もしもポップンに段位認定があったら

 こんにちは、BBD15期のゆうすけです。みなさん、ポップンミュージックやってますか?9つの丸いボタンをシバいて楽しい!収録曲数1600以上!邦楽・ボカロ等版権曲を幅広く収録!というようにとっても楽しいゲームなのですが、実は多くの機種に含まれるあの要素がありません。そう、段位認定です。そこで今回は、もしもポップンに段位認定があったら、どのような曲目になるのか、考察していきたいと思います。


この記事は早稲田大学音ゲーサークルBBDのAdventCalender企画に参加しています。その他の記事は以下のリンク集からご覧いただけます。


0.注意

 今回の企画は私が一人で考えてみたものなので、おそらく難易度がガバガバな部分があります。今回は叩き台みたいなものということで、優しい目で見ていただけると幸いです。。。


1.段位認定とは

 段位認定とは、曲目が決められたコースを通しでプレイし、プレイヤーの腕前を図るシステムです。近年多くの機種に導入されており、プレイヤーにとっての細かい目標として機能しています。機種によって曲数、条件等さまざまなので、一旦表で整理してみましょう。

 あれ、ポップンにもあるじゃないかと思う方もいるかと思います。実はポップンにはラピストリア(2014年)に「ポップンライセンス」という形で段位システムが実装されたことがあるのです。しかしこのシステムには問題がありました。いくつかの曲目を見てみましょう。

BEMANIWiki 2ndより拝借

このように難易度の勾配が急すぎて(Lv46と49には雲泥の差があります)難易度設定がガバガバになってしまい、あまり実力指標としては機能していませんでした。今回はもう少し難易度勾配をなだらかにしつつ、実力指標として使えるような曲目を考えてみます。

2.システムを考える

 曲目を考えてみる前に、システムを決めておく必要があります。先の表にもある通り、段位システムは3曲か4曲が主流です。現在ポップンは100円3曲設定であり、通しで実際にプレイできるようにしたいという個人的な願望から、今回は3曲設定で考えてみたいと思います。また、ポップンには現在段位ゲージのようなものがありません。こちらも実際にプレイすることを想定して、BAD数によるライフ制を採用したいと思います(これはポップンライセンスやマラソンモードという前例も理由の一つです)。
 段位の数ですが、システムの近い弐寺を参考に7級~皆伝、十段と中伝の間にポップンライセンスに存在したポ段、皆伝の上に神を加えた計21コースとします。今回は各段位につき1コースです。誰かが他のコースを考えてくれると楽しそうなので…

3.曲目を考える

 曲目を考えるにあたって、まず難易度分布を決定する必要があります。ここで弐寺の難易度分布と比較して考えます。まずポップン、弐寺(SP)の各レベルにおける曲数の大まかな割合を示したグラフを作成しました。なお今回ポップンではレベル30以上を集計の対象としています。

このグラフから、ポップンと弐寺の難易度分布を比較すると以下のようになります。

この結果および弐寺の段位におけるレベル設定を参考にし、各段位の難易度分布を以下のように決定しました。

 この分布をもとに、曲を当てはめていきました。

4.曲目紹介

 以下のような曲目で決定しました。

各段位について簡単に紹介していきます。

七級

左からレベル、BPM、ノーツ数、譜面傾向です
(以降同様)

 全体的に同時押し主体の構成です。2曲目のタイムトラベル(H)は曲が進むに連れて難しくなっていくので、体力配分が大事になってきます。ラストは軸を軸として認識しないことが重要です。

六級

 ルイン(H)、ダークオペラ(H)は同時押し主体の譜面です。前者は独特な配置がやや多いものの、BPMが低いので落ち着いてプレイすれば問題ないと思います。3曲目のUFOテクノ(H)は2から9にかけての16分階段が何回も降ってくるため、階段が苦手な人にとっては関門となるかもしれません。

五級

 2曲目のサイケデリック(H)は16分乱打が何回か降ってきますが、そこさえ耐えれば超えられると思います。スウェディッシュ(H)は左右で別のリズムを叩かせる「混フレ」力が試される譜面で、ポップンにおける必須スキルの一つです。

四級

 ジグ(EX)は遅めながらメロディーラインに沿った階段が降ってきます。また3曲目のリバプール(EX)はBPMがそこそこ高く、交互押しや左右振りが難しい譜面です。

三級

ファンタジーは16分乱打、ラクガキッズは8分の3重階段、スペースポップは同時押しと16分の練習にそれぞれなります。

二級

 プラスチックポップは時々来る左右振りや片手トリルが厄介です。ポップスは局所的に難しい配置が降ってくる系の譜面で、適正地力では拾いきれないかもしれませんが、耐えましょう。

