ルパン三世 テレビスペシャル(2006年以降)

2006年以降のルパン三世テレビスペシャルについて、一部を書きたい。

セブンデイズ・ラプソディ

1週間後に仕事を控えたルパンは、ニューヨークにて、大富豪の令嬢と思われる少女、ミシェルから仕事を依頼される。依頼内容は、ミシェルの父が人工ダイヤモンドを使って働く悪事を止めてほしいというものだった。一方、次元は、南アフリカで王女ジェニーを守れなかった傭兵屋のライアットと再会する。王女ジェニーは次元に恋をしており、次元が敵を引き付ける隙にライアットがジェニーを守るはずだった。ライアットは人を裏切ることがあるため、わざとジェニーを死なせた可能性もある。次元はわだかまりがありながらも、ライアットの仕事を引き受けることになる。次元はライアットの仕事があるため、ルパンとは組めない。しかし、五右衛門は手を貸してくれることになる。しかし、人殺しで有名なファイヤーという男に、ミシェルを誘拐されてしまう。ミシェルはタイ王国に連れ去られたと知ったルパンと五右衛門はバンコクに向かう。しかし、ルパンは捕らえられてしまう。ルパンを捕らえたのは、民間軍事会社のMIXで、その社長はミシェルの父、キューイックだった。そして、次元とライアットの雇い主も、キューイックだった。MIXが開発した人工ダイヤモンドは、タイで製造され、中に高破壊力の爆弾が仕組まれている。このダイヤモンドをアメリカ大統領のダイヤモンドとすり替えることで、アメリカ大統領を脅迫することが奴らの目的であった。次元は雇い主の命令通りにルパンを撃つが、実は本気で狙わず、ギリギリバレないように撃っていた。ライアットはキューイックを出し抜き、彼を銃撃して、成果を副社長のダノンと分け合う密約を交わしていたのだ。大統領の持つ本物のダイヤモンドはニューヨークのオークション会場にあり、ダノンは爆弾とダイヤモンドをすり替えてヘリで逃げる。しかし、実はルパンがヘリに潜んでおり、ルパンはダノンの持つ本物のダイヤモンドと爆弾をこっそりすり替える。ルパン一味は結集し、MIXの本社ビルに乗り込む。そこにはダノンとライアットがおり、ミシェルを人質にしていた。しかし、ルパンが一瞬の隙をついてミシェルを助け出す。ダノンとライアットは、爆弾でも破壊できないシェルターを兼ねたエレベーターに入り、逃げ出す。しかし、そこでルパンは、「お前さんたちが持っているダイヤモンドは、俺がすり替えた爆弾だ」と告げる。ダノンとライアットは、恐怖を味わいながら、爆発で死亡する。そして、実は、ミシェルの父は生きており、バンコクの病院で治療を受けていた。なお、大統領のダイヤモンドは五右衛門が氷を斬鉄剣で斬ってつくった偽物で、オークション開始前に溶け始めて、コミカルな終わり方となる。
満足度3

sweet lost night 〜魔法のランプは悪夢の予感〜

不二子から頼まれて魔法のランプを手にしたルパンだが、それは、マッドサイエンティストが仕組んだ罠であり、ルパンは記憶を奪われてしまう。タイ王国プーケット周辺にいたはずのルパンは、突然、シンガポールの街中におり、謎の連中から命を狙われることになる。次元から、記憶が失われた期間の説明を受けたルパンは、連中はガーリックをボスとする戦争屋で、ルパンのランプを狙っているらしい。また、ルパンは謎の美女、ドリューと出会っており、ランプは実際は彼女が持っていることがわかる。ドリューは、ルパンに、ガーリックから守って救い出してほしいと願う。聞き入れたルパンは、ドリューから真相を聞く。アイヒマンという科学者が、人の記憶を無くすことで世界平和を目指しているらしい。彼女の兄、アダムも消息不明とのことだ。ルパン一味は、ルパンとドリューの記憶が保存されたアイヒマンの研究所へ記憶を取り戻すために戦いへ出向く。ルパンとドリューのロマンスがあり、ハードボイルドよりはSF要素のあるロマンス作品である。
満足度4

血の刻印 〜永遠のMermaid〜

舞台は久しぶりに日本である。日本の八百比丘尼伝説と、SFが融合した希有な作品である。ファンからの評価はそこまで高くはないが、とてもロマンチックな話であり、2006年以降のルパン三世テレビスペシャルでは傑作であると思う。2つのお宝を手にしたルパン一味だが、それは実は本物のお宝を手に入れるための鍵に過ぎなかった。そして、とある女性が最後の鍵であるらしい。また、14歳の少女、麻紀から、泥棒としての弟子入りと、児童養護施設で姉と慕った美沙を救い出してほしいと懇願される。姉妹愛と、日本の伝説、そしてルパンの祖父、アルセーヌ・ルパン(ルパン1世)のロマンスなど、見どころ満載な作品である。ただし、敵役の氷室が最後にグロテスクになるのはキモかった。
満足度5(最高)

東方見聞録 〜アナザーページ〜

ルパンは、マルコ・ポーロが実は、未公開の文章(アナザーページ)を書いていたことを知り、盗み出す。しかし、その時に何者かの手によって考古学者のテオ教授が殺害される。ルパンは、自分はやっていないのに、殺人の汚名を着せられてしまう。また、ルパンと次元は、テオ教授を自分の父親のように慕い、尊敬していたリサという若手研究者と出会う。彼女は、テオ教授の死亡に悲しみ、また、自分に自信がなく、自分では何も決められない女性であった。ルパンと次元は、ICPOの職員だと偽って、リサと一緒に中国や日本へと、アナザーページが記したお宝と真実を探す旅に出る。ルパンが、未熟なリサを一人前の女性として育てようと頑張るエピソードであり、いつも女性を口説きやエッチの対象としか見ないルパンとは違った、優しくて真面目なルパンが非常に魅力的である。ラストは、リサがルパンを信じることができるかが試される。
満足度5(最高)

イタリアン・ゲーム

ルパンは、カリオストロの遺産を巡って、仮面伯爵と名乗る謎の人物から、どちらが先に入手するかの勝負を持ちかけられる。
※映画版のカリオストロ伯爵とは全くの別人。
また、なぜかルパンは、サンマリノ貴族の大富豪、レベッカという若い女性と結婚することになる。なぜ、結婚なのか?真相を知らない銭形警部や五右衛門は戸惑うばかり。レベッカの天真爛漫で自由やスリルを求める人間性が魅力である。また、この件にはイギリス特殊部隊、MI6も関係し、ルパンと次元は戦うが苦戦し、あと一歩で殺されるところまで追い詰められる。強敵との戦い、今までとは異なるゲストヒロインのレベッカ、謎解き(ミステリー)要素が詰まった作品である。
満足度3

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