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知られざる仕事、その重みを想う

情報が溢れ、楽しみが尽きない現代だからこそ、自分で「枠」を決めることが大切だと感じます。あれもこれもと手を伸ばせば、気づけば心が疲れてしまう。だからこそ、枠の外にあるものは思い切って手放し、あらかじめ決めた範囲の中で満足を見出す。その選択が、心の安定につながるのではないでしょうか。

重要なのは、自分にとって何が必要で、何を手放すべきかを見極めること。限られた枠の中でこそ、本当に大切なものが浮かび上がるのかもしれません。

事実と真実のあいだ

事実と真実は異なるもの。事実は客観的なものであり、真実はそこに感情が乗ったもの。ある作品を読んだとき、そのラストに圧倒されました。エンターテインメントとして描かれていながらも、作家の揺るぎない信念が詰まっていた。登場人物それぞれに物語があり、彼らが救われる結末に、心から安堵しました。

ふと、かつて自殺したロシア外交官の遺した言葉を思い出しました。
「暗殺だった方が楽だった」

この言葉に込められた苦悩の深さに、考えずにはいられませんでした。

知られざる仕事の重み

そんな中で読んだ、元刑務官で弁護士の野口善國さんのインタビュー(https://digital.asahi.com/articles/AST1X0TYNT1XUPQJ004M.html)。息を止めるようにして読みました。彼が語る一つひとつの言葉は、まるで物語のようであり、映像のようでもある。しかし、それは作り話ではなく、紛れもなく現実でした。

「演じがい」はあるのかもしれない。けれど、それは誰もやりたがらない仕事、知られたくない仕事、語られたくない仕事。そんな仕事が確かに存在し、それを担う人がいる。その重みを、改めて考えさせられました。

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