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Rebootの正体とガーデンのシアターとエニタイムエニフェアの話

みなさん知っていますか?2021年てやつは12月で終わってしまうらしいのです。どうやら今年はそう決まったらしいですよ。油断もスキもあったものじゃありません。

しかし年の瀬ってやつもなかなか捨てたものじゃなくって、楽しいことだっていろいろあるのです。そう。今年も東京ガーデンシアターにて、12月27日と28日に年末恒例のエビ中さん大学芸会「私立恵比寿中学 大学芸会2021~Reboot~」が行われたのでした。

観に行って参りましたので、リポと感想をごっちゃにしたやつ、だらだらやります。本編が長くなりそうなんで、いつもと違って前置きはここまで。短くしましたよ!がんばりましたよ!


舞台の様子

初日は10分ほど押しての開場。薄暗い場内。客入れBGMはイマ風の洋楽。
暗がりのステージに緞帳は降ろされておらず、中央に謎の構造体があるのが見える。2段しかないピラミッドと言えばイメージは伝わるかしら。自信はない。ピラミッドは舞台に対して45度の傾きを有していて、斜辺が客席に向いている状態。伝わる自信ない。そして舞台自体は中央前方だけ三角にせり出している部分がある。どうやらナナメの角度をうまく使う演出になりそうだ。伝わる自信がないので各自でナタリーとか見てほしい。
先に書いてしまうと、このピラミッドは外壁が持ち上がって、中からミニステージが現れる仕様。外壁にはLEDによるモニタが据えられていて、終始、演出を賑やかにしてくれた。ナタリーの写真を見てくれ!

さて、開演時間だ!


公演イメージV

客電が落とされ、毎年おたのしみの公演イメージVが始まります。

今年の舞台は中学校の校舎。制服に身を包んだ柏木さんと安本さんが、教室にて自分のメンバーカラーに彩られたドレス風味の衣装を見つけます。星名さんりったんさん、小林さん、桜木さん小久保さん風見さんもそれぞれドレスを発見。最後にひとりでサッカーボールと遊んでいたまやまさんもドレス発見。羽織っていたブレザーを脱いで、いざ出陣!といったストーリーです。

メンバーのいた場所はそれぞれ美術室や体育館や図書館などで、各人のイメージに見事にマッチしたもの。まだ見ていない方は2月の放送前に、誰がどこにいたのか予想してみると面白いかも。

そしてひとりひとりが衣装を見つけるくだりが、スーパーヒーローのMVぽさもあってじんわり。普段の生活を示す制服と、舞台の自分に変身するためのドレスという対比も相まって、きょうも本気のステージが始まるんだ!とワクワクする出来栄えのVでした。


M.01 イヤフォン・ライオット

メンバーカラー衣装に身を包んだ9人が、ピラミッドの中から颯爽と登場!
配信なども含めハッキリと9色であることをアピールした衣装は初めてですよね。んでもってイヤライは9人の歌として作られた曲で、事実上9人組として最も多く歌ってきた曲。メンバーが自信もってパフォーマンスしていることが伝わってきました。さあ、9人のエビ中のスタートだ。

圧巻だったのは、英語パートでの桜木さんのフレッシュでパワフルなセンターっぷり→星名さんの堂々とした360度っぷり→真山柏木コンビによる勇ましくかっこいいハモリ→それを結ぶ安本さん、までの流れ。なかやまDJ台も好調で、ダンスフロアがそこに出来上がってましたからね。

安本さんのところではブレイクがかかって、「きょうは盛り上がって行こう!」的な一言がはさまれてラスサビへ。圧倒されていたのでセリフはハッキリとは覚えておりませんが、一曲目にして「きょうはスペシャルだぞ!」というアピールに溢れておりました。