一級

 フィフネルの宇宙服はロングポップ君、アカペラはリズムの難しい16分乱打の練習になります。3曲目のムードテクノはソフラン搭載ですが、そこまで幅の大きな変化はしません。符点のリズムが少し厄介なので、引っかからないようにしましょう。

初段

 輪舞曲、ピアノトロニカはどちらも同時押し主体の譜面で、後者はそこにズレ押しが加わります。ズレ押しはポップンによくある譜面傾向なので、慣れておくといいことがあります。3曲目のニューミュージックはサビから難易度が上がり、16分絡みや縦連打が非常にこぼしやすいです。許容BAD数を割らないよう、全力で拾っていきましょう。

二段

 コンテンポラリーネイション6は猫叉曲に多く見られるズレ系の譜面であり、ちょくちょく来る早い階段がこぼしやすいです。3曲目のハロウィンは曲中通してソフランがあり、配置も独特な癖譜面です。段位にたまにある番人的なポジションを狙って配置しました。耐えましょう。

三段

 ラウンドポップはたまに来る階段が厄介で、テンポが早いことも相まって切れ味が鋭いです。また2曲目のエレクトロは独特な配置の同時押しが頻発するのでこぼしやすいですが、いろいろな同時押しパターンの練習になるのでおすすめです。3曲目のバリトランスは混フレ力が試される譜面であり、左右振りがきつい部分もあります。頑張って拾いましょう。

四段

天空ワルツは曲の雰囲気に反してそこそこBPMが早いので、交互押しに押し負けないよう注意しましょう。コアグルーヴは8分主体ですが、左右振りが激しいので腕をしっかり動かしましょう。3曲目はロングポップ君が苦手な人は少し苦労するかもしれません…

五段

 全体的に総合力が試される構成です。どの曲も同時押し・16分乱打・階段についての地力が要求されますが、譜面自体は素直なので、地力がついていれば問題ないかと思われます。3曲目のリトルロックはノーツが多く、体力配分にも注意が必要です。

六段

メルトはアウトロの階段からが本番で、苦手な方はつまずいてしまうかもしれませんが、練習する価値のある譜面です。2曲めのエモーショナルはポップンにおいて重要な「三角押し」の練習曲なので、しっかり罰を減らしていきましょう。ラストの朝までワンモアラブリーはサビからアウトロにかけてのラッシュがまあまあ重く、体力面からも適正ではしんどいかもしれません。

七段

エモは上段・下段の同時押しが大量に降ってくる譜面で、一定の地力がつくと急に押せるようになることがあります。2曲目のトランスユーロREMIXは16分乱打の練習曲で、罰減らし、スコア上げともに詰め甲斐のある譜面です。ラストのガムラントランスは螺旋階段主体の癖強めな譜面で、非常に癖が付きやすいです。サファリ的なポジションを狙って配置してみました。

八段

 ここから許容BAD数を60に減らしました。1曲目はヒーリングデュオのREMIXで、ロングとそれに伴う片手処理が難しい譜面です。32分階段が降ってくる部分もあり、注意が必要です。2曲目のキルトは総合力(階段・同時押し・交互押し)が試される地力譜面で、46の入門的な立ち位置です。臆せず立ち向かうとなんとかなります。ラストのケマリはこれまた非常に癖の強い譜面で、46の中でもかなり難しいです。青をどちらの手で取るのか、しっかり意識して臨むと良いでしょう。

九段

 ルーニックエアは24分階段が厄介ですが、BPMが低いので丁寧に拾うことを意識しましょう。2曲目のコンテンポラリーネイション3はサビの配置が非常に難しく、普通に46詐称クラスですが、やりこむことによってハンドスピードを鍛えることができます。ラストの土偶テクノは47でもかなり強めの部類で、道中の階段が地味にこぼしやすく、ラストの乱打にいたっては48に肩まで浸かっています。48への導入的な意識でやってみると良いでしょう。

十段

 ポップミュージックは8分と12分の混フレが複雑で、BPMの速さも相まって非常に難しいです。全体を通して非常にこぼしやすい配置が多いので、集中力を切らさず拾い切るようにしましょう。2曲目は48でも優しめな部類ですが、度々来る難所はしっかり48なので、地力を蓄えて臨むようにしましょう。ラストのIDMはポップンらしさを象徴したような譜面で、ソフラン・三角押し・乱打・階段・軸階段等を含む総合力が試されます。まあまあ呪われやすいので、粘着には注意が必要です。

