ロンブー淳のおかげで不登校を克服した “令和の浅倉南”まちゅが叶えたい夢
今回はものまね芸人のまちゅさんにインタビューしました。ものまね芸人としての苦悩やメディア出演するようになってからの変化、さらにロンドンブーツ1号2号の田村淳さんとのエピソードもあります。是非ご覧ください!
高校生の時のあだ名はキャサリン
立川:まちゅさんとは変な縁があって知り合っていたんですよ。
坂本:どんな縁ですか?
まちゅ:変な縁って(笑)私が所属してた事務所の作家さんだったんですよ。最初ネタ見せで会ったんですけど、全然笑わないし第一印象はめっちゃ嫌なヤツだったんですよ。そしたら芸人バーで働いてたときにお客さんで来て「どこかで会ったことありますよね」って聞いたら「僕ワタナベの作家で」って言われて、一気に殺意が芽生えたというか(笑)「あ、こいつ!」って思ったけど、めっちゃいい人だった。記憶が間違ってたのかもしれません。
立川:大御所の作家さんがいるんですけど「ゲラゲラ笑うと芸人さんのためにならないからなるべく笑うな」って言われてたんですよ。今日は改めて幼少期や学生時代の話からお聞かせいただきたいです。元々はどういう子どもだったんですか?
まちゅ:めちゃくちゃ重たくなるんで、ちょっと明るく話しますね。
子どもってよく体の病気になりがちじゃないですか。それがあって、保育園と幼稚園に行かなかったんですよ。だから自分の家とおばあちゃんの家しか知らなくて、小学生になったときに「私たち以外に人がいたんだ」みたいなレベルで人と喋ってなかったので、人見知りになっちゃったんです。「連絡帳」というものがあるのも知らないし、「これを写しなさい」の「写す」って言葉もわからなかった。それでめちゃくちゃ遅れちゃって、友達もできなくてそこから根暗な女の子として育ちました。
根明に変わったのは小学校6年生のとき。誰かと友達になりたいとは思ってたし、人前で何かをしたいという気持ちもありました。それでお笑いが好きだったから誰かのつっこみをまねして、ボケた男の子がいたらぼそっと影でつっこんでたんです。それを聞いてた担任の先生が「おまえはおもしろいんだから、荒療治かもしれないけど何かやって人を笑わせてみろ」と言ってきて、みんなの前でものまねやったらめちゃくちゃウケたんです。
坂本:何をやったんですか?
まちゅ:犬を見かけたときの中学生のまね(笑)それが笑いのピークでしたね。めっちゃウケて、1年間私のことを避けてた子たちとも仲良くなって、集団登校で私だけ手を繋いでもらえなかったのにそこから逆にベタベタされるようになりました。
中学校で新たな人間が出てくることで人見知りが再発して、またいじめられて、クラスの人たちに無視されるようになっちゃったんですよ。でも3年間耐えて、私のことを知らないところに行きました。それで高校生の時に体育館でものまねして全校生徒に見てもらってから今の仕事が夢になりました。
立川:当時はどういうものまねをしてたんですか?
まちゅ:友近さんのキャサリンさんのものまねをして、3年間のあだ名がキャサリンだったんですよ。でもこれ「のだめ」のときの上野樹里さんをやってればのだめってあだ名だったんだろうなってちょっと後悔ありましたね。
立川:顔まねってやる方でしたっけ?
まちゅ:やる人でした。杉咲花さんとかやってました。大御所の永峰さんが私のネタで1番好きなのが二階堂ふみの顔まねだって。おかしいだろと思いましたけど(笑)
顔まねで思い出したんですけど、AKBのぱるるもやってたんですよ。ロンブーの淳さんに見せたら、「似てはないよね」って最初は言われてたんです。でもあるとき「まちゅの好きなものまねベスト3、1番ぱるる」って言われて、理由を聞いたら「なんかだんだん見えてくる。ぱるる見てるとまちゅを思い出す。」って言ってくれたんです。ショーパブのお客さんには伝わらないけど、淳さんが認めてくれてるならいっかと思って(笑)誰もわからないものまねをずっとやってます。
外ロケでカンガルーに囲まれる
立川:浅倉南のものまねをやり始めた経緯は?
