螺旋の流行

また今度ね 軽くあしらうふりをして
本当は震えている
自分自身に
乾いたアルゴリズムを 強いている~

一言でいい
言葉があるなら
目を合わせたときに感じただろう
その気持ちを そのまま

強がらない
誰だって一人では生きられない
自分の居場所を探しに
旅をしている

涸れたはずの涙が 戻ってくる

流行が螺旋のように繰り返す
時の流れは止められない もう後には戻れない
それでも変わらないものを見つけたくて
いつしか臆病になっていた~


思うことは簡単
それだけで人間
大勢の中を漂っている
いっそ他人ばかりならどんなに気が楽だろう

髪を染めたり
道に外れたことをするのも
少し違う気がする
それじゃ満たされない

もうすぐ秋 またやってくる季節

ためらいも螺旋のように繰り返す
寄せては返すだけの 波が内にある
それでもその手をつかまえておきたいと
いつしか卑怯になっていた~

「愛」なんて言葉 信じたくない

悲しみがひずんだ心に浸みる
あの時別れ際に交わした言葉を
やっぱりと心にしまう
いつしか薄れるものと期待しながら~

1998,08,09 01:00

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