ミドルスクールのBroccoli soupはアジングのようなデッキだった
はじめに
ここ最近、各都市のミドルスクール界隈でPOXやClericsが成績を残すことがあり、嬉しい限りです。
特に現在のミドルスクールPOXについてはベース構築を産み落とした自負は少しあり、それは個人レベルでの多くの負けや事故から練り上げたものでした。
※なおClericsは「海外リストを日本に持ち込んでミドル化しただけだよねー」と思ってます。
活躍しているリストを見れば「あ、これどこかで見てくれたっぽいな」という事に気付く嬉しさも感じつつ、そうは言いつつ自分もプレイヤーの端くれ。使用者が少しでも増えることで「このサイドは考えた事なかったな〜」「このマナファクトは知らなかったわ」という集合知やカスタマイズの新しい考えが自分に返ってくる事を、ここ最近強く実感しています。
これはニッチで完成されていないデッキの使用者としてはとてもありがたく、ここまで限られたカードプールにも関わらず、現在進行形でまだ進化する余地があるということに「MtGおもしろ」と呟かざるを得ません。
ではなぜ進化の余地があるのか。
それはベースが単色デッキだから…!!!
現に関西では黒単に補色しClericsの抱える弱点を補う構築で結果を出している方もいます。
次なるデッキは
黒いクリーチャーで殴り勝ちたい。
全黒使いの願いであり、同時になかなか実現の難しい命題です。
※クレリックはナゲトバシドレインがあるため除外
黒いクリーチャーは脆く、スーサイドクリーチャーは抱えるデメリットの割に効果が薄く(だがそれが良い)、弱点が多すぎます。
しかしながら環境的な光明も見えてきました。
現代ミドルスクール、洗練された事により黒いプロテクション(白)・先制攻撃が強い。
・環境的に白が強い
・環境にプロ(黒)がいない⇄ガードが下がり気味
・ソープロが効かない
・殺しや血の復讐が効かない
・ニショーバへのアンサー
・偽賛美天にタップされない
・補充をギリ止められるかも?
・ごめん嘘ついた
十分ですね。つまり黒騎士。
先制攻撃を活かすためにはオーラがマスト。
オーラは何度も使えるのが良いな、きっと何匹も死ぬから。
行き着く先は古のウィニー。
・デメリットを感じる前に殺せるスピード感
・4点を5回、もしくは5点を4回当てる構築
・タフネスは強化して3以上(恒久3点ダメは無い為)
・テンポ重視
・互いに作用するデメリットの上澄みを啜る
そんなテーマで構築していると、プレモダンの動画でなかなか楽しそうなBGウィニーが意気揚々と駆けているではありませんか。
上振れしたとき脳汁すごそう。
出来上がったのがこちら。
デッキリスト
メイン
6:《沼/Swamp》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4:《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》
4:《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
2:《汚れた森/Tainted Wood》
4:《肉占い/Sarcomancy》
4:《カーノファージ/Carnophage》
4:《黒騎士/Black Knight》
4:《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch》
2:《悲しみを飲み込むもの/Drinker of Sorrow》
4:《強迫/Duress》
4:《邪悪なる力/Unholy Strength》
4:《怨恨/Rancor》
2:《不吉の月/Bad Moon》
3:《殺し/Snuff Out》
1:《ケアヴェクの悪意/Kaervek's Spite》
3:《冬の宝珠/Winter Orb》
1:《サーボの網/Tsabo's Web》
サイド
4:《帰化/Naturalize》
1:《調和ある収斂/Harmonic Convergence》
4:《隠れたるテナガザル/Hidden Gibbons》
1:《非業の死/Perish》
2:《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
2:《憂鬱/Gloom》
1:《呪われた巻物/Cursed Scroll》
わかりやすい!
本家のような爆発力ではなく、クロックをバックアップするイメージです。
理想的な回し方
①最優先は強迫よりも1/2/2を出す事
次のターンからオーラ装着により4点クロックを刻みます。クロック最優先!
②2ターン目は強迫から
前方確認後、問題なければオーラ装着です。(4点)
前方確認ができない場合は上振れ狙いの後続投入、オラオラで行きましょう。メインから紅蓮地獄はありません大丈夫。もし撃たれたらビール一杯奢ります。
③冬の宝珠&後続投入
相手のアクション次第ですが、4ターン目を警戒してこの辺から邪魔されないように動きます。
そして攻め手を投入、いかにクロックを止めないかが重要です。このあと2回殴れば勝ちですよ!(8点)
手元に"殺し"があれば勝率はグンと上がります。
④ただ殴りでターンエンドォ!
2体で殴ります。邪魔者は"殺し"ましょう(14点)
⑤一体でも良いから1点以上のダメージを!
5ターン目、攻撃が全て通れば20点ゲームセット。
残5まで減らせばケアヴェクの悪意でゲームセット。
当然上手くはいかないが….
そんな簡単には行きませんが、上振れは常に頭の片隅に置いておきましょう。というか上振れてこれ。
このデッキは展開と妨害工作を両立できる軽さがポイント。隙を見つけて4点を当てに行きます。
軽量ジグヘッドのようなクリーチャーを使ってカウントとっていくところはまさにアジング。
オーラの重ね貼り、有りだと思います。
アジングでも鬼爪というサポートフックがあります。
気をつけるべき点
展開しすぎず、クロックを意識すること。手元に次の弾を常に抱えておくことが大切です。
ジグヘッドは0.1〜2.3gまで揃えます(アジング)。
クリーチャーの選定ですが、もしプロ(白)8枚体制にするならばストロームガルドの騎士の他、クリーチャータイプを少し散らせるOder of the Ebonhandもおすすめ。(人間・騎士→クレリック・騎士)。
同じワームでも色違いで揃えるのと一緒。
なんならプロ(白)12枚体制だって!(やりすぎ)
総括
サイドに置物を割るカードがあることで、単色時代にはない安心感、相当気持ちが楽になります。
黒単はまさにジグ単。それだけでも釣れますが、尺アジ狙いで沖に投げたい時はキャロも投げウキも用意しますよね?
スーサイド要素多すぎ&あとから先制攻撃を持たせるトリッキーなジャンドスーサイドの100倍動きやすいです。
あれはまじでバス釣り。スピナーベイトや極太クランクベイト投げてる感覚。
TwoDueceにはすこぶる相性が悪い。火力耐性はないので諦めましょう。誤ってかかってしまったシーバスのようなもの。
基本的に強いカードを使った強いデッキではないため、ハンデスするカードを見定める力とタイミングを測る力が問われます。やってることPOXか。
こんな人におすすめ
・黒いクリーチャーで殴りたい
・古のウィニーがしたい
・釣りは大物よりアジングで沈下カウント
・前世がダンダーン
・急にPOX算が面倒になった
以上!