若手作家座談会vol.1『おもしろ荘』出演者予想!全員一致で挙げたのはあのコンビ!
新企画!放送作家・立川ヒロナリが独自のネットワークで集めた、あらゆるジャンルで活躍する作家3名とともに座談会を実施。その様子を全3回に渡ってお届けします。初回のテーマは「『おもしろ荘』の出演者予想」。読者の皆さんも想像しながらご覧ください!※この座談会は12月2日に実施しました。
参加作家プロフィール
エレファントかさ増し:若手のライブシーンを中心に活動している構成作家。大喜利ライブ「喜利ン児」企画構成、「寄席明」「池袋ボンバーズ」主催など。YouTubeでは「大喜利ペイペイヨ」「ナイチンゲールダンスのサタデーナイチンフィーバー」などを担当。
西塔徹成:作家歴1年目の放送作家。学生時代は日本大学経商法落語研究会の代表を務める。普段は無限大ホールでライブの構成やYouTubeのネタ出しを担当。
芝山大補:元芸人でKOCセミファイナリスト。現在はネタ作家、土佐兄弟、他300組以上とネタ会議。ネタの作り方を教える「笑わせ学」という講演会も開催している。過去の取材記事はこちら。
立川ヒロナリ:テレビ番組のアシスタントディレクターを経て放送作家へ。テレビ番組・Abema TV・ラジオ番組・You Tubeチャンネル・お笑いライブの構成などを手がける。
立川:元日に『おもしろ荘』が放送されるということで、出演芸人を予想しようという企画です。近年はブルゾンちえみとかひょっこりはんとか、そこから爆発的に売れていくパターンが増えていますよね。登竜門的な感じになってて、もはやM-1やキングオブコント以上に影響力あるなと思います。毎年10組くらい出演するので、それに合わせて各自10組書いてせーので出しましょう。
かさ増し:希望も込みでいいですか?
立川:そうだね。昨年のぺこぱみたいにちょこちょこメディアに出てたパターンもあるし。
かさ増し:そういう人って大体『おもしろ荘』では跳ねないイメージがあります。
立川:ジンクスありますよね。セルライトスパとか普通に実力者ってイメージだったから…
芝山:じゃあせーので、バッ!といこうか!せーの
一同:おぉー!!!
立川:やっぱちょっと被りますね。
西塔:ナミダバシは全員入ってますね。
芝山:確定だね。出るよ、絶対あるある。じゃあどういう意図で挙げたのか1人ずつプレゼンしようか。
放送作家・立川ヒロナリの予想
にぼしいわし / 蛙亭 / ヒコロヒー / しんぼる / ナミダバシ / 赤もみじ / Gパンパンダ / じぐざぐ / まいあんつ / ラランド
立川:僕はテレビ初出演とかもイメージして選びました。絶対に女性芸人は入ってくると思ったので、まず蛙亭。漫才もコントもできるんですけど、出るとしたらカップル漫才をやるんじゃないかなと思います。
芝山:にぼしいわしは?
