旅行いきたい。
※このページの写真はぜんぶ自分で撮ったものです。