M.02 Family Complex

このイントロが流れた途端、早くもきょうのハイライトその1がやってきたと直感!
その期待に応えるかのごとく、後半部のメンバ紹介の箇所には3つの新たな旋律がしっかり差し込まれていました。4人のメンバに続いてココユノノカの名前と一体化した歌詞がモニタに表示され、無言のままヒートアップするフロア。しかも、その盛り上がりがナチュラルかつスムースに柏木フレーズで回収されて、中山フレーズでぶっとばすという美しい流れが全く損なわれていない。ちくしょうやるじゃねえか岡崎体育。ただの肉まんじゃねえ。

この曲はメンバーの名刺となる楽曲で、形を変えた「出席番号の歌」ともいえるもの。9人になったエビ中の姿を知らしめる、素晴らしいプロダクトでした。

このペースで書いていったら終わらないので、あとはとばしていきますよー。できれば。


M.03 ちちんぷい

どかーんと盛り上がる流れで、きょうも大きな存在感を見せるちちんぷい。ダンソン!っていう掛け声こそかけられない世の中にはなりましたが、毎日おやつたべまくりのパワーは決して微レ存なものではなくって、中学ののどかな悪ガキ感がもりだくさんでした。
ガーデンシアターの立派な音響で聴くと、打ち込みのベース音が身体をガシガシ揺すってきてとても楽しいです。作曲者のあだるとゆうくん、いまどうしてるかな。


M.04 オメカシ・フィーバー
M.05 SHAKE!SHAKE!
自己紹介

Playlistからのブチあげ2曲。オメカシフィーバーでファミリーを煽る中山さん。SHAKE!SHAKE!でクラップを打ち鳴らすファミリー。そして自己紹介ショートverへ。

自己紹介のならびは、下手から真山小久保小林桜木星名柏木中山風見安本だったかな。一様に久しぶりで楽しみだというメンバー様。グルグルと腕を大きく廻してアピールする小久保さん。ただいまと告げる柏木さん。初めての大学芸会ということで話を振られる新メンバー。そして二日目SHAKE!SHAKE!の曲中にクツをフッ飛ばした美怜ちゃんは、新しいクツと履き替えてきたため自己紹介で最後尾に回るのでした。


M.06 頑張ってる途中

新メンバー含めてメンバー全員の率直なきょうを迎えての言葉を聴くことができたあとは、エビ中の現在の立ち位置をしっかり確認する1曲。モニタにはレッスン中のメンバー映像などなどが出てエモい感じ。
きょうのりったんさんの「こっち」は舞台セットのピラミッドの上。まだまだ成長中な3人と、ときどきしょんぼりする小久保さんと、勇気をだしてと声をかけるまやまさん。レキシプロダクトに間違いはない。



M.07 サドンデス

舞台が暗転してモニタ映像へ。碇ゲンドウぽい感じ?で口元だけアップになった男が、低くエフェクトされた声で「新メンバーに試練を与える」と冷酷に告げ…ようとしたところで部屋電気が点灯。「校長なにやってるんですか?」と怪訝な表情で聞くまやまさん。そんな茶番を皮切りにサドンデス開始。試練だそうだ。
ダンスサドンデス勝負では、安本さんのグリーンの系譜を受け継ぐようにイの一番に脱落する小久保さん。やはり興味のないりったんさん。おへそが出てなくて力の出ない桜木さん。
みんなが順調に脱落して決勝戦は風見vs柏木。まだ先輩についていけないと倒れ込む風見さん。助け起こす柏木さん。みんな横一列とまやまさん。「同じ歩幅で、歩いていけばいいじゃない」と過去ではなく未来へ向けた言葉を発する星名さん。そんな茶番で感動的に結末を迎える楽曲。
曲終わりにはサムズアップして満足そうな校長の映像が現れて終了。お疲れさまでした。


M.08 イエローライト

足踏みをすることも大切だと教えてくれたイエローライト。社会的にもエビ中的にも大変だった時期をしっかり支えてくれた曲でした。
しかしきょうは安本さんも戻ってきて、3人の新戦力も加わって。去年の初披露時点では、一年後にこういう形になるとは思いませんでしたね。音源化を急がなかったのは、この体制になるのを待っていたからかもしれません。ありがとうイエローライト。2021年、お疲れさまでした。