立川:今年のM-1準々決勝進出とか、『THE W』で決勝進出で今回初めて知りました。2017年のM-1 3回戦の動画を見たら、キャラに合ってないツッコミというか、怒鳴るツッコミがその人にあまり合ってない気がしたんですよ。でも今年のを見るとすごいうまくなってて、その人に合ったツッコミ方ってあるんだなと再認識しました。既存の人で例えるのはあまり良くないかもしれませんけど、AマッソさんとかDr.ハインリッヒの良いハイブリットというか、少なからず影響は受けてるだろうなと感じました。
かさ増し:その2組を知ってる人はちらついちゃうのかなってちょっと思います。良いとこどりしてかなりわかりやすく落とし込んでるから、一般の人には1番早くウケやすいのかなと。
芝山:真似しようと思っても実際にできてない人はいっぱいいるからね。個人的に今の時代はオリジナリティを追求してる人よりも、他の人の良い部分を盗んでる人の方が結果が出やすいのかなと感じます。
オリジナリティを作れる人は、その才能がありすぎるが故に、味が濃ゆすぎてしまって、一般のお客さんには難しすぎて理解できない時があるんだけど、技をどんどん吸収していく人は、ネタに必要な技術だけを取り入れていってるので、お客さんが理解できない部分などは取り入れない。というかそこは真似できないと割り切っている。
そこが「お笑いをそんなに見たことのないお客さん」には、丁度いい薄さで提供できたりすることにも繋がってるのかなと思います。
どちらが良いとは一概には言えないですけどね。なので、にぼしいわしは世に出られる可能性は大きくあるなと思います。
立川:あとは事務所のスパンキープロダクションってどこやねんってイジられる感じもおもしろそうだなと。サンドウィッチマンがM-1で「フラットファイヴってどこ?」とイジられてたときみたいに。
芝山:ヒコロヒーさんはこないだのラフターナイトのネタめっちゃよかったよね。葬式のネタ。
かさ増し:それ、自分が一緒に作ってます。
芝山:そうなんだ!あのネタめちゃくちゃ見せ方が良くて、あまりあの見せ方ってヒコロヒーさんのネタで見たことなかったから驚いた。すごくわかりやすくなってて、この人自身がそもそもおもろいから、おもろさの伝わる領域が広がったと感じて、さらに進化されてるなって。
かさ増し:ヒコロヒーさんが見えない相手に対して何か言って笑わせるんじゃなくて、ヒコロヒーさん自身が笑いものになってるっていうシステムが彼女のネタの中では珍しいかもしれないです。
芝山:僕はあのネタでヒコロヒーさんが1つ階段を下りてくれたと感じました。天才が階段を降りたら伝わる領域が広がる。お客さんへの優しさを感じたので、これからはもっと世間に近付くのかなと勝手ながら思ってます。
立川:ちょっとした変化なんですけどね。ザコシさんがほぼ同じテイストのネタなのに、舞台衣装を白ブリーフから黒のパンツにしたらR-1で決勝進出したとか。
芝山:天才の人って多分そうだと思う。Aマッソの加納がツッコミになって、わかりやすくなっていいなぁと思ったりするんですけど、本人はきっと本当にやりたいお笑いもあるけど抑えた部分もあると思ってて。でもツッコミにまわろうが何しようが、やっぱ天才だからちゃんと笑いとれるんですよね!
立川:バカバカしい枠も絶対あるだろうと思って、それがじぐざぐとまいあんつ。じぐざぐは、ボケのジャンプさんがとにかくダジャレを言うっていうスタイルの漫才なんですけど、「始まり始まり夏木マリ」ってフレーズを言うので、夏木マリさんに届いてほしいなって。そのフレーズがトレンド入りすることを予想します。
かさ増し:そういうのがあるかもしれないですね。馬鹿よ貴方はの要潤ネタを本人が知って、みたいな。
芝山:一般の人が知ってるワードを使ってるって強さもあるよね。じぐざくは単純に出たらめっちゃおもろいなと思って僕も挙げました。岡村さんとかゲラゲラ笑ってそうだなと。あの世代の人は逆に一周回ってダジャレとかめっちゃ好きなのかなと思うので、めちゃくちゃ刺さることに期待してます。