まちゅ:似たワードがあって、それを動画にあげてたら「浅倉南のものまねで検索してたらまちゅが出てきた」って言われてそこからですね。でも全然似てないですよ。ぼそっと喋るやつなんで、ちょっとミスりましたね。声を張ってしまったことからあのキャラになっちゃって。
立川:格好も含めておもしろいですよ。ブルマみたいなの履いてて。
まちゅ:やっすいブルマ。今ブルマって売ってないんですよ。いやらしいブルマしか売ってなくて、しかも結構高いんですよね。経費から落としてくれるんですけど、申し訳ないからめちゃくちゃ薄い布のやつを選びました。
立川:外ロケ行くときとか大変そうですね。
まちゅ:ロケと言えば、ガヤの女芸人で有村架純さんの自撮りをまねしようっていう企画がありましたね。カンガルーの置物と写真を撮ってる有村さんの写真があるんですけど、私は本物のカンガルーと撮ることになったんです。
市原ぞうの国に行かせてもらって、カンガルーを小屋から5、6匹出してくれたんですよ。それで南ちゃんが動物に囲まれてるっていうよくわからないけどおもしろい絵を撮ってもらいました。カンガルーって意外に凶暴な動物で、殴ったり蹴ったりしてくるらしいんですよ。
とても不安だったんですけど、これが芸人だ!って思いました。カンガルーって立ってるときは怒ってるんですって。ファイティングポーズで近付いてきたんですけど、私は有村さんのポーズしなきゃいけないから頭を殴られて、めっちゃ良い写真撮れたときに死ぬんじゃないかと思いました。
立川:痛いんですか?
まちゅ:ある程度はね、だって殺しにかかってるんですもん。でも芸人してるって思いました。どんどんロケ行きたいですね。動物たちはみんないい子でしたし!
立川:メディア出演するようになってファン層が変わったりしました?
まちゅ:男性からは「足がとてもきれいだね」って言われるようになって、足ファンが増えました。女性だとSNSでレイヤーさんからフォローされたり、「化粧映えしそうですね」とか、「小さくてかわいいです」とか言ってくれます。逆に南ちゃんの格好なのによく褒めてくれるなと思いますけどね(笑)
立川:メディア出演によってファンも増えたってことですよね。
まちゅ:声もかけられるようになりました。何も言われずに写真を撮られたり、「本物ですか?」って言われたり。「本物ですか」って言われることあるんだって思いました。あとびっくりしたんですけど、私のことをものまねする子が現れたんですよ。エゴサしたら「まちゅさんがやってた南ちゃんのものまねします」ってものまねしてたんですよ。ものまね芸人のものまねする人いるんだって思いました。南ちゃん、私よりうまかったです。
立川:反感があったことはありますか?
まちゅ:misonoさんに怒られたことありますね。寄せてはいたけど、顔が似てないから別にメイクは普通でいいやと思ってたんですよ。そしたらmisonoさんに「まちゅメイクどうしてんの?うち、ホットビューラー使ってるで。人様のものまねするならちゃんとメイクも揃えや〜」と姉御な感じでアドバイスいただきました。そこからちゃんとホットビューラーじゃないですけどビューラーは買いました。
立川:タッチのファンとかあだち充ファンからは?
まちゅ:コメントはきてないけど、エゴサをする限り「あんなのは南じゃない」とかですね。1番多いのは「二番煎じだ」っていうやつ。でも今は開き直ってると言うか、パクリというわけではなく、私も好きだったので。いとうあさこさんのことも尊敬してますし、ただ時代は回るってことですよね。
坂本:エゴサってよくするんですか?
まちゅ:めちゃくちゃします。
立川:「まちゅ」って検索すると乃木坂46の松村沙友理って出てきません?
まちゅ:めっちゃ出ますよ。まちゅなんでね。だから「俺のまちゅに許可とってんのかこのまちゅ」って言われたり。どのまちゅも許可とってへんわって(笑)
夢はロンブー淳とテレビで共演すること
立川:今後出たい番組や共演したい芸人さんはいますか?
