空って何色?

この道を全て知ることができるなら
もやもやしたこの気持ちを
押し止める必要もないだろう
明日が見えれば何も問題はない
生きてゆくのさえ簡単な方程式で求められるかもしれない
お仕着せの言葉を選ぶことに慣れた生き方なんか
欲しくなかった
うわべだけで笑い、泣く
そんな芝居染みた仮面を
人々はたくさん内ポケットに詰め込んで
表情もなく歩いている
突然聞く。「空って何色?」
たぶん答えられる人はいない。

1994,5,15 10:00

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