立川:まいあんつはAマッソさん一派なので『ゲラニチョビ』に出てたりして徐々に知名度が上がってる気がします。女性では珍しい一発ギャグを多くやる芸人さんです。
来年1月に発売するアンタッチャブル・柴田さんがMCの『ワロタwwww』というDVDがあって、僕は2014年の収録時にたまたま観に行ったんですけど、サンシャイン池崎さんとかそこから売れ出した人がバンバンいるんですよ。まいあんつさんはこのDVDの第2弾に呼ばれていて、ネクストブレイク的な感じもするので、『おもしろ荘』もありえると思います。
ラランドは一見さーやさんに目がいきがちなんですけど、普通にニシダさんもめちゃくちゃうまいし、内面も2人とも結構話が多そうな感じがします。大学を卒業するタイミングでさーやさん自身の単独『HIT GIRL』で4組くらい違う気質のネタをやって自分のピンネタもやるっていう、めちゃくちゃストイックなことやってるなと思いました。
しんぼるは『ウケメン』で初めて見て、ボケのはるちゃんがやけに棒読みだなって印象が強かったんですけど、今回のM-1であんりさんがやはり面白いなと感じたので入れました。
芝山:うわ、僕もしんぼる書いとけばよかった…タレント性高いよね。ツッコミのあんりさんが台本の言葉ではなくて、あの人としてちゃんと受け止めて返してるのがいい。
「めっちゃおもろいこといいまっせ!」と作られたワードで笑いを取るというよりも、あんりさんのキャラクターとして、本当に思いそうなことを言ってるからめちゃくちゃ響くというか、芯からおもろいよね。
立川:赤もみじは爆発力があるし、村田さんのスイッチがONになった瞬間が見どころです。M-1決勝はいけなかったけど、今後は露出が増えると思います。
ナミダバシは個人的にめちゃくちゃ好きで、見終わった後に完成度が高いもの見たなと感じるんですよ。太朗さんは学生お笑いで粗品さんとネタをやってたみたいで、そのときから霜降り明星の粗品さんはすごかったと言ってて、ママタルトとかその周辺の芸人が活躍し始めたので、あるんじゃないかなと思いました。
Gパンパンダは『アメトーーク』とか出てて、『NHK新人お笑い大賞』も受賞しましたけど、まだ本格的に評価されてるわけではないかなと思ったので挙げました。
かさ増し:ネタうまい枠でもありますよね。
立川:特にこないだ『前略、西東さん』で見た論破待ちのネタがすごくて、改めて星野さんの演技がすごくうまいと思いました。眉毛をきゅっと上げたりとか、お客さんは気付かないんですけど、そういう細かい部分をやってるのがすごいし、一平さんが早口で論破するっていうのも芸人としてのスキルが高いなって思いました。
構成作家・エレファントかさ増しの予想
令和ロマン / ネイチャーバーガー / フランスピアノ / ナミダバシ / オズワルド / 納言 / 赤もみじ / ラパルフェ / ザ・マミィ / ラランド
立川:かさ増しの納言、ザ・マミィはもうめっちゃ出てない?
かさ増し:その2組が固定層枠っていうか、あとは岡村さんと会ったことがあるかどうかで選びました。納言ってあんまり岡村さんと絡んだイメージがないので、みゆきさんと岡村さんの掛け合いを見てみたいなと思って。ザ・マミィはネタもうまいなと思うし、酒井さんの雑魚キャラ感というか、下に下にくる感じもすごくおもしろい。
芝山:なるほどね。
立川:ラパルフェもちょっと思ったんだよね。
かさ増し:ワタナベ所属の芸人さんが入ってなかったからラパルフェかなって。あまり自分は詳しくはないんですけど、YouTubeとかTwitterとかすごい回ってくる印象です。
ネイチャーバーガーは、笹本さんの独特なツッコミが流行りそうですね。自分も私生活で真似したくなります。
ナミダバシはおもろいうえに、言い切った後に拍手が起こるような感じがお客さんは好きじゃないですか。それを求められてる感じがあるなと。
赤もみじは村田さんがゴリゴリの関西弁であんなにボルテージ高くブチ切れるっていうのが今のライブシーンでは珍しいかなと。自分、同い年なんですよ。
