育休ゲットで失ったもの④
こうして、育休を申し出た途端に言い渡された辞令により、身重の体をひきづり2歳児の妨害に遭いながらの引越し準備をすることになりました。
私の職場には出産したら戻ってきます。と伝えてあったので急な転勤話をするのはとても気が引けました。
話してみたら仕方のないことだと優しく受け入れてくれましたが、また新しい人材を入社させて、一から教える負担を考えると、申し訳なくて身がすくむ思いでした。
保育園にも、赤ちゃんと長男の2人を登園させたいと希望を伝えていましたが、それが叶わなくなったと園長先生に言いにいきました。
人見知りの息子が楽しそうに通っていた貴重な場所をまさかこんなにも早く奪ってしまうことになるなんて。
転勤による一家庭への多大なる環境の変化と精神的金銭的負担を会社はどこまで理解して辞令を出しているのでしょうか。
転勤で別の県に行くとなれば、私がまた無職にならざるを得なく、そうすれば世帯年収が下がります。これからもう1人子供が産まれてさらにお金が必要になるときに強制無職になる妻の気持ちを誰も救ってはくれません。
下がる世帯年収分の夫の給料アップを申し出たいくらいです。
保育園最後の日には夫と一緒に息子を保育園に迎えに行きました。先生たちに感謝を伝え、親の方が寂しくて泣いてしまいました。
新しい地に来てからも、保育園との別れが1番辛く、度々思い出しては涙していました。
息子はまだ引越しを理解できてはいないのですが、新しいお家でふと「最後の保育園だったねー」と、保育園のことを思い出しては言っていてその無垢な姿にまた涙が溢れていました。
育休を申し出ることがなければ、今でもあの保育園に2人の子供を通わせながら、仕事も続けていられたのかなと考えることもありますが、それ以上に夫が育休中の半年間は家族にとってこれまでにない貴重な時間でしたので、これで良かったんだと言い聞かせています。
第二子が産まれて早いもので9ヶ月たちました。
コロナが再度騒がれ始め、今回のような急な転勤を考えると、普通の就職ではなくフリーランスの在宅ワークをなんとか見つけて、どこに移動になっても仕事を続けられるような環境づくりをした方が良いのかなと、今は考えています。
せっかく新しい場所に行き仕事を覚え人間関係を構築しても数年でリセットされてしまう。これによる精神的ダメージが余りにも大きいものなんだと言うことに今回の件で気付かされました。
転勤で色々な地域に住めるなんて楽しそう!と楽観的に捉えていた結婚前の私にこの現実を教えてあげたいです。
続きます。
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