NGB(旧・日本技術貿易)という超優良企業!

特許関連の仕事をされている方は、社名を聞いたことがあるかもしれない。NGBは、旧「日本技術貿易」で、特許関連のプロフェッショナルサービスを提供している企業だ。年収は高めで、若手社員でも600万円、中堅で850万円、課長で1000万円程度だ。これは、中途採用の面接を受けた時に聞いたので、おおむね間違っていないと思う(2016年頃なので、今はもっと上がっているのかもしれない)。ちなみに、私が受けたポジションは、「特許関連システムの顧客への導入コンサルタント」ポジションだった。SAPとは違うが、そもそも日本で経験者がいないシステムなので、誘いの連絡がきた。

NGBは、規模としては中堅企業といったところだ。非常にニッチな業界だからだ。しかし、特許関連サービスでは、日本トップである。普通の特許事務所との違いは、自社でデータベースを保有し、その情報量を活かしたコンサルティングサービスを提供していることだ。いわば「特許×データ分析×情報システム」というかけ算の経営をしているわけだ。そこで働けば、当然、希少価値の高い人材になれる。
※私は内定をいただいたものの、やはり「ニッチ」だと感じて辞退した。しかし、日本では特許サービスでトップであり、そう簡単に潰れる会社ではない。社風も真面目でアットホーム、パワハラなどはないようだ。もったいないことをしたかもしれない。

この会社の競争力の源泉について考えてみたい。

1. 日本市場における圧倒的なデータカバレッジ

NGBの最も大きな強みは、日本市場における特許情報の質と深さである。約200の国・地域にわたる1,000以上の法律事務所や調査機関とのネットワークを活用することで、NGBは高精度なデータカバレッジを実現している。これは、マークラインズの記事でも書いたことだが、自社だけでデータプラットフォームをつくるのは不可能だ。他社と「Give and Take」で、情報の交換をするのだ。

2. 高度な分析機能と技術力

NGBはInnographyというシステムの導入コンサルティングも実施している。クライアントは自社のニーズに最適な分析を行うことが可能だ。ただし、課題もある。海外の競合はAIを採用しつつある。NGBもAIのスキルを磨き、海外の競合に負けないサービスを提供できるようにならなくてはいけない。ただ、日本においての信頼度は抜群なので、急に海外競合にシェアを奪われることはないだろう。

3. 今後の展望

欧米には、提携先であり、競合でもある企業が数多くある。今後は、アジアに進出して売上高を伸ばす必要がある。周知のとおり、中国は米中対立があるので、中国で特許コンサルティングを実施するのは難しいかもしれない。東南アジア、例えばタイやマレーシア、ベトナムでも、研究開発や商品開発は成長しつつあるので、まずは東南アジアへの展開を急ぐ必要があるだろう。

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