夏だというのに

季節が夏だというのに、どうしたことだ。この気候は。
まるで秋じゃないか。
さみしくなるんだぞ。秋になると。
まだまだ先だと思っていたのに。

風呂からあがって縁側なんぞにいると、草叢から虫の声が聞こえてくる。
「こおろぎかな。まつむしかな。」
「都会のこどもはそんなこともわからないのかい。」
「だって聞いたことないんだもん。」

きれいな池の畔なんかでは、蛍が舞っていたり・・・
そんな風景ももうないのかねえ。

情緒がどんどんなくなっていく・・・
悲しいことです・・・・

やだやだやだやだ
また キンモクセイの季節がやってくるのか・・・・

どうもキンモクセイは小学校のときの遠足のイメージがあるんですよねー。
好きですよ。あの香りは。でも匂いってなんだかノスタルジックじゃないですか。
色とか、音とか、肌ざわりでの記憶って、なんだか毎日の生活感と近いので、
そんなに「懐かしい」って感じじゃないけれど、味とか匂いなんて感覚は、
妙におもひでぽろぽろしちゃうんですよねー。

粉の袋があって、コップの水に溶かすとコーラになるお菓子の味を覚えていますか?
6月の梅雨時に咲く「梔子」の匂いは?

1991-08-10 17:32

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