ランジャタイ表紙

ブレイクしてスターになりたい! ランジャタイがあの人気番組への再出演を熱望

様々な形が存在する漫才の中で、ランジャタイの漫才スタイルはひとえに形容し難いものがあります。「イリュージョン漫才」とも呼ばれるその漫才は、ボケの国崎が主導で話を展開し、その卓越した表現力で見る者を釘付けに。

ゴッドタンの企画『この若手知ってんのか?』では多くの同業者から票数を集め、『こいつは天才だ!と一目置かれている芸人』部門で見事1位に輝きました。そんな、多くの芸人から厚い支持を得るランジャタイに『東京で考え中』が聞いてきました。


紆余曲折あり、グレープカンパニーに所属

立川:2019年の9月からグレープカンパニーに所属となりましたが、所属になった経緯を教えて下さい。

国崎:元々オフィス北野に所属していましたが、フリーになりましてどこか事務所を探していたんです。それでグレープカンパニーさんが主催のオーディションを見てそれに応募しました。

伊藤:誠意が伝わる文章をきちんと書きましたね。『グレープさんに入りたいです』『入ることが夢でした』とか。

国崎:高校生みたいな人もオーディション来てました。そこをなんとか勝ち抜いて所属になりました。バリバリトガってるな〜って感じの人もいましたね。

立川:今トガっている人をみると昔の自分に似ているって思ったりしますか?

伊藤:ちょいちょい思いますね、それは。最初はそうだったなぁって。

立川:トガるのをやめそうと思ったきっかけってありますか?

伊藤:でも、自然とじゃないですかね。川を流れる石のように段々角が削れてくみたいな感じですかね。年月が経つにつれてなのかな。

立川:現在の宣材写真も個性的でいいなと思います。国崎さんは着物を着てらっしゃいますね。

ランジャタイ1

国崎:去年亡くなったじいちゃんの形見の着物なんです。普通の衣装で宣材写真を50枚以上撮ったんですけど、最後にふざけて着物を着て撮ったやつが周りから評価されて宣材写真になりました。

伊藤:50枚以上撮ったのに2〜3枚ふざけて撮ったやつが採用されましたね(笑)

立川:独特な芸風の漫才はいつからやり始めたんですか?

国崎:最初からだと思いますね。

立川:NSC在籍の頃から?

伊藤:だと思います。でもあまりネタをやらないで見てばっかりいました。ネタ見せも出なかったりしましたし。

国崎:渡辺直美ちゃんが同期なんですけど、会ってみたいですね。

伊藤:スターよね、一瞬で売れたし。自慢の同期です。

立川:お会いしたことはないんですか?

国崎:クラスが違ったから喋った記憶ないです。

立川:出演してみたい番組はありますか?

伊藤:ラジオをやりたいなとは思います。オールナイトニッポンRを単発で1回やったことがあるし、今でもYouTubeでラジオ音源をアップしたりするので、どうしてもやりたいな〜とは思います。

立川:伊藤さんは元々ラジオのヘビーリスナーだったんですか?

伊藤:僕はそうでしたね。ナインティナインさんのオールナイトニッポンをずっと聴いていてそれがお笑いの世界に入りたいなって思ったきっかけです。テープに録音してずっと聴いてました。

国崎:伊藤はイジメられてたんだもんね。

伊藤:僕にも原因はあったんですよね。机を鉛筆で真っ黒にしてたんですよ。いつでも自分の顔を見れるように鏡みたいにピカピカにしてました。

国崎:伊藤の同級生がイジメられてたんですって。それを「やめろー!」って止めに入ったら標的が伊藤に変わったらしいです。

伊藤:それが小1の最初の頃です。助けたはずのそいつも一緒になってイジメてきて、「この社会は何かがおかしい」って思いました。

国崎:僕は小中高とずっとスターでした。マジで人気者でした。

伊藤:でも机の中にパン詰めてたんでしょ?

ランジャタイ2

国崎:そう、スターがゆえの。レーズンパンが嫌いで机の中に沢山入れてたんですよ。そしたら教科書が入んなくなっちゃって。「カビパン」みたいなあだ名を付けられました。それでもスターでしたよ。

伊藤:それでもなんだ(笑)

立川:イジられるけど、人気者って感じだったんですか?

