新馬戦スタート!新種牡馬3頭が勝馬輩出!~2022年6月4、5日中央競馬開催結果~
種牡馬、父系を追う中央競馬
2020年生まれの若駒達のデビューが始まった、
先週6月4、5日中央競馬開催結果を、
種牡馬、父系の視点からおさらいします。
※父系の呼称は作成者が適当と思われる呼称を使用しています。
※以下数字は全て手元調べで公式なものではありません。
先週の中央競馬は、
4回中京、3回東京の2場、2日間計48レースが開催。
出走頭数は全636頭。
その出走馬636頭を送った父は『149頭』。
『149頭』の種牡馬成績
出走頭数が2番目に多かった種牡馬キズナ。
2年目の産駒で、
ノーザンファーム生産馬のソングライン(牝4歳 美浦林徹厩舎)が、
G1安田記念を制覇。
父キズナとしては2頭目のG1馬。
社台スタリオンの後輩種牡馬達の活躍により少々印象が薄いものの、
トップサイアーの1頭として安定した結果を残しています。
でも・・・
芝のチャンピオン路線に目立った活躍馬が少ない・・・
平均点はある程度高い?が、飛び抜けた馬が出てこない・・・
一方、
父とは違いダート戦には素質の高さを感じさせる馬が出る。
2019年の初年度産駒達の活躍により、
繁殖馬の質が上がった?とされる2020年以降???
その産駒達がデビューするのは、来年からですが・・・
そろそろ牡馬のG1馬、大物の誕生を願いたいもの。
ディープインパクトの『系』を繋ぐためにも。
新種牡馬紹介①
新種牡馬が登場。
リアルスティールとサトノダイヤモンド。
共にディープインパクト産駒で社台スタリオン繋養馬。
どちらも良い繁殖馬に恵まれて、良い産駒を出して欲しい。。。
リアルスティールはオーストラリアにも移動するシャトル種牡馬、らしい。
曾祖母、名牝MIesqueから広がる一族からは、
Kingmamboを筆頭に牡牝問わず活躍馬が多数。。。
フランス馬のKarakontieに、Study of Man。
少々オーバーに思えば、現代の種牡馬族、にも感じられる牝系の一員。
としては、
【父】として大いなる飛躍を期待してしまう。。。
現役時代、
古馬になって思うように成績を残せなかった、のが、サトノダイヤモンド。
でも個人的には、
父とあまり似ていなかった点で?【父】として大いに期待したい。
幸先よく、2020年生まれ世代、最初の勝馬の父となったが、
その勝馬ダイヤモンドハンズ(牡2歳 栗東池江泰寿厩舎)。
実に自身に似ていた。。。ように感じたが、さて今後は???
新種牡馬紹介②
先週は先の2頭を含めて、産駒がデビューを果たした新種牡馬が『9頭』。
先の2頭は産駒が複数頭デビューしたが、
他の7頭は全て1頭のみ。
サトノクラウン → デビュー1頭目が見事に勝利。
ミッキーロケット → デビュー1頭目が見事に勝利。
ヤマカツエース
レッドファルクス
以上の国産種牡馬達は今更説明は、不要、でしょう。。。
サトノクラウンは、
日本では貴重とも思えるNorthern Dancer系種牡馬。
リーディングを争うような存在、とは想像が難しいものの、
突き抜けた1頭が出ても、驚かない。期待したい。
海外からやってきた種牡馬について少々調べてみた。
ビーチパトロール
繋養先:レックススタッド。
2013年生まれのアメリカ産馬。
アメリカ産馬にしては珍しい?中距離の芝馬、として活躍。
父 Lemon Drop Kid
母の父 Quiet American
Mr. Prospectorの4×5 Dr. Fagerの4×5
ミスプロ系の同系配合で、
いかにもアメリカのダート馬?って感じの血統構成だけど。。。
【G1】は、芝の10F戦で2勝、12F戦で1勝の計3勝。
他に、
2017年ブリーダーズカップ・ターフ(芝12F)で2着、がある。
いつかここで記したYoshida。
彼が制した2018年のターフクラシックステークス(芝9F)の2着馬、
でもある。
アメリカの馬は基本、
スピードがあればダート戦に回るわけだから?
芝専門に戦績を築いたのは・・・どう思えばよいのだろうか?
いずれにしても、
アメリカの芝レースも日本同様スピードが要求されて、
そこでタイトルを獲ってきた馬だから、この先注目していいのか。
配合相手にどこまで恵まれるか・・・
マインドユアビスケッツ
繋養先:社台スタリオンステーション
こちらも2013年生まれのアメリカ産馬。
父PosseはDeputy Minister系種牡馬。
G1の勝ち鞍は無しで、G2を勝ったまで。
D7F戦までしかレース経験なし。
母の父ToccetもDeputy Minister系種牡馬。
D8.5FのG1を2勝、している。
こちらも父と母が同じ父系の同系配合で、
Deputy Ministerの3×4 Blushing Groomの4×5 Hail to Reasonの4×5。
戦績は25戦8勝。
2017、18年ドバイゴールデンシャヒーン(D1200M)連覇、
2016年マリブステークス(D7F)、
と【G1】3勝。
他には、ダート9ハロンの【G3】の勝利有り。
ブリーダーズカップ・スプリント(G1)を2着。
ラストレース、
2018年ブリーダーズカップクラシック(G1 D10F)は11着・・・
昨年のドレフォン、的な存在になるのかな・・・
ドレフォンはダートの7ハロン戦までしか戦績は無かったが、
日本に来て初年度産駒から皐月賞馬を輩出した。
父系は互いにNorthern Dancerの分枝系。
産駒のデビュー1号、
メイクザビート(牡2歳 栗東西園正都厩舎)は、
中京の芝1400M戦のメイクデビューを追われてしぶとく2着。
和田竜二騎手だったし、追って味のあるように見えたのかな?
