南の国の幸福度
ナウル共和国という小国が南太平洋にある。人口約1万人。
この国は、リン鉱石の産出によって巨万の富を得て、国民は医療費・教育費・光熱費はもちろん、税金すら無料。さらにはベーシックインカムとして全年齢層に給付を行なっていた。労働人口の10パーセントが公務員、90パーセントが無職だったという。
1990年代からリン鉱石採掘量が減少、21世紀に入るとほぼ枯渇状態となった。国内経済は崩壊。すると、海外からの資金流入と国際金融業の参入を狙ってほぼすべての規制を撤廃してマネーロンダリングの巣窟となったり、難民の大量受け入れによって諸外国から資金を得たり、中華民国と中華人民共和国と代わる代わる国交を結んだり断絶したりして、資金援助を引き出している。
失業率95%。国民の60%が肥満体型、30%が糖尿病を患っているという。
こういう国で「国民の主観的幸福度」を調査したら、どうなると思いますか?
たぶん、日本よりも「幸福度が高い」という結果になることは、まちがいないでしょう。
「楽観的で温和な国民性であり、経済は崩壊しているにもかかわらず、デモや暴動もなく平和な生活が続いている。」(ウィキぺディア)。
勤労とか成長っていう価値観とは無縁なのである。
だって、べつに困ってないんだもん。
だから、南の国の人たちの幸福度は、日本の参考にはあんまりならないんじゃない?
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