社会の分断 -あらゆる階層で起こる分断・・・アメリカと日本-

あおいさんが非常に重要な記事を書かれた。私も、若い人への愚痴のような記事を書いてしまい、少し反省している。

今、アメリカでも、日本でも、社会の分断が進行している。

アメリカでは、共和党と民主党によるアメリカ大統領選挙で、醜いほどの争いがみられた。2020年の選挙において、トランプ氏は選挙に敗れて、議会襲撃を教唆した疑いで刑事裁判になったほどだ。他にも、BlackLivesMatter運動では、黒人の人権がいまだアメリカで十分に守られていないことがわかった。

日本でも分断は進む。高齢者(団塊の世代)は、「高度経済成長期で得して良かったね、年金もたくさんもらえるね」と若者から言われる一方で、「俺たちは徹夜もしたし、どんなパワハラ、理不尽なことにも耐えてきた!」と怒るだろう。そして、私のような30~40歳くらいの世代は、高齢者と若者の両方を敵視する場合がある。男性と女性の対立も深刻だ。生物学的な違いがあるので、男性が女性を誘おうとするのは致し方ない面もあるが、「同意・合意なき無理やりの性交」をしたタレントN氏の事件で、女性たちが我慢してきた怒りがマグマのように噴出した。女性たちは、セクハラや痴漢に耐えてきたのだ。一方で、フェミニズム運動に対するカウンターとして、男性側から「女さん」と抵抗する傾向もみられる。

情けないのは、学歴論争だ。5ちゃんねるの掲示板「学歴板」やYouTubeの「WakatteTV」のような議論は好ましくないだろう。「社会に貢献する仕事ができているか」これが全てだろう。しかも、一流大学卒業生の間でも、「早慶は簡単なのに就職強くていいね」と東大京大が言ったり、逆に早慶が「偏差値だけ高くて稼げない人が多いね」などと、やりあっている。アメリカではみられない。アメリカでは、「高学歴ホワイトカラーVSブルーカラー・グレーカラー」の構図はあっても、日本のような奇妙な、微妙な科目数や偏差値の違いによる対立の構図は存在しないのだ。ハーバード大学もMITもUCLAもみんなエリート、という構図だ。

私も本心ではこうした争いは無意味だと感じている。だが、「仕掛けられた」と感じると、応戦したくなるものだ。もっと精神的に大人にならないといけないのだろう。

※追記
アメリカと日本を書いたが、他の国についても触れたい。

中国
都市と農村の格差が深刻だ。都市戸籍と農村戸籍で分かれているため、農村部の人は差別されている(移動の制限など)。農村出身者は「二級市民」のようなものだ。また、ウイグルやチベット、内モンゴルの人たちは抑圧されている。

韓国
韓国は、一人当たりGDPでは日本に追いついたが、経済格差が日本とは比較にならないほどひどい。「パラサイト」という半地下の家に住む人々を描いた映画を覚えている人も多いだろう。また、容貌によって差別される傾向が強い。

イギリス
ロンドンは金融都市として豊かだが、ロンドン以外がオワコン化している。また、ロンドン市内でも、金融エリートと庶民の対立がある。

ドイツ・フランス
移民排斥の動きが強い。ともに、極右系の政治家が台頭しつつある。

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トーマス・レッド(高学歴発達障害・転職王・アマチュア経済アナリスト・ITコンサルタント)
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