M.09 君のままで(安本+風見)

ここでまた暗転。アンプラグドなイントロが流れて、だんだんそれが「君のままで」の音像を見せてきます。そこに乗っかるのはやはり安本さんの声。ほかのメンバーはおらず、彼女のソロなのか…と思った頃に、風見さんが登場。デュエットでのご披露となりました。

安本さんの歌声が素晴らしいことはもちろんなのですが、そこに重なる風見さんの歌声もなかなかのもの。しっかり歌い上げることに重点を置いて練習してきたことを伺わせる、静かな中にも力を感じさせる声になっていました。最もよかったのはアウトロのハモり。安本さんのフェイクの終息に合わせ、声を重ねる風見さん。しっかり合わさったふたりの高低の周波数が、心地良く楽曲を締めてくれました。マジで練習を重ねたのだろうな。満点を差し上げる。えらそう。


M.10 フユコイ(真山星名小林小久保)

こちらは4人での披露。4人ともちゅうおんの衣装でしたね。
オリジナルはソロ歌唱を繋いでゆくもので、ハモりとかユニゾンとかの存在しない曲なんですよね。きょうはオチサビを4人でユニゾン。なるほど、声が重なるとだいぶ強く聴こえてしまう曲なのだなと確認。それもひとつの選択肢。そういえば冬っぽい曲はこれだけだったかも。次回は9者9様の冬恋のありかたも見てみたいですね。


M.11 アンコールの恋(柏木中山桜木)

ユニットコーナーのトリはエビ中ダンス選抜。ダンス部長柏木さんと、ダンス特待生りったんさん(いま勝手につくった)と、ダンススーパー新入生桜木さん(勝手に)。衣装は今年着られなかったファミえんのもの…で良いのですよね。エビ中随一のドラマティックな旋律の中で歌い踊る3人。かっこよかったです。サドンデスでは早めに脱落した桜木さんも、こちらの衣装ではおなかが出ていたためか絶好調でした。


ダンスタイム

ダンスユニットのアンコールを受けたかのように、メンバ全員のダンス披露タイム。
安本さん、まやみれ、かほりこ、ゆののか、そして桜木さん、柏木さんとソロorユニットダンスタイム。レーザー光線の演出と共にしっかり踊る9人はとてもカッコよかったです。特にトリ前の桜木さんはピラミッドの頂上から現れて、もう堂々たるもの。ダンスならわたしのものだという気合と自負が、赤く照らされたLEDの中で浮かび上がって見えてくるようでした。ダンスグループでもあるエビ中の力ってものを、しっかり確認させて頂きました。


M.12 EBINOMICS

ダンスタイム終了とともにステージ最前方まで出てくる柏木さん。目の前に落とされた一筋のレーザー。その光が4本に分かれ、それぞれに触れると聴きなれた音声が一瞬ずつ聴こえてくる。レーザーハープってやつだ。カッコいい。かっこいいんだけど、ひなちゃんが平沢進になっってしまったと、一部のニューウェイブな人間には余計なビジュアルが脳裏に浮かんだことだろう。
余計なことは置いといて。久々のEBINOMICSの中心にはやはり小林さん。アンゴラ村長からTTブラザーズへと移り変わってきた芸人タイムは、魔環光殺法みたいな何らかに変わってました。あれは何だったのかな。

参考:平沢進


M.13 イート・ザ・大目玉
M.14 HOT UP!!!

ブロードウェイ風なゴージャス感に溢れた盛り上がりの後を受けるのは、エビ中の誇る熱い正統派ハードロック2曲でした。アップテンポで攻撃的なギターフレーズに載せられて、不思議と異様に熱くなる身体…。あっステージから炎が噴き上がってた!熱いはずだよお父さん。

大目玉ではハモりのペアリングは今までと変わったりはしていなかったかな。ホットアップでは所々で新メンの出番が見られたかな。ここらへんはもう夢中で身体が動いていたので、あまり記憶がないのです。
大目玉の最後のハモりでは、真っ暗な中で下からの真っ赤な照明に照らされて歌いきる安本中山コンビ?の姿が、ドえらくかっこよかったことは覚えています。