まだ1頭だけだから、何とも傾向なんか、判る筈もない。。。
ドレフォンほどにはどうか・・・
社台グループが導入した種牡馬だけに、
走る馬は、出るに違いない。。。
マクマホン
繋養先:エスティファーム
2014年生まれのイタリア産馬。
父Ramontiはフランス産のNorthern Dancer系種牡馬。
戦績は、12戦8勝。
2006年はまだ【G1】だった、
ヴィットリオディカプア賞(G1 芝マイル))の勝馬。
母の父Celtic Swingはイギリス産のMr. Prospector系種牡馬。
戦績は、7戦5勝
1995年のフランスダービー馬。
1994年のレーシングポストトロフィ(G1)勝馬。
1995年英2000ギニー、2着。
Northern Dancer系×Mr. Prospector系、という王道配合。
Northern Dancerの4×5×5のクロスあり。
現役時は、
イタリアで『トーセン』の島川隆哉オーナーの持ち馬として活躍。
2017年イタリアダービー(芝2200M G2)を制するなど、
生涯戦績は10戦5勝。
その島川オーナーの所有繁殖牝馬の専用種牡馬?
として導入されたよう。
でも・・・
島川オーナーの馬って牝馬にしても結構血統馬が多そうだから、
ひょっとしてひょっとする馬が出てきても、不思議ない。。。
こちらもNorthern Dancer系で、
こんな目立たない父から大物が出てきたら、本当に。。。楽しい。。。
出走馬1頭でその1頭が勝馬の種牡馬
前記の新種牡馬2頭(サトノクラウン、ミッキーロケット)と、
Malibu Moon、
ガルボ、の計4頭。
Malibu Moonは、1997年生まれのアメリカ産馬。
でも、昨年既に他界。
血統構成は、
父 A. P. Indy、(Seattle Slew系)、
母の父 Mr. Prospector。
因みに、
先週の中央競馬、出走頭数こそ少ないものの、
父系【Seattle Slew系】の成績が素晴らしかった。
6勝は全て別の種牡馬。
マジェスティックウォリアー、
クリエイター2、
ラニ、
パイロ、
シニスターミニスター、
そして、Malibu Moon
勝ち鞍は全てダート戦。
距離は、
1200M
1300M
1400M(2戦)
1600M
1800M
4勝が3歳未勝利戦。全て東京
1勝が3歳以上1勝クラス
1勝がオープンの松風月ステークス
こちらは両方中京。
3歳以上1勝クラスの勝馬のみ関西馬で他は関東馬。
勝馬は1番人気馬3頭と3番人気馬3頭。
いずれも上位人気馬達が人気に応えたレースで、
産駒1頭のみ出走の種牡馬Malibu Moonも寄与した形。。。
ガルボ、はマンハッタンカフェ産駒。
2009年の『リーディングサイアー』に輝いたマンハッタンカフェも、
これといった後継らしい後継馬が・・・
サンデーサイレンスの一大分枝となり得た可能性も、
残念ながら今や風前の灯火・・・
これが父系の継承をめぐる厳しい現実。
サンデーサイレンスの父系も淘汰されるのは宿命とはいえ・・・複雑。
先週の種牡馬成績、独断と偏見の評価
※独断と偏見の評価、の詳細については、初回投稿をご参照願います。
モーリスとドゥラメンテ。
社台スタリオン繋養の同期の種牡馬2頭が最高評価に値しそう。
新馬勝ちしたモーリス産駒、
ノッキングポイント(牡2歳 美浦木村哲也厩舎)。
マイルから中距離・・・いかにも鋭く走りそう。血統的にも。
木村哲也厩舎・・・相変わらず走りそうな馬、ばかり。。。
モーリスはドゥラメンテの影に少し隠れた印象があるけれど、
産駒が出している結果は遜色ない。
ドゥラメンテ亡き今、良血の配合相手がどんどん巡ってきそう???
以下は評価『0.000』が続いて・・・
先週は、ドレフォン産駒、人気を裏切ったケースが多かったよう・・・
番外 母の父Milwaukee Brew
5日中京のメイクデビュー。
1番人気に推されて、惜しくも3着に敗れたのは、
マニバドラ(牡2歳 栗東森秀行厩舎)。
父 Speightstown、
そして、
母の父『Milwaukee Brew』
Milwaukee Brew
1997年生まれのアメリカ産馬。
父 Wild Again(Nearctic系)
母の父 Wolf Power(Princequillo系)
少なくともここ数年の中央競馬にこの馬の産駒、
乃至は、母の父として送った産駒は・・・見当たらなかった。
現役時は、
2002、2003年サンタアニタハンデ(G1 D10F)連覇、
2002年 ブリーダーズカップ・クラシック(G1 D10F)3着など、
24戦8勝。G2、2勝、G3、1勝、計重賞5勝。
日本競馬には貴重な血?を持つマニバドラ。
森秀行厩舎の外国産馬・・・なら飛躍を期待したい1頭。
以上、
先週の種牡馬成績のおさらい、でした。
今週末からは北海道函館開催もスタート。
空模様はこれから当分怪しい毎日が続いても、
競馬は新しい父の産駒、新世代の台頭に心が躍る。