Vol.11 3年目にして初めての”看護”

今日、患者さんが退院されるときに『最後にあなたに会えてよかった、なんか退院できるのは嬉しいけど寂しい』と涙ぐみながら言っていただきました。

コロナ病棟で出産した妊婦さん。おそらく私たちの想像を超える不安があった中での出産だったと思います。そんな中、私は”今、自分は、目の前の患者さんに何ができるか”を常に考えて動きました。

1年間のNICU(新生児集中治療室)の経験?人脈?を活用して、出産直後にNICUに隔離されてしまった赤ちゃんの写真をお母さんに届けたり、コロナ病棟staffからのメッセージをあげたり、赤ちゃんの現在の状態(ミルクの量、体重...)を細かく伝えたり...

”どうしたらお母さんが安心できるか”を考えていたら勝手に体が動いてました。

今までは、恥ずかしながら、こんなに考えて1人の患者さんと向き合ったことはありませんでした...笑

だからこそ?最後に患者さんが見せてくれた涙は本当に嬉しかったです。

これが、本当の意味での”看護”なのだと思った瞬間でした。

看護師には向いていない、早く辞めたい、性に合わないと日々思っていた私でも、相手のことを考えたら自然と今までの知識や技術が提供できていて、今までの経験は無駄じゃなかったと思えた瞬間でした。

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