そして二日目のホットアップの最後。安本さんと柏木さんが舞台中央でガッチリと抱き合っていたところ。しっかり目に焼き付いています。あんましそういう属性のないぼくですが、流石に「世界中に届けたい物」を作り上げる中枢のふたりの姿には、ステージの炎柱とは違うタイプの熱いものを目頭に感じざるを得なかったのでした。


ファミリーへの感謝のV

ここで暗転。モニタには私服風衣装に身を包んだメンバーがひとりずつ現れ、ファミリーとは何かの問いに9者9様に答えていきます。イヌの散歩のようだと答えるののかさん。友達ですと答えるゆのぴさん。太陽だと答えるひなたさん。特別たちと答えるまやまさん。各人なりの想いを聞くことが出来ました。ありがたいことです。

さて、ぼくらにとっての彼女たちは、何なのでしょうか。やはり特別であって、太陽であって、友達であって、イヌの散歩であって。…ひとつちょっと難しいのが混ざっていますが、きっと多くのファミリーにとっては、全てが同じ想いだったのではないでしょうか。


M.15 YELL

改まってファミリーに対する感謝を告げられた少し照れくさい空気を吹き払うかのように、全人類を応援するフリコピソング・YELLにてジョイフルタイム開始です。まっすぐに未来に向かって、9人が放射線状に応援団風に両手を振り上げる様子。やはり6人のときよりも、ひときわ大きなパワーを受け取ることが出来るような気がしてきます。はぁ。立命館大学受けなきゃ。


M.16 スーパーヒーロー

今度は重厚で荘厳な曲調での応援歌。ぼくらファミリーに寄り添う気持ちをこれでもかと放出してきます。サビで9人がステージに横一列で並んでユニゾンする姿。重なり合う声と声が、とても力強いものになっていました。


M.17 星の数え方

横一列に並んだ9人は、そのまま暗転したステージで空から降りてきたキャンドル的な小さな光を手にして、ゆっくりと星を数え始めました。3声に分かれる部分は4人ないし5人。懸命にソロを歌う中山さん、そして星名さん。お姉さん皆様が綺麗に聴かせる中、新メン3人も中に入って、美しい楽曲に花を添えていました。


あなたにとってのエビ中とはV

ここでまたメンバーひとりひとりの映像へ。感謝の言葉とともに、みんなが自分にとってのエビ中とは何であるのかを語っていきます。これはエビ中公式ツイッターがUPした、本人の言葉を見ていただくのが一番ですね。


M.18 仮契約のシンデレラ

エビ中とは何かを確認したのち、セトリは原点に戻ります。いままで色々な体制の中、何度も聴いてきた仮契約。やっぱり楽しい。
基本的にコールが苦手なぼくでも、この曲の「なれるよりかちゃん」「見てるよ彩花」っていうのは何故だか一緒に入れたくなるのです。それをガマンしなくちゃならないもどかしさが続いているのですが、きょうはそれよりも大きなことが。
そう。舞踏会が9人で開かれたのです。2813日ぶりの9人による舞踏会は、とても賑やに見えました。


M.19 スターダストライト

原点その2。この瞬間どうか永遠に色褪せないで。眼を閉じて浮かび上がる数えきれない星たち。そう歌われる歌詞の節々が、この10年間に収束して次の未来へ繋がるようで。もう泣かせに来てますよね。泣くしかないですよね。


M.20 感情電車

そして暗転して軽く電車の音が聴こえたんだったかな。
小林さんのそっとやさしいソロヴォーカルで出発進行を告げて、パっと明るくなったステージ。連なったメンバーが乗り遅れないように小林さんを呼び込んで、9両編成になった感情電車が走り出します。彼女らが僕らに手を振る様子は、今までよりもとても賑やかで、とても華やかで、とても楽しそうでした。