まちゅ:私はロンブーの淳さんが大好きで、やはり淳さんとテレビで共演してみたいです。すごく恩に思ってることがあるんです。Twitterが出始めた当時、いじめられて一瞬不登校になっちゃったんですよ。普段は淳さんにリプしても返ってこなかったんですけど、「ちょっと夢ができたのに、もしかしたら諦めるかもしれない。学校に行けないから辞めちゃうかもしれない」って送ったんです。そしたら「頑張れ、俺も頑張る」ってリプがきたんですよ。人って頑張れって言われるの苦手じゃないですか。でも「俺も頑張る」ってめっちゃ良い言葉じゃないですか?淳さんが頑張ってるなら私も頑張ろうと思って、その次の日から学校行ったんですよ。でも淳さんにはまだこの話をしたことはないんです。
中学生の時からライブに通ってたから芸人になる前から顔見知りで、淳さんが「おまえ芸人なんでしょ。このあとライブだからものまねやりなよ。」って出してくれたことがあって、そこから交流が始まりました。misonoさんを紹介してくれたのも淳さんです。
淳さんとmisonoさんとごはん行ったこともあるんですよ。misonoさんには「ファンっぽくしたらあかんで」って言われて、ごはん食べてるときもファンの気持ち消してました。だから淳さんから「jealkbのライブ来てくれるもんな」って言ってもらっても、misonoさんの言いつけを守ってるから喜べなくて。心の中で大爆発ですよ。
淳さんの周りの芸人さんは「南ちゃんだよね、見てるよ」って言ってくれるんですけど、淳さん本人は今アニメにハマってるんですよね。「(出てる番組を)DVDにダビングしてくれたら見る」って言ってくれるんですけど、私の家にはダビングする機能がないので淳さんに見せるためのDVDをどなたかダビングしてほしいです。私が出てる番組をダビングしてくださいって。
坂本:書いときます。やってくれる方が現れるといいですね。
まちゅ:1回だけロンハーにも決まりかけたことがあるんですよ。苦労した芸人みたいな特集で、私の書類選考が通ったんです。大阪の実家にロケハンまで行ったのに、落ちたんです。その理由が「芸歴が浅い」なんですよ。
立川:うわあ、そっか下積みが長い方が…
まちゅ:って言われました。でもこういうのじゃなくていつか自分の力で売れたときに淳さんに説明できた方がいいな。だからみなさん、淳さんに呼んでほしいのでDVDダビングしてくださいって言わなきゃ。
坂本:わかりました(笑)
まちゅ:今は「まちゅはまだこの業界にいなよ。恋しちゃだめだよ。」って言われます。アイドルみたいな(笑)「まちゅ最近どんどんかわいくなってきたね、恋したの?だめだよ。まだ共演してないよね。」って。きっと何か共演する時があると思うんですよね。
立川:僕は「池の水ぜんぶ抜く」のADをやってたんですけど、淳さんは初対面なのにめちゃくちゃ話しやすかったです。ウェットスーツ着てめちゃくちゃ汚い池に潜ったんですけど「立川くんもっと奥の方まで潜らなきゃだめだよ」っていじってくれて。オンエアに乗ったし。
まちゅ:見た、あ、嫉妬。私より先に共演してる!
立川:(笑)たしかに結構いろんなタレントさんと関わってきましたけど、その都度めちゃくちゃ緊張するんですよ。でも淳さん全然緊張しなかったです。すごく話しやすいし、距離近いし。
まちゅ:私のエピソード超えるのやめて(笑)あれ立川くんだったの。
坂本:それも書こう。
まちゅ:嫉妬!まで書いてください。でもいいな、1番はロンブーさんが大好きなんで、共演したいですね。
立川:最後に、jealkbをあんまり知らない人に向けておすすめの曲を教えてください。
まちゅ:「花」っていう曲ですね。引きこもりの曲というか、殻に閉じこもってる人のために作られた曲なんですよ。ライブで聞くと毎回泣きます。この曲に助けられたので、お葬式でもかけてほしいくらい。
初めて東京出てきたのもjealbさんのライブですし、初めてライブ行ったのもjealkbのライブ。お母さんがチケットの取り方もわからなくて、取り置きしてくださいって電話して、本当はできないんですけど取り置きしてくれたんです。それでお母さんが感動して「花」のCDを5枚も買ってきてくれました。
淳さんにお母さんを会わせたことあるんですよ。お母さんが吉本新喜劇で売られてるカステラを「大阪名物なんです」って言いながら渡してて、いやこれもらえるし東京でも手に入るだろって思ったんですけど(笑)淳さんは「かわいいね、似てるね」って言ってくれました。お母さんに共演してる姿を見てもらいたいですね。本当に「花」が良い曲なので、今日聴いてください。泣けるんで。全部良いんですけどね〜。
まちゅ プロフィール
19歳からものまね芸人として活動。以前はワタナベエンターテインメントに所属しており、2019年の1月にザゼンプロダクションへ移籍。misono・中川翔子・石原さとみ・タッチの浅倉南など幅広いものまね芸を得意とする。日本テレビ系「ウチのガヤがすみません!」に度々出演中。