ポ段

 いよいよ許容BAD数が50になりました。1曲目の亜空間ジャズは高い片手階段力が要求される譜面で、特にサビ終わりは2重乱打のような発狂が降ってきます。2曲目のワラベステップは元49のGACHIOSHI譜面で、3つ以上の同時押しが常に降ってくるため下から挑むと絶望します。粘着の効果があまりない譜面なので、しっかり地力をつけてから挑むようにしましょう。ラストのブラックアルバムは24分階段が非常に早く、これまた高い地力が要求されます。最後の2重乱打に体力を残せるよう、配分にも注意しましょう。

中伝

 1曲目の鎬はヒップロックシリーズの流れを汲む楽曲で、後半の重い同時押しラッシュが特徴です。ソフランを搭載しているので、サドプラ推奨です。2曲目のクリエイターは48ながら非常に難しく、譜面だけなら49と遜色ありません。この曲の銅菱(BAD20以下)が狙えるラインまで来れば、49のクリアは十分狙えます。ラストは細かいピアノを叩かせる部分が多く、ポロポロと溢してしまいがちです。非常に難しいですが、これを超えれば皆伝まであと一歩です。

皆伝

 ついにきました、皆伝です。先に申し上げますと、ラストのニエンテは全曲で一番最初に決まりました。譜面に含まれる要素の豊富さ、カリスマ性等から個人的には一択でした。癖がつくと大変なことになるらしいので、粘着は厳禁です。他の2曲もなかなかに手強く、1曲目は階段、縦連、同時押し等様々な要素が含まれる総合譜面で高い地力が求められます。2曲目は色物枠というか、クラシックシリーズを通らずして皆伝は名乗らせないという意志を込めました。ごめんなさい…
 皆伝を選曲する上で弐寺のものを参考にしたのですが、SP皆伝はまだしもDP皆伝は12.7といわれる実質隔離枠がほぼ採用されていない現状を踏まえて、50の採用を見送りました。

 神ということで、50の登場です。そもそも神というのはポップンライセンスの最高段位もそうですが、その昔ポップン6~20で存在した8段階の難易度名称からも来ています。現在のポップンクラスの最高位でもあり、ポップンワールドにおける強いワードであることは間違いないです。
 曲目の方ですが、これはかなり迷いました。難易度の上限をどうするかで曲目が大きく変わってしまうので、今回は50中程度をラストに設定して考えました。正直ここまでくると自分の実力では難易度を図りきれないので、譜面傾向の異なるそれっぽい曲を3つ並べました。挑戦者お待ちしております。


5.テストプレイしてみる

 曲目が決まったということで、実際にテストプレイしてみました。八段~神の7コースについて、1クレ3曲通しで一発プレイし、BAD数を記録しました。結果はご覧のとおりです。

 結果ギリギリ皆伝合格、というラインで落ち着きました。それなりに狙った難易度感にはなっているのではないかと思います。ただブラックアルバム、Vinculum、Festumあたりが思っていたより厄介で、想定以上に難しくなってしまった感もあります。神は自分では無理でした…

6.まとめ

 以上が各級・段位の紹介でした。こうして曲目を考えてみると、選定の難しさを痛感しました。自分が適正くらいの頃を思い出しながら、どんな譜面をやっていたか、どんな曲に苦労していたか、実体験に基づき今回の曲目にまとめたので、大体階段状の難易度分布に落ち着いているとは思います。
 私はポップンという機種をメインにしていますが、このゲームは実力指標となるものが少しわかりずらく、目標の立てづらさを感じていました。一方同じくメインでプレイしている弐寺は段位という明確な目標が細かく設定されており、モチベーションが維持しやすかったのを覚えています。今回段位を考えてみようと思ったのは、弐寺のようにモチベーションに繋がりやすい要素を作ってみたかったためです。この記事を読んで、少しでもポップンミュージックというゲームに興味を持ってもらえると幸いです。擬似的に通しプレイもできるので、是非挑戦してみてください!実力の指標として使っていただけると更に嬉しいです。難易度ガバガバでも許してください…

レギュレーション
同クレ内で3曲順番にプレイ
オプションは正規or鏡、3曲で統一すること
罰が許容数を下回っていたらクリアです

挑戦お待ちしてます

ここまでご覧いただきありがとうございました!


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