ブレイクでもう一度連結した9両は、いつもどおりウェーブを見せたり、振り子式L特急のようにナナメになったり。いつもより元気な走りを見せてくれました。小林さんのロングトーンの声にのって、きっとあの空まで飛び立つくらいのもの。もう泣かせに来てますよね。泣くしかないですよね。はぁ。

M.21 ジャンプ
M.22 なないろ

そして儚くも勇壮なメロディを持ったジャンプと、9つの色で現わすことになったなないろ。THE FIRST TAKEで多くの人の耳目を集めた、新たな代表曲2曲で本編の最後が締められました。
安本さんとエビ中の「今」がとても心に響きました。9人のアカペラが心にしみわたりました。ひさしぶりに放たれたキラキラの特効がとても輝いていました。会場の多くを占める青いペンライトと、寄り添うように残っている9色のライトたちが、とってもきれいでした。



本編終了、そして

ありがとうございましたと言い残して、ピラミッドの中のステージで手を振るメンバー。ゆっくり降りてくるピラミッド外壁。この壁が降りきってメンバーの姿が隠れると、ほどなく暗転する舞台。本編終了だ。

しかし明転しない客席。割れんばかりの拍手が、アンコールを望むファミリー全員の手拍子に変わって、会場全体がその音で満たされます。その間、暗がりのステージではこっそりとバンドセットが登場。まさかここからバンド編成とは!


En.01 シンガロンシンガソン/えびぞりダイアモンド

ギタリストが唸るような弦の音を響かせたのちに、アンコールスタート。メンバーはここでオープニングVの制服衣装になってました。アンコール1曲目は、1日目はシンガロンシンガソン、2日目はえびぞりダイアモンド。

きょうはギターx2、ベースx1、ドラムx1、キーボードx1のコンパクト編成でしたが、エビ中バンドって何でも出来るんだなあ。キメにて「ダイアモンド!」とささやくノノカさんの笑顔が、とても眩しかったです。


En.02 自由へ道連れ

エビ中バンドの刻むビートは、徐々に聴きなれたイントロへと繋がって、自由へ道連れの軽快なビートへとなだれこんでいきます。舞台最前部で熱唱するまやまさん。きょうも無事に道連れの刑に処されるファミリー。生きている証しも本当の世界の真ん中もここにあった。12月27日と28日の東京ガーデンシアターにあったのだ。間違いない。


En.03 響

真山さんが歩きながら8人と少し距離をとり、「9人のスタートも、この曲で運命と闘い続けます」と告げて、バンドセットでの響が始まります。6人のエビ中さん、ほぼ4年間お疲れさまでした。とても楽しかったです。9人のエビ中さん、きょうはこちらの期待以上の余りあるパワーをありがとう。これからも宜しくお願いします。


En.04 Anytime, Anywhere

そしてラスト。最後までやってなかった曲がここで。
明るく大団円を迎え、かつ未来へとストーリーが繋がり続いてゆく感じが詰まった1曲。みんなで指パッチンする振り付けがちょっとかっこよくて、すごく楽しそう。

エニタイムエニフェア、つまり、いま君とここにいること。つまり、これからも君とここにいること。初めて生で聴いたこの曲は、エビ中のもっているメッセージと、エビ中の持っている楽しさのしっかり詰まった楽曲として完成していました。でも、この曲も歌うごとに、もっともっと良くなっていくのだろうな。

全ての楽曲が終わって、「一瞬で終わった!」と感想を述べた初日の小久保さん。「もう一曲やりたい!」と多くの人にデジャビュを感じさせた二日目の桜木さん。発表ごとのための自前ドラムロールがまったくもって噛み合わないいつものみんなさん。なんだかホッとしますよね。

二日間とも最高でした。色々なことがあった2021年。本当にお疲れさまでした。


ここからちょっと、公演のテーマについて少し掘り下げて考えてみます。


リブートとはなんだったのか

今年のエビ中さんは「変化の年だった」とまとめて良いくらい、色々な変化がありました。大きなものだけでも、新入生の加入。安本さんの復帰。ファミえんの中止。柏木さん休養。といったあたりでしょうか。これらを経て、満を持しての年末。このタイミングでReboot「再起動」というタイトルにしたこと、これはすんなりと腑に落ちてくるものです。

