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【キャスティング・男性編】ひみつうらない?【あとがき②】

 こんにちは。劇団美辞女(みじめ)のワタナ・ベリヨです。
ひみつうらない?終演から数日。部屋と頭の中とお肌が荒れ放題なので一つずつ整理していきます。今回はキャスティングについて。前回はテーマ選びについて書いてますので良かったらどうぞ。

 美辞女では基本的に私が過去に共演した方などからお誘いする形でキャスティングをしています。選考基準は「オモシロに貪欲である」「愛嬌がある」「ダンスNGじゃない」「ベリヨと馬があう」など。経歴はそれぞれです。

 今回は8名の方に出演していただきましたので一人ずつ簡単ながらご紹介します。順番は適当です。(思ったより長くなったので今回は男性だけ)

①大野(劇団チェリーボーイズ)

 劇団チェリーボーイズといういかがわしい団体の主宰者、大野さんです。大野さんとは2018年に劇団ダブルデック第9弾『□はワザワイノモト』で共演させていただいて以来仲良くしてもらっております。関西の学生演劇出身で身体能力が高く、声も太く、なんというか”健やか”な役者さんです。

 主人公である三角(みすみ)を演じてくれました。後から知ったのですが主人公ポジションはあまり経験がないらしいです🍒
 私としては誠実な雰囲気とか泥臭いのが似合うところとか強い眼差しとかが主人公っぺ~と思っての配役でした。三角の「秘密がないから口が軽い」というすこし浮世離れした設定も大野さんの純粋そうな感じならすっと受け入れられるでしょ。と、いうことでオファーしました。
 ぜってぇ似合う!とバック・トゥ・●・フューチャーなイメージでちょい古い洋画風な衣装を探し回り、このオレンジのジャンパーにめぐり逢いました。やっぱ似合う!

 私よりお兄さんですが、無茶ぶりな演出にも全力投球なところやすべての動きに異常にバネがきいてるところが愛らしく、三角のシーンはついついハケから覗いてしまいました。トイ・ス●ーリーの世界線にいそう。お客様からも「本当にアホっぽくていい」などとご好評いただきました。
ありがとうな、チェリーボーイ。

②犬月茶髪

 名前の通り犬が好きで名前のくせにあんまり茶髪じゃないことで一部界隈にお馴染みの茶髪さん。2019年にポッキリくれよんズ第4回公演『ワーク・スペース・フライデー』で共演しました。それ以前からポッキリふれんズとして仲良くしてもらっております。茶髪さんも大野さんと近しく関西の学生演劇出身。大阪の血が濃すぎて触れるもの全てにツッコんでしまう悲しきオモロの奴隷です。

 元子役の胡散臭い男・鎌倉を演じました。これに関しては茶髪さんを美辞女に呼ぶならこんな役だ!という完全あて書きキャラでございました。衣装から性格から一番早くにすべてが決まった人物です。私服が信じられないくらいダサい茶髪さんだけど、こんな衣装が似合うと前から思ってました。

 演出をつけて意外だったのは茶髪さんがとても慎重な方だということです。笑いが起きそうなことにはすべて飛びつくオモロハイエナと思いきや、私がつける演出に「それ無事?」「それって本気で言ってる?」などと厳しいオモロ査定が何度も入り驚きました。私はアクセル踏みっぱなしのタイプなので何度か命を救われたよ。オモロゴールドドライバーっていう異名も差し上げます。なにかに使ってください。
 茶髪さんも私よりお兄さんですがワーク・スペース・フライデーで息子役だったからか母性をくすぐられます。ナルミさんまで「茶髪さんが一生懸命踊ってるの見るとなんか泣ける😥」と言ってました。
ういやつ❤茶髪。

③吉川瑛紀(劇団ダブルデック)

 つ、ついに美辞女にあの劇団ダブルデックの劇団員様が……!(劇団ダブルデックとの因縁はまたいつか記すわ)夢の出演・瑛紀さんです。瑛紀さんとも2018年『□はワザワイノモト』で共演して以来の仲です。私は一方的にそれ以前から存じ上げておりました。東大・駒場演劇出身で幅広い舞台に出演されてる役者さんです。