国崎:イジられもしないですね、無視されてました。

伊藤:話全然変わってくるよ(笑)

国崎:授業中とかに隣によく話しかけるんですけど、大体無視されてました。

伊藤:何なん?どういうこと…?(笑)

国崎:スターじゃなかったかもしれないですね(笑)

芸人人生最大のチャンス『ゴッドタン』に出演。しかし…

立川:お笑い芸人になることをいつ頃から意識しだしました?

国崎:中学校の頃です。東京へ遊びに行った時に、ディズニーランドに行ってその次の日にサンミュージックさん主催のお笑いライブを見に行ったんですよ。カンニングさんやさくらんぼブービーさんが出ている中で、2年目くらいの三拍子さんが出られていて、爆発的にウケていました。その三拍子さんを見たのが結構大きいと思います。

伊藤:ディズニーよりも楽しかった?

国崎:ディズニーよりもだね。今でもそうですけど本当におもしろかったんですよ。たまに三拍子さんと一緒の出番になったりするので嬉しいです。

渡辺正行さんが主催している『ラ・ママ新人コント大会』ってライブで、『コーラスライン』というコーナーがあるんです。「つまらない」と判断したらお客さんが挙手をしていって10人手が上がったらネタが強制終了するというものがあるんですけど、僕らはそのコーナーに出演で三拍子さんは一本ネタで出演だったんですね。

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そのライブの舞台袖で高倉さんに「実は中学生の時にライブを見て三拍子さんに憧れました。今、夢見たいです」って伝えたんですよ。「頑張ってこいよ」って高倉さんに背中をポンと叩いてもらって舞台に出て行ったんですけど、15秒くらいで10人手が上がっちゃったんです(笑)結果的に高倉さんと話していた時間の方が長かったです(笑)

立川:これまでの芸人活動の中でこれは失敗したなと思う出来事はありますか?

伊藤:『この若手知ってんのか?』という『ゴッドタン』の企画があって、僕らが「コイツは天才だ!」部門で1位になって出演したんですけど、大失敗したんですよ。アレが一番のチャンスだったのかもしれないです。売れるか売れないかのターニングポイントだった気がします。だからもう一回ゴッドタン出たいですね。

立川:その回拝見していましたけど、どのような失敗をしたんですか?そこまで大失敗という印象は受けなかったですけど。

伊藤:ネタが全然ウケなかったなと思います。

国崎:僕らの情報を色々紹介していただいたんですけど、期待以上のものを見せることができなかった気がします。恥ずかしかったですね。

伊藤:大きいチャンスは度々あるんですよね。ゴッドタンもそうですし、M-1の準決勝まで行った時も感じました。あともう一歩で人生変わっただろうって。なんとかしてゴッドタンにもう一回出していただきたいですね。

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立川:ご自身たちで自己分析すると、より飛躍するために伸ばす部分はどこでしょうか?

国崎:最近ですけどありのままを見せるようになりましたね。オーディション行ってもかしこまらないで素を見せるようになりました。

伊藤:だいぶ変わりましたね。

国崎:就職面接みたく、真面目にオーディション受けてたんですよ。大人しかったといいますか。

伊藤:今はもうボケまくってますね。

立川:なんとなくハチャメチャな人というイメージがついているのでそっちの方が確かにいいと思います。

伊藤:その1年間で作ったネタを12本くらいやる、ほぼ単独ライブみたいなことを年末にやってるんですけど『4分の漫才』をきちんと仕上げたいなって思います。それでM-1の決勝に行きたいです。ただ4分って言われると実力発揮できないんですよ。そう言ってる場合じゃないんですが。

国崎:毎回高熱出るんですよ、そのライブの次の日。40℃近く出たりします。DVD収録ライブの時も15本くらいネタやって次の日高熱出ました。

伊藤:一本ネタを作ると必ず長くなるんですよね。

国崎:6分とかね。

伊藤:毎回違うもんね。同じ漫才にはほぼならないです。実際どうやったらテレビ出れるんですかね?決勝出ないとなんですかね。

立川:え〜と… お笑いが好きな制作の方にはランジャタイさんのおもしろさはもちろん知られてると思うんですよ。おもしろさはバレてはいるハズです。

伊藤:確かにオーディションに行くとスタッフさんの中に僕らを好きな方はたまにいらっしゃるんですよ。でもその方は決定権がなかったりするんです。

立川:ひとえに継続だと思いますけどね。

芸風のモチーフになったかもしれない、とある香港映画

立川:M-1グランプリ以外の目標って何かありますか?