芝山:えっ?年齢一緒なの?全然見えない(笑)
かさ増し:昨日も話して、めちゃくちゃ良い人でした。ネタとのギャップがあって、そこも良いですね。
ラランドは現状の形でテレビに出てくるのかどうかっていうのはちょっとわからないかなって感じです。
芝山:昔、さーやさんがコントやってたネタを動画で見たことあるんだけど、めちゃくちゃ天才的だったなあ。
かさ増し:めちゃくちゃ器用ですよね。
芝山:憑依型という感じだよね。あと、オズワルドも入れてるね。
西塔:僕も入れるかすごい迷ったんです。
芝山:僕もオズワルドを挙げたんだけど、もう去年ぐらいからずっと好きなんですよ。伊藤さんのツッコミが「おもろいフレーズ打ち込んでやったぜ」みたいな感じじゃなくて、さらっと添える感じがめちゃくちゃ良い。ちょっとのワードだけなのにめちゃくちゃおもろい方に転がす受け取り方をするっていうのに重きを置いてるところがすごいなと思います。令和ロマンはどんな風に世に出てくるか気になるよね。
かさ増し:オーディションで1番押し出していく感じじゃないですかね。令和ロマンは喋りも達者で平場とかもうまい。去年、魔人無骨時代に流行った「君賢いね、こじるり?」みたいな、今年も何か言ってたと思うんですけど、そういうワードが話題になりそうだなと思います。
芝山:『おもしろ荘』ってしっかりしてる枠もあるもんね。
立川:普通に和牛さんとかも出てたりしてたので。
かさ増し:金持ちキャラでいじられたりとか、髙比良さんとかはハマりそうな気がしなくもないなって。
西塔:結構平場もいけるっていうのがね。
芝山:ひょうひょうとボケてくれるし、そこが安心感あるよね。
かさ増し:フランスピアノもしっかりしてる枠かなと思います。結構みんなが注目してるグレープカンパニーに所属してて、ティモンディがネタ担当じゃないとしたら、ネタ担当がフランスピアノ。サンドウィッチマンの系譜みたいな感じであるかなと。
立川:なんで今年キングオブコント1回戦で落ちちゃったのかなって、それはマジで意味わかんなかったんだけど…
かさ増し:浮気現場のネタ、決勝で見たかった〜。
芝山:改めてこのメンツめちゃくちゃ納得したなあ。
かさ増し:あ、でも街裏ぴんくさん入れるの忘れましたね。ちょっと世代違うかもしれませんけど。
放送作家・西塔徹成の予想
そいつどいつ / ブラゴーリ / Gパンパンダ / 放課後ハートビート / ラランド / ミルクボーイ / ネイチャーバーガー / ナミダバシ / ママタルト / そのこ
西塔:僕が1番最初に思いついたのは、そいつどいつです。『キングオブコント』のときも去年の空気階段さんみたいに、リーチ掛かってるってずっと言われてて、賞レースの決勝も最近ちょくちょく進んでる感じがあります。
かさ増し:『ABCお笑いグランプリ』とかですよね。
西塔:そうそう。だからコントちゃんとやってる枠っていうのであるのかなと。普通に上手いコントもやりつつ、刺身さんの人の良さで好かれやすいのかなって。相方の松本さんはシュッとしてて尖ってる感じがありつつも、イジったらボロが出てきておもしろい。だから平場的なところでももしかしたらおもしろいことが起きるんじゃないかと思います。
芝山:ブラゴーリは?
西塔:ブラゴーリは2人とも精神年齢が小学生くらいの感じなんですよ。ネタ的にも。吉本所属で僕のサークルの先輩にあたるんですけど、漫才もコントも両方やっててドリフ的なばかばかしさがあるというか、フリとかも全然ないに近くて、でもシンプルに笑っちゃうう。誰が見ても笑えるのかなっていうタイプの人ですね。
芝山:虹の黄昏さんとはまた違う感じ?
西塔:シンプルに、ここでこれやったらおもしろいだろって感じの芸風で、例えば野球部のコントとか本当にわかりやすいやつで「おまえらボール持ってこい」って言ったらピンポン玉100個くらい持ってくるみたいな。めちゃくちゃバカなことやってて、劇場で見るとわかりやすくて大爆発するのでおすすめですね。
芝山:そうなんだ。見てみたいな。ブラゴーリね、メモっとこ。放課後ハートビートは?