 不思議なキオスクのおじさん・龍司を演じてくれました。私は「アホそうで、アホじゃない。どこか凄みのある電波系の男性」でロマンスで描く傾向にあるようです。男性からは決まって「あのキャラなんか怖い」と言われます。しかし、このへんてこなキャラクターを愛らしく演じていただけました。男子諸君から怖がられますが女子には結構人気あるぞ、私のへんてこ男性像。

 瑛紀さんに演出をつける日がくるとは全く思ってなかったので、ビビリ散らかしていたのですが、びっくりするくらいすべての演出を受け入れていただけました。ちょっと従順すぎるくらい。それでいて同じ場面に出ている役者に奇襲を仕掛けるトリッキーさもあり、ハケから瑛紀さんの表情を指差してはケタケタ笑ってました。実は一回り近くお兄さんだけど、ネタを考えるときはお互いに小5くらいの精神年齢になれた。マブだよな?サンキューな、瑛紀👊

④高瀬キリン(劇団ハーベイ)

 笑いの求道者・高瀬キリン氏です。名前の通りとんでもねぇトール・マンです。高瀬さんのことも共演する前から存じ上げておりましたし、念願かなってのご出演でした。しかも両思い!前回公演『まるごと全部愛してね』の後美辞女に興味ありと言っていただけたときは夢かと思いました。

 欲望に忠実な売れない占い師・アタルさんを演じてくれました。この写真なん等身だよ。嘘みたいなファッションですが高瀬氏の場合は着こなせています。衣装の選び甲斐がありました。
 お恥ずかしい話ですが台本がなかなか書き上がらず、2転3転とするなかでアタルさんはかなり役割や性格が変わっていきました。言ってしまえば扱いに困っていたキャラクターでしたが、高瀬氏のキャラクター視点に立った意見のおかげで最終的に憎めない人間臭いキャラになったので良かったです。

 高瀬氏を一言で表すなら”ストイック”。共演者から演出と役者という立場に変わり、改めて実感しました。マジで尋常じゃねー!!劇中出てくる小ネタなどいつもは9割5分私が考えてますが、アタルさんに関しては5割くらい高瀬氏発案です。ここまでキャラクターを共同開発したのは初めて、しかも高瀬案がウケるもんだから演出家としては尻に火がツキました。負けないぞ!キリンめ!😤

⑤ピロゲ

 サイコ・アンドロイド・紳士=ピロゲです。前回公演より続投してもらってます。ピロゲは今回唯一美辞女の大学時代からの後輩でキャストで最年少です。ピロゲというあだ名も私が悪ふざけでつけたら本気にされてしまいました。すみません。前回はとにかく小ネタを乱発しつつ正論のナイフを振りかざすサイコチックなキャラクター「バイト君」を演じてくれました。

 今回は三角の弟で漫画家志望のキモータ・純彦を演じました。これもあまり大きな声では言えませんけど最初は三角くんの友達という設定でしたが、動機の裏付けを考えていく中で弟というポジションに収まりました。蓋を開けてみれば「似てる」という声が多く、弟にして正解でした。マ●オとルイ●ジっぽいよな。

 ピロゲくんは普段から自他ともに認めるサイコ男です。だから前回のバイト君はピロゲのイメージのままに書いてみました。今回ピロゲにもう一度出てもらおう!という話になったのはピロゲの可能性を開拓したかったからです。
 ピロゲには不思議なマメさみたいなものがあり、そこを発展させて頑固で語気の強いキャラクターなんてどうだろう?と純彦の人物像が出来ていきました。苦戦したようですが持ち前の真面目さで徹底して演技を解析し最後には期待以上のキャラ立ちを見せてくれました。迷わずゆけよ、ゆけばわかるさ、ピロゲよ。

 以上、男性キャスト5名をご紹介しました。次回は女性キャスト3名と私とナルミさんの役どころについても少し書きたいと思います。気持ちが途切れないうちにいろいろなことを書き残したいものです。

 前回に引き続きになりますが台本とか売ってます。

 無料でも配ってます。劇を見てくれたそこのあなた!10月いっぱいアンケート回答で台本無料DLできます。答えてちょーだい。

テンキュー
ワタナ・ベリヨ
おまけの写真集👇

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