【イラン/シーラーズ】世界遺産と不良少年
今日の一句 「イランにて BARは何かと 聞かれたよ」
イランの歴史都市ヤズドから、シーラーズへ移動してきました。
この町の思い出といえば、どんな世界遺産の遺構よりも鮮明に記憶している
「 What is Bar?」(ねぇ「BAR」って何?)と質問されたこと。
”旅先のすべらない話”としてもう何百回とこの話を色んな人にしてきてる!
まずイランをおさらいすると、イスラム教を信仰しており厳格な禁酒国家。
お酒が、違法薬物以上に厳しく取り締まりされています。
生まれて死ぬまで一度も酒を飲まない国民が大多数なんだけど、
そうでもない人達もごく一部いて、こっそり自分で酒つくるか、
国外にお酒を飲みに旅行にいくようです。
※二日酔いで飛行機を乗り過ごし、やむなくバスで越境した時に同じバスだったイランの人たちと、トルコ国内をバスで走行している間は、
一緒に缶ビールで「カンパアアアアアイ!」して驚きました。
ということでイランで飲酒をすることは諦めていたんだけど、
シーラーズでアルコール摂取に成功!
シーラーズの宿で仲良くなったイランBOYS三人組
私・ジェイ・カイトと三人でホステルの部屋にお邪魔できることになり、
彼らの秘密の飲み会に参加!
部屋に入るとテーブルの真ん中には、
ウォッカのような度数高そうな酒瓶が!!いやったーーーー
しかも部屋のテレビでNIRVANAのSmells Like Teen Spiritを流している!
BAD BOYすぎてアガるぅうううううう!
※アメリカの音楽も厳しく禁止されているが、最新Hitsなどを違法ダビングしたDVDがイランでは購入できるらしい
いよいよ、貴重な貴重なウォッカを開栓。
久しぶりのアルコールに胸が高まる!
まずはみんなで乾杯。
その後は、指名されたら順番で一気飲みをしていくという。
さらに、ちゃんとイランにもお酒一気のコールがある!!!
飲む人 「モハンメディィィ?」
(といいながらグラスを上に上げる)
周りの人 「ローーーーーーーーシュ!」
(と言われたら、飲む人は一気に飲む)
メチャ楽しい!
APTよろしく、どの国にもお酒を一気する楽しいコールがあるんだね~
もちろん、一度乾杯をしてしまうと、警察や治安警察にあった瞬間
即逮捕なので、外には一切でれません。
なので、彼らは事前に
・ソフトドリンク
・ピザ
・惣菜
などをごっそり買って、1泊2日の計画的部屋飲みをしていて、
そこにちょうどよく我々アジア人3人組に出くわしたというハナシ
いやぁ、お酒飲むのがこんなに大変なんだね・・・
どうやってウォッカを手に入れ、幾らだったのかは聞けなかったけど、
バッドボーイズ3人組たちと一気ゲームで飲んで飲んで飲んで、
日本と韓国のお酒のコールもジェイと私で披露して、
久しぶりのお酒で酔っ払いになってきた頃のこと。
リーダーに超真剣な顔で、「ねえ、BARって何?」と聞かれた。
ん?
このフレーズ生涯忘れられないと思う!
「BARってなんなん?」(関西弁でもお届けしました)
彼らは、イスラム革命後に生まれ
(想像つかないけど、革命前はイランは自由な文化の国だった)
赤ちゃんの頃からアメリカの経済制裁を受けており、
海外旅も自由に出来ず、情報統制され、
InstagramもYoutubeもVPN接続しなきゃ見られない
鎖国状態の国が常な彼らにとって
「BAR」は海外の映画でだけ見る場所。
なんて回答するのがいいかなーと思いながら、
「沢山の種類のお酒があって、好きなお酒飲むところだよ」というと
全く新しい文化を目にした南蛮人のように
目かっぴらいて【まじすか】というリアクション。
・まじで世の中にはたくさんの種類の酒がある
・カクテルというものもある
・BARはおしゃべりと出会いを楽しむ
・庶民派から高級派まである
と頑張って写真を見せたり、具体例を出して、
皆がチャイハネでシーシャを吸うようなもんだと伝えるが、
想像が追いついていない模様。
くぅ、日本の居酒屋に連れてってあげたい!!!
そして、当時私が吸っていた煙草「アメリカンスピリット」に興味津々
と”アメリカンスピリットことアメスピ”が
こんなイランの少年達にとっては超衝撃だった模様。
※そして私は”アメリカの魂を吸ってるの?”と聞かれた瞬間、
何も考えても来なかった自分に嫌気がさして、アメスピ辞めましたw
お酒を飲みなれていない彼らは我々よりも先に酔っ払い、
ダラダラしたそうだったので、お礼を伝えて連絡先も聞かずに部屋を後にする。翌日はもうチェックアウトして会えなかった。残念!
ということでペルセポリスや、SNSで大人気のピンクモスクなどがあり、
イランの観光名所の1つでもある「シーラーズ」
シーラーズは、どこも見どころたくさんで面白かったけれど、
彼らとの出会いが一番の思い出。
イランを旅行する際は外国人向けのホステルで
欧米人やアジア人旅人と出会うのもよいけれど、
思い切って地元の人達が使うような宿にいって宿泊交渉してみると
面白い現地の人達との出会いがあるかも?
※おすすめはシェアキッチン付きの宿!
【ヨーロッパと私の住む日本は、なんでこんな違うの?陸路で進むと東西の文化の境目はどこになの?】とシルクロードを一人で横断したときのブログをNoteに引っ越し中。ぜひスタート地点の中国からどうぞ。