楽曲感想:宵の星 (ちょこはちくんを語りたいG ◆ ep.9)
ごきげんよう、シンクと申します。
Twitterおよびちょこはち界隈ではココロと名乗っております。
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前回からだいぶ間を開けてしまいました。
楽曲感想シリーズ・Grand編第2回。
1st e.p.天性のドロドロのカップリング、
「宵の星」
です!
厭世的な雰囲気の漂う「天性のドロドロ」から一転、穏やかなイントロから始まります。
大きな転調や派手な仕掛けもない歌なんですけど、まっすぐ心に響いてくる名曲で、これまたGrand chocol8だから鳴らせた音楽という感じがします。
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今回(今回も)、好きなフレーズがありすぎまして、引用多めでお送りさせていただきます。
漠然とした不安の中 揺れる強さや弱さが
見せてた世界 ずっと続く気がしてた
“揺れる強さや弱さが”という表現がイイなと思っています。
歌や物語の主題になりがちなのは“弱さ”の方だったりしますが、
“強さや弱さが”。
何事もなく続いていく日常のなかで、強さもあって弱さもあって。それでも漠然とした不安があるという。
みんな弱いだけじゃないし強いだけでもないという、当たり前の物語。
“宵の星”はそういうお話です。
(言い切るのかお前)
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見上げた空は暗かった
思い出す全てが光
見飽きた日々は青春だった
宵の星
“見上げた空”と“見飽きた日々”を対比しているのかな?
とか、
“宵の星”ということはまだあまり見えていないのかな?
とか、
思うところは幾つもあるんですが、1サビのこの一節が、この物語の始まりにして全てという印象があります。というのは言い過ぎか。
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都会は夜も明るくて 本音も隠せやしない
流れ染まった僕には 君が眩しい
見たくないようなモノまで見え過ぎてしまうような都会の明るさ。その中にいる“僕”。
それは確かに明るいのだけれど。
“それよりも眩しい”君という存在。
見上げた空に浮かぶのは少しだけ欠けた月
そんな気持ちで見上げた空には、“宵の星”は見付けられず、欠けた月が浮かぶのみでした。
埋まらない心みたいだった宵の色
これはネガティブな方向に心が向かうやつだ…。
ところが!
こ こ か ら の で す よ ! ! !
ずっとずっと待ってるね
この場所を忘れたとしても
ずっとずっと待ってるね
また明日ね
“君”が待っていてくれました。
「ずっと待ってる」
なのに、
「また明日」?
と、初聴きの時に思ったこの一節。
「ずっとずっと待ってるね」
という言葉・思いを
「また明日(も持っている)ね」
という風に読むとしっくり来ると同時に無茶苦茶切ないんですがどうしてくれますか。(どうもしてくれません)
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それにしても、このね。
ずっとずっと待ってるね
からの終盤の展開が好きすぎるのでお話ししてもいいですかいいですねします聞け。
ずっとずっと待ってるね
この場所を忘れたとしても
ずっとずっと待ってるね
また明日ね
上記歌詞の良さは前述した通り。
この後のキーボードソロ(?)が大好きなんだよ!
この優しい音色がこの曲の雰囲気を司る要素のひとつだと言っても過言ありません。ふだん歌詞ばっか良い良い言ってる僕だけどメロディーも好きだぞ作ったんだれだ一杯奢らせろ。(ようすがおかしい)
あと申し遅れましたが拙者、終盤のサビで楽器の音数が減ってヴォーカルメインになるの大好き侍なので、
月日が経っても
色褪せないものだけ
小さな手に
そっと包んでいて
のところで感極まりそうになる。
ライブでしゃおぴちゃんの歌っている姿を見ていると、余計に胸がキュッてなって泣きそうになる。いや泣く。俺は外で泣く。
さらにラスサビの“見上げた空は暗かった”への繋がり。
“包んでいて”の最後の音が重なって突入するのが最高に好きです。
ここが通常の展開と同じようにワンクッション空いていたらかなり印象違っていただろうな。
総じて、この3ブロックの歌詞、メロ展開のこと考えるだけでごはん3杯いけます。
そいで、ここで改めてこのラスサビの歌詞を読んでみると、一言一句違わない歌詞なんですけど、1サビで聴いた“見上げた空は暗かった”と、印象がまるで違っていることに驚かされます。
見上げた空が暗くても、思い出せる光があれば怖くない。
そういう前向きさをもらったような気がします。
うん。
また明日も頑張ろう。
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だいぶ間を空けてしまっていますが、CD収録3曲目、「郷愁」も感想記事やっていこうと思っています。
また空くかもですが、よかったら遊びにいらしてね。
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今回紹介した(言うほど紹介したか?)「宵の星」、タイトル曲の「天性のドロドロ」、そしてもう1曲のカップリング「郷愁」も収録されたGrand chocol8の、1st e.p.「天性のドロドロ」はタワーレコード各店で好評発売中です!聴いてね!
「天性のドロドロ」のMVはこちら!