しかし。
リブートって言葉。いったいこれって何だろう。

PC再起動時のこんぴーたー用語として使われていることは知っています。でもリセットとかリスタートという言葉とどう違うのだろう。そして、映画などではビッグタイトルのリメイク版に「リブート」と付されるものもたまに目にします。それぞれの言葉は、何がどう違うのだろう。折角なので調べてみるため、ネットの海に飛び込んでみることにしました。

諸説あるようではありますが。上記は映画サイトでみつけた説明です。これを見ると「新しい解釈」というキーワードが出てきます。

・・・なるほど、新解釈。リメイクという言葉をちょっとひねってかっこよく言ったものがリブートってわけじゃないのですね。
なんだかちょっとわかった気がしてきましたよ。ちょっと整理してみます。


リセットとは、現状をチャラにして改めてセットしなおすこと。つまり、カレー作りを途中で諦め、チャーハンなりオムライスなり別の料理を作り直したりすることだ。

リスタートとは、失敗したことをやり直すために、もういちど一番始めに戻ること。つまり、途中まで作ったカレーを捨てて、また同じレシピでカレーを作ること。

リメイクとは、基本線はいじらずに、新たな要素を組みこんでもう一度同じものを作ること。つまり、いつものカツカレー作りに見えて、実はかあさんチキン煮込みカツカレーにグレードアップさせてみたのよ。

一方でリブートとは、新しい解釈で物事を始めるということ。広義にとれば、作り直しでもない、グレードアップでもない。新たな挑戦の始まりということなのです。

考えてみると、新解釈っていうのは、生半可なコンテンツには適用することができないものなんですよね。

だって、歴史の浅いエンタメってのはまだ咀嚼の途中だということ。新解釈をしようにも、それは新たな何かを作ることではなくて、単なるやり直し。リセットもしくはリスタートと同義となってしまう。

一方、なんとなく続けられただけの芸事ってのにも、新解釈ってのは成り立たちません。何故なら、やりきれていないものに適用する新解釈ってのは、実際は現状の否定に立脚するもの。良くてリメイク、悪くいうとテコ入れに成り下がります。


最も重要なことは、リセット・リスタート・リメイクには、どうしても「否定」という要素が見え隠れすることなのです。前者2つは現状の否定で、やりなおすこと。リメイクは何かを付け足すということですので、やはり過去に何らかの不足があったという事実の裏返しとなるのです。

しかし今回の公演「Reboot」は、セトリを見てきてわかったように、メジャーデビュー時の9人時代も、カホリコ転入後の8人時代も、エビクラシー期の7人時代も、PRIDE以降の6人時代も、全てを全力で肯定しているものなのです。

いつだったか校長が「俺は8人のエビ中も7人のエビ中も6人のエビ中も、いつだって最高で最強だと思っている。」と語りました。ぼくは、エビ中の歴史をすべて肯定するこの言葉が大好きです。この想いが生きている限り、彼女らのステージが色あせることなんてないのです。

そして、全ての歴史を肯定した上で「あらたな9人のエビ中も、最高で最強なものにするんだ!」という決意。それが、リメイクやリスタートなどの言葉ではなく、『Reboot』というワードのチョイスになったのではないか。ぼくはそう思うに至ったのです。

公演タイトルを考えたのが校長なのかキネオさんなのかU-SKさんなのかはわかりませんが、エビ中の大きな変化を丁寧に捉えた公演。それが「私立恵比寿中学 大学芸会2021~Reboot~」の正体であった。そう結論づけてみることで、このながーいブログを締めることに致します。


2022には『私立恵比寿中学』というタイトルのアルバムがリリースされます。そのアルバムをひっさげて、全国ツアーも行われます。
Rebootをかけた彼女たちには、どんな未来が待っているのでしょうか。
ガーデンシアターの景色を思い出しながら、その日を待ちたいと思います。

それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。


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