国崎:僕はジム・キャリーに会いたいですね。ジム・キャリーにただただ呼びかける動画を撮って毎日ツイッターにアップしています。いつか気付いて欲しいです。

伊藤:これ国崎の名前でやってないんですよ(笑)『あっつい茶☆そそぐ子ちゃん』という名前でやってます。

国崎:アイコン、かぎしっぽのれおてぃです。

立川:なんでですか(笑)国崎さんがこういったアカウントを運営しているのファンの方も知らないんじゃないですか?

国崎:知らない人も多いと思います。ひとまず僕の名前じゃなくてこの名前で続けようと思います。

立川:カズレーザーさんの『Mr.ビーンbot』みたいな感じですかね。

国崎:それに近いと思います。

立川:ジム・キャリーさんみたく、この方にお会いしたいって方はいらっしゃいますか?

伊藤:元オアシスのリアム・ギャラガーですね。解散寸前のライブに行きましたし。めちゃくちゃ良かったです。リアムが登場した瞬間、会場の雰囲気が変わるんですよ。これがスターなんだって感じます。ONE PIECEの覇王色の覇気みたいにカリスマ性を放っていて1万人がワァーって熱狂するのスゴいと思います。ああいったスターになりたいですね。

国崎:昨日、カミナリと喋ってたんですけど引退したAV女優っていいなと思います。僕が高校生の時とかにお世話になっていた女優さんって今何してんだろうって考えるので会ってみたいです。

立川:例えば夏目ナナさんとかですか?

国崎:引退後の活動を知っている方じゃなくて消息不明の方に会ってみたいですね。本当に現在が分からない方気になりますね。

立川:『紋舞(もんぶ)らん』とかいましたね。

国崎:あ〜いましたね。覚えてるわぁ。

伊藤:あややに似てましたよね。あの時代はSNSが全然なかったですからね。日本の芸能界だといないの?

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国崎:なんか会えそうだもんね。絶対無理って思える人じゃないと会いたいなって思わないというか。

立川:ジム・キャリーが出演している作品で、国崎さんのオススメをお聞きしたいです。

国崎:『エース・ベンチュラ』が一番オススメですね。あとジム・キャリーではないですけど『霊幻道士』という香港映画に出ている人たちに会いたいですね。その映画がめちゃくちゃ面白いんですよ。『来来!キョンシーズ』と同じ時代に作られた作品なんですけど。その『霊幻道士』という映画が芸風に似てるんです。

立川:登場するキャラがご自身の芸風と似ているってことですか?

国崎:とにかく似てるんですよね。ハチャメチャ具合や動きが。子どもの時ずーっとこれ見てたんですよ。

立川:この作品の雰囲気を芸風に反映させたってことですか?

国崎:それはないですけど(笑)『霊幻道士』の記憶は忘れていて、芸人になってからたまたまTSUTAYAでDVDをレンタルして見たんです。作風がコメディチックなんですけど、半分コメディ半分怖いって感じでスゴいおもしろいです。

立川:まさに今のランジャタイさんの芸風っぽいですね。

伊藤:小学校の時に見ていたから潜在的にこれがおもしろいって刷り込まれてたのかもね。

立川:自分たちに足りないものは何だと思いますか?

国崎:貪欲さですかね。HEY!たくちゃんみたいな。

伊藤:えっ?

国崎:ラーメン事件知ってます?

伊藤:投票を約束したら500円の煮込みをタダにするってやつね。 

一同爆笑

国崎:ああいった貪欲さが僕らには足らないと思います。
HEY!たくちゃんイズムは持ち続けたいですね。

伊藤:確かに、不正してでものし上がろうって気持ちは足りてないかも。
何が何でも売れたいって気持ちは忘れちゃダメですもんね。

立川:最後に何か言っておきたいことはありますか?

伊藤:スターになりたいです。

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【ランジャタイ プロフィール】

グレープカンパニー所属の国崎和也と伊藤幸司によるお笑いコンビ。2007年結成。M-1グランプリ2017では準決勝まで進出。

ランジャタイ公式You Tubeチャンネル『ランジャタイぽんぽこちゃんねる






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