BtoBのWEBサイトの読まれ方に関する4つの誤解
この記事ではWEBサイトの読まれ方に関する誤解を4つ紹介します。
はじめに
WEBサイトをユーザーがどのように見ているのか想像したことはありますか?
もしかするとあなたが思っているよりもユーザーは繊細かもしれません。
WEBサイトの読まれ方について4つの事実を紹介します。
誤解①ページ内の情報は多ければ多いほど良い
「ページ内の情報は多ければ多いほど伝わるはずだ」と思っている方もいるかもしれません。WEBサイトに付け足しをしてきた結果、いまでは大量のコンテンツが掲載されているという方もいるでしょう。
ただ、思いのほか人が処理できる情報は思っているよりも少ないようです。
イメージがつきづらいかもしれませんが、意識的に処理されるのは40/400億の情報しかないと聞くとかなり少ない印象があります。
情報は少ない方が正確に処理されるので、WEBサイトではページ内に大量の情報を掲載するのはあまりよくない、ということになります。
とはいえ、最近の潮流では画面遷移を嫌うような流れもあるので、ある程度の情報量が必要な場合は、下記のようなことを配慮する必要があります。
結論やベネフィットから書く
ページ上部にアンカーリンクを置く
サイドバーに目次ナビゲーションを用意する
段階的に情報を表示する(長ければ別ページへリンクさせる)
誤解②掲載した文章はしっかりと読まれている
WEBサイトに掲載している情報はしっかりと読まれているわけではなく、ユーザーの約80%は流し読みをしています。
掲載内容を熟読する人は15%程度に過ぎないため、大多数の流し読みをする80%のユーザーにとって読みやすいWEBサイトにする必要があります。
下記の点を工夫することで、ユーザビリティ向上につながります。
話題はひとつの段落でひとつだけにする
その段落の内容は先頭の文で示す。そうすれば人々はその段落を読むべきかどうかすぐに判断できる
わかりやすい見出しを付ける
キーワードを目立たせる
箇条書きにする
文章は短く、平易な表現で
結論を先に書き、内容の要約を付ける
親しみやすい語り口で文章を書く
※一部「インターフェースデザインの実践教室」から引用
誤解③内容を読んでくれたら理解してくれる
「人は30%の時間はぼんやりしている」という実験結果があるようです。
「文章を読んでいたら無意識のうちに違うことを考えていた」「車を運転していたら全く関係のない妄想が膨らんでいた」というようなことはありませんか?この現象をマインドワンダリング(注意散漫)というのですが、多くて30%もの時間が注意散漫の状態になるようです。
※「自分はマインドワンダリングが多い」という方ご安心ください。
マインドワンダリングが多い人ほど想像力が豊かで問題解決能力が高いという結果も出ているようです
ユーザーの理解促進を助ける方法として、下記のようなことが挙げられます。
図解する
極力、専門用語を使わない
流し読みをして理解できるかテストする
誤解④デザインがイケてたら興味を持って前向きに読んでくれる
とりあえず奇抜なデザインであれば今風に見えるし興味をそそることができる、と思っている方も多いのではないでしょうか。
BtoBサイトにおいて最も要なことは「ユーザーが抱えるタスクをスムーズに実行してもらう」ことです。
例えば製品Aについての情報を知りたいと思ってWEBサイトに訪れたものの、そのWEBサイトが今まで見たことのないデザインでどこに何の情報があるのかわからなければ、非常にストレスがたまります。
人間の特性として「見慣れたデザインを好む」傾向があります。どの情報がどこに表示されているのかを見慣れている一般的なWEBサイトをもとに推測しながらWEBサイトを見るのです。※この特性を「メンタルモデル」といいます。
本来ここにあるはずの情報がない、これがストレスの基になります。
デザインで気をつける点として下記のようなことが挙げられます。
見慣れたデザインにしてあげる(極力メンタルモデルに反しない)
デザインに統一性を持たせる
※見た目が美しいデザインは使いやすいと感じてもらいやすい
まとめ
WEBサイトに来てくれるユーザーは思っているよりも情報を理解していないし、ちゃんと読んでないし、ストレスを溜めています。
ユーザーは思っているよりも繊細です。
上記で挙げた事実を前提として、結論から書く、流し読みをしやすくする、時には図解を用いるなど、ユーザーに優しいWEBサイトにしていきましょう。