西塔:吉本所属のコンビなんですけど、ツッコミのHIWAさんがGLAYのTERUさん公認のモノマネをやってて、歌がめちゃくちゃうまいんですよ。シンプルに歌がうますぎて、ただ歌うだけでおもしろいからTERUさんが「僕のコント作ってくれよ」って言ってるくらいの人ですね。相方がパッと見地味なんですけど、演技力があって器用で、HIWAさんが「なんで俺よりうまいことやっちゃうんだよ」ってつっこむ感じのネタをやってます。
学生お笑い出身だったので、ラランドに関してはちょっと恥ずかしいというか、悔しい部分があります。当時、ロランドっていうコンビ名でやってたんですけど、後輩でラランドっていうのが出てきて、なんぼのもんじゃと思ってたんですけど、初めて見た当時からおもろすぎて、ライブでボコボコにされたので改名したっていうのがあります(笑)。なので、世に出てほしいなと。
立川:そのこさんもたしか『THE W』で決勝に残ってるよね。
西塔:そのこは1番マイナー枠じゃないかなと思います。吉本で1番若手で僕の同期にあたるんですよ。電子ピアノを弾きながら電車のアナウンスあるあるみたいなのを誇張してるネタで、『THE W』で決勝へ進んでるし、この中じゃラランドもいるけど女性芸人枠として。
芝山:女性芸人枠はたしかにあるよね。女性芸人入れてなさすぎたわ。
かさ増し:ネイチャーバーガー、声が良いですよね。
西塔:わかりやすくて結構ハマりやすいかなって。
Gパンパンダは他の方も出してますけど、しっかり枠で。あとスター性というか、ルックスもかっこいいので人気出そうだなって感じですね。
ミルクボーイさんは最近吉本の劇場にちょくちょくいらっしゃるんですよ。そこで今年初めて見て、大阪っぽいうまいしゃべくりでありつつ、あのシステムであるっていうのが、誰が見てもおもしろいっていうのがありますし、ツッコミのワードでも笑いをとるっていうのがいいと思って。
芝山:ミルクボーイさんは僕が芸人のときの1期上なの。結構ライブも一緒にやってたんだけど、あのパターンは多分2年目くらいからやられてるんですけど、あのスタイルじゃなくてもめちゃくちゃおもろいんです。今年M-1決勝ありそうですよね。2人ともセンス抜群だからなあ。
西塔:ナミダバシはネタを書いてるのはボケの方のたくみさんで、一字一句書いたやつを全部言ってもらってるんですよ。ボケのたくみさんは表情と動きだけでずっと立ってる、それを太朗さんがツッコミ続けるっていうのをやってて、それかっこよすぎるなと思って。
芝山:それでちゃんと言い切れるってすごいね。
立川:たしかにブレインがあまり喋らないという点では、全然スタイル違うけどハライチみたいな感じもある。一見すごく喋る方に目が行くけど、紐解いてみたらこっちがブレインだったっていう。
西塔:あとママタルトさんはお客さんのウケとかよりも袖の芸人のウケがすごいんですよ。芸人に認められてる芸人って最終的には売れていくっていうか、どこかで見つかるもんなのかなと思って。それこそ粗品さんが檜原さんを推したりしてるし、粕谷さんはシンプルにめちゃくちゃ太ってるっていうのもあるし。
芝山:意外と大学お笑い出身の人多いよね。ママタルト、ラランドも。
西塔:僕と同じ時期にやってた人たちが4、5年目くらいになってきて、ちょうど売れかけのところに入ってきたのかなっていうのが多いですね。特にブラゴーリとナミダバシの鈴木拓充さんとかは直属の先輩だったりするので、ちょっと期待してます。
ネタ作家・芝山大補の予想
インディアンス / 犬カブトムシ / そいつどいつ / にぼしいわし / 徳原旅行 / オズワルド / 銀兵衛 / じぐざぐ / きしたかの / ナミダバシ
芝山:僕は声がおもろいと思う人が好きで、結構音というか声で選んだところがあります。芸人の声はインパクトとして相当必要な要素だと思ってます。声がおもろい人って何言ってもおもろい状態に入る確変みたいな時があって、逆に声にあまりインパクトがない人ってネタの中身とかで工夫を凝らさないいけないので大変です。
そこの部分で1個得してると思ってるので、声を重視した予想です。上でコメントした芸人さんは割愛しますね。
立川:犬カブトムシがめちゃくちゃダークホースというか、名前だけは聞いたことあるんですがネタのイメージを知らないんですよ。どんなネタですか?
芝山:声がとにかくガラガラなの(笑)このコンビに関しては、ネタというより声を楽しんでほしい。「笑ってんじゃねーよ」って客に言ったり、ワイルドというか、それがちょっとタレント性もあると思って、ちょっと荒々しい感じなんだけど、岡村さんと絡んだらどうなるかっていうおもしろさも結構あるかな。※2019年9月解散
かさ増し:銀兵衛がすごいって聞きますね。
芝山:銀兵衛はめっちゃおもろくて、YouTubeでバナナのネタ見てほしいんだけど、僕はわりとこの中で誰って聞かれたら銀兵衛かなって。
立川:片方がめちゃくちゃ喋るやつですよね。
芝山:お客さんに問いかけたりするんだけど、声も良くて声が残る、そしておもろい。僕から伝えるよりもネタを見てほしい!!
インディアンスはタレント性がめちゃくちゃあって、おもろいし確実に田渕さんのパワーで笑いにもっていけるし、岡村さんとの絡みでも絶対おもしろく返して、これから売れていく人だと思います。芸人界隈だったらもう知ってる人も多いと思うけど、『おもしろ荘』から売れていくんじゃないかなっていうのもあります。
立川:有吉さんか出川さんがいるパターンもあるかもしれないですしね。
芝山:『おもしろ荘』ってそもそもキャラクターが強い人も強いなっていう印象があるから、そいつどいつに関してはキャラクターもネタの発想も大きくクリアしてるかなと思って選びました。ボケの刺身くんの演じるキャラクターが癖のある喋り方をして声が残るんですよ。
キングオブコント準決勝の2日目にやってたネタは喋り方に特徴があるだけじゃなく、設定のお笑いをしてて、最後に僕が今までコントを見てきた中で見たことない見せ方で笑いをとってたんです。
その時のネタが、カップルがベットインするときに松本君(彼氏役)が刺身君(彼女役)に「顔洗ってこい」って言うんだけど、彼女が嫌われたくないから「すっぴんを見せたくない」と言って何回洗面所に行ってもメイクを落としてこない。という繰り返しのネタで、急に雷で停電が発生して、真っ暗になる。彼氏が「真っ暗で見えないけど、今度こそ、化粧落としてきたんだろうな?」と言って、彼女が「うん。落としたー」みたいなことを言った後に、もう1度雷の音が鳴って、一瞬だけ光が入るんだけど、その一瞬の光で彼女がメイクを落としてないのが客に全部伝わる。この照明の使い方にセンスがあると感じました。そしてそれ以外でも、そいつどいつはいつもコントの新しい見せ方にチャレンジしてる。
そいつどいつのコントで「慰問」ってのがあるんですけど、生徒が客席に振り返って語りかけるコントを見てほしいです。
実は僕も現役のときに、客席に振り返って笑いを取るパターンを1度考えたことがあったけど、実際は完成できなくて終わったんです。でも彼らはそれを成立させてて笑いをとってた。そんなチャレンジ精神があるそいつどいつは『おもしろ荘』で売れてほしいなっていう願いも込めてます!
徳原旅行は僕めちゃくちゃ好きで、何故かと言うと想像できないような受け取り方やツッコミを入れてくるんですよ。
受け取り方やツッコミを見てると玄人の方が刺さるかな?と思ったんですけど、YouTubeとかのネタではわりと一般の人もわかる題材だからか、ちゃんとお客さんに伝わってて、こういったツッコミでも身近なものを題材に使ったらわりと通じることもあるんだなって勉強になりましたね。あと声が学天即の奥田さんにめちゃくちゃ似てて笑いました(笑)なので、声もおもろいのは至極同然で尚且つ、彼のおもろい受け取り方がある。おもしろ荘で見つかってほしいですね。
あと、『おもしろ荘』に1回出てるけど、きしたかのさん!きしたかのさんのコントめっちゃ好きなんだけど知ってる?
3人:もちろん知ってます。
芝山:合格発表のネタ知ってる?
元芸人から言わせてもらうと、この最初のボケを万が一思いつけたとしても絶対に最後までもたないんです。でもきしたかのさんはちゃんと最後までウケている。こんな芸人力が高い人は中々いない!もう、これだけおもろいことしてるんやから、もう1回出て今度こそ売れてくれ〜って願ってます!
ナミダバシに関してはもう絶対にいくでしょ。長い台詞を噛まずに言い切った後にボーナスポイントが入ると拍手笑いが起きたりすることが多いし、しかも言うてることがちゃんとおもろい。全員挙げてるし、ここは確実かな。
立川:誰を選んでもいいって状況で全員がナミダバシを挙げるのってすごくないですか?
芝山:一般の人は多分そこまでかもしれないけど、今ここで玄人の人たちがあげるってことは本当にすごいと思う。
果たして4人の予想は当たるのでしょうか?公式発表を楽しみに待ちましょう!次回の作家座談会は、『2020年ブレイク芸人』を大予想!どこよりも濃厚なお笑いトークをお届けします!
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