やさしい嘘(歌詞)

別れの歌ばかり書いていて
分かれることが癖になる

出会う前から諦めている 独りが長い僕だったけど
君のいっぱいの笑顔に 胸を押さえ込まれてしまった

僕の好みは 髪の長い娘のはずだった
おとなしくて やさしい娘
それが好みのはずだった

忘れかけていた 自然に好きになる衝動
今は冬だけど 君の笑い声が春の暖かい風を
吹き込んでくれたんだ

「私は独りよ」という言葉 すぐに嘘だと分かった
だてにフラれ続けてきたわけじゃないんだよ

いいんだよ おまえには誰かの面影がある
木枯らしの中 その可愛い手を温めてくれる誰かがいることを
僕は知っているから

いいんだよ おまえの精いっぱいの優しさだから
僕はやさしい嘘が 好きだから


二人で帰る道に 話題を見つけようと必死な僕
二人になると言葉少なくなる君

ヤバイムードかもしれない
言葉に詰まるとダメだと 昔の歌が頭を回る

僕は普段から 明るい性格のはずだった
やかましくて おもろいやつ
そんな僕のはずだった

蘇ってきた 初めて好きになった頃
今は冬だけど その時の空も暗く高く星が
輝いていていたっけ

いいんだよ その指輪を隠さなくてもいい
木枯らしの中 その指先を絡め誓い合う誰かがいることを
僕は感じているから

いいんだよ おまえを好きになったのは僕だから
僕はやさしい嘘が 好きだから


いいんだよ もう振り返らなくてもいい
木枯らしの中 僕は今までと同じ独りで歩いてゆけるから
独りが僕は好きだから

いいんだよ 忘れられないけれどありがとう
僕にやさしい嘘を ありがとう
僕にやさしい嘘を ありがとう

1996,12,19 